転記の送り出し側または受け取り側で使用する数字項目または数字編集項目は、VT_CY型に変換されます。
VT_CY型は、COBOLの"S9(14)V9(4)"に対応しています。したがって、プロパティの値を直接参照したり、設定したりする場合、整数部は14桁、小数部は4桁までしか扱うことができません。
5桁以上の小数部を扱う場合には、以下のように、転記元または転記先の項類を英数字項目として扱ってください。
ENVIRONMENT DIVISION. DATA DIVISION. WORKING-STORAGE SECTION. 01 WK-V PIC +99.999999. 01 WK-X REDEFINES WK-V PIC X(10). 01 WK-N PIC 99V999999. PROCEDURE DIVISION. * COBOLのデータ項目からTextプロパティへの転記方法 MOVE WK-N TO WK-V MOVE WK-X TO "Text" OF Text1 * TextプロパティからCOBOLのデータ項目への転記方法 MOVE "Text" OF Text1 TO WK-X MOVE WK-V TO WK-N
テキストボックスコントロール以外のコントロールなどで扱う場合は、TextプロパティをCaptionプロパティに置き換えてください。
この転記では、テキスト種別が"標準"の場合、コントロールに設定されている数字の文字列によって、WK-Xに設定される桁位置が以下のように、変わってしまいます。("#"は空白を示します。)
コントロールの文字列 | WK-Xの値 |
---|---|
"12.3" | "12.3######" |
"1.23456" | "1.23456###" |
したがって、この数字文字列をWK-Nに設定するためには、WK-Xの内容を解析する必要があります。
また、テキスト種別が"1 - COBOL PICTURE属性"で、PICTURE文字列を数字項目または数字編集項目として設定している場合、コントロールに設定されている数字の文字列は、以下のように変換されWK-Xに設定されます。
符号 整数部桁数分の文字列[ 小数点 小数部桁数分の文字列 ]
したがって、コントロールにどのような数字文字列が設定されていても、WK-Xに設定される桁位置は固定になります。コントロールのPICTURE文字列が"Z9.99999"の場合、以下のようになります。
コントロールの文字列 | WK-Xの値 |
---|---|
"12.3" | "+12.30000" |
"1.23456" | "+01.23456" |