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Interstage Application Server V12.0.0 セキュリティシステム運用ガイド
FUJITSU Software

Enterprise Edition21.1 Portable-ORBのSSL連携

Portable-ORBのSSL連携機能は、アプリケーション間のデータのやりとりをSSLによる暗号化通信で行うための機能です。

Portable-ORBでSSLを使用した暗号化通信を行う場合は、JDKが提供するkeytoolコマンドで証明書の取得および登録を行う必要があります。
また、Portable-ORBでSSL通信を行うためには、CORBAサーバの環境設定を行う必要があります。詳細については、「17.2 CORBAサーバの環境設定」を参照してください。


Portable-ORBの環境設定

証明書の登録

JDKが提供するkeytoolコマンドを使用してキーストアを作成し、認証局(証明書発行局)から取得した認証局の証明書(発行局証明書)、クライアント証明書を登録します。
キーストアは証明書/鍵などを管理するデータベースであり、keytoolコマンドの初回時に作成されます。認証局の証明書(発行局証明書)は、SSL連携を行うCORBAアプリケーションを配置したすべてのクライアント・サーバで同一のものを登録する必要があります。


Portable-ORBの設定

Portable-ORBでCORBAアプリケーション連携をSSL通信で行うためには、SSL環境(キーストアの格納位置、パスワード等)を設定する必要があります。
設定方法には、porbeditenvコマンドによるセキュリティの設定を使用してPortable-ORBの動作環境ファイル(config)に設定する方法と、アプリケーション起動時にORB.init()のパラメタとして設定する2とおりの方法があります。


認証局(証明書発行局)

Portable-ORBでサポートしている証明書・CRLは、Interstage証明書環境やSMEEコマンドによる証明書/鍵管理環境でサポートしている証明書・CRLと同様です。証明書・CRLについては、「13.1 証明書と秘密鍵について」の「認証局(証明書発行局)」を参照してください。


暗号化方式

Portable-ORBでは、SSLバージョン3.0で許容される以下の暗号化方式をサポートしています。暗号化方式は、接続先のSSL通信機能とのネゴシエーションにより、自動的に選択されます。


注意

  • CORBAサーバでの暗号化方式の設定時には、Portable-ORBがサポートしている暗号化方式のうち、少なくとも1つ以上を指定してください。

  • SSLバージョン2.0で許容される暗号化方式は、サポートしていません。