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PRIMECLUSTER Global Link Services 説明書 4.5(伝送路二重化機能編)
FUJITSU Software

C.4.1 共有IPゾーンのネットワークを高信頼化する構成

共有IPゾーンのネットワークを高信頼化する構成の運用について説明します。

共有IPゾーンは通常、物理インタフェースに対して割り当てられた共有IPゾーン用の論理インタフェースを使用して、他システムまたは各ゾーン間との通信を行います。このため、物理インタフェースが故障したり、伝送路に異常が発生したりしてしまうと、対象となるノングローバルゾーンはすべて通信を継続することができなくなります。

図C.4 伝送路二重化機能を使用しない場合

上記の構成では、伝送路異常が発生した場合にアプリケーションAとアプリケーションBは共に通信を継続することができなくなります。

伝送路二重化機能を使用することにより、伝送路異常が発生した場合でもゾーン上のアプリケーションは通信を継続することができます。

共有IPゾーンのネットワークを高信頼化する場合、以下の方式が使用できます。

C.4.1.1 共有IPゾーンのネットワーク高信頼化(高速切替方式、GS/SURE連携方式)

以下に、高速切替方式またはGS/SURE連携方式を使用した場合の例を示します。

図C.5 高速切替方式またはGS/SURE連携方式を使用した場合

仮想インタフェースが束ねている物理インタフェースのどちらか一方で伝送路異常が発生した場合でも、伝送路二重化機能により経路の切替えが行われるため、ノングローバルゾーン上のアプリケーションは通信を継続することができます。

C.4.1.2 共有IPゾーンのネットワーク高信頼化(NIC切替方式)

以下に、NIC切替方式を使用した場合の例を示します。

図C.6 NIC切替方式を使用した場合

仮想インタフェースが束ねているプライマリ側の物理インタフェースで伝送路異常が発生した場合でも、伝送路二重化機能によりセカンダリ側の物理インタフェースへ切替えが行われるため、ノングローバルゾーン上のアプリケーションは通信を継続することができます。