ここでは、非同期アプリケーション連携実行基盤とアプリケーションの関係について説明します。
非同期アプリケーション連携実行基盤を利用する業務処理のシステムを構築するためには、以下の2つを開発する必要があります。
フロー定義
複数のアプリケーションを連携させた業務処理システムを実現するために、アプリケーションの動作順序や動作条件を定義します。この定義をフロー定義と呼びます。フロー定義は、主に以下の定義から構成されます。
名前 | 説明 |
---|---|
業務データ定義 | フロー内の各アプリケーションで受け渡す業務データとその形式を定義します。 |
ルーティング定義 | 複数のアプリケーションの動作順序を定義します。 |
呼出し定義 | 各アプリケーションにおいて、呼出し対象処理の実行順と、処理の引数や復帰値と業務データ名とのマッピングを行います。 |
異常処理定義 | 異常が発生したときの処理を指定します。 |
フロー定義については、“2.3 アプリケーション連携フロー定義”を参照してください。
異常処理については、“2.4 異常処理”を参照してください。
アプリケーション
名前 | 説明 |
---|---|
業務処理実行アプリケーション | 業務処理を行うアプリケーションです。複数の業務処理実行アプリケーションを連携させることによって、全体の業務処理を実行します。 |
業務処理開始アプリケーション | フローの起点となるアプリケーションです。 |
業務処理実行アプリケーションの作成方法については、“2.5 業務処理実行アプリケーション”を参照してください。
業務処理開始アプリケーションの作成方法については、“2.6 業務処理開始アプリケーション”を参照してください。
■例:販売業務システム
非同期アプリケーション連携実行基盤によりアプリケーションが実行されるときの流れは、以下のようになります。
業務処理開始アプリケーションである受注処理アプリケーションから、キューへ業務データが送られます。
非同期アプリケーション連携実行基盤はルーティング定義に基づいて、呼び出す業務処理実行アプリケーション(在庫確認処理アプリケーション)を決定します。
在庫確認処理アプリケーションが呼び出され、業務処理が実行されます。
非同期アプリケーション連携実行基盤が、アプリケーションの処理結果を業務データに格納します。
非同期アプリケーション連携実行基盤はルーティング定義に基づいて、次に呼び出す業務処理実行アプリケーション(決済処理アプリケーション)を決定します。
決済処理アプリケーションが呼び出され、業務処理が実行されます。
非同期アプリケーション連携実行基盤が、アプリケーションの処理結果を業務データに格納します。
非同期アプリケーション連携実行基盤はルーティング定義に基づいて、次に呼び出す業務処理実行アプリケーション(発送手続き処理アプリケーション)を決定します。
発送手続き処理アプリケーションが呼び出され、業務処理が実行されます。
非同期アプリケーション連携実行基盤が、アプリケーションの処理結果を業務データに格納します。