Oracle Data Guard、Oracle Active Data Guard環境のプライマリ・サイト、およびスタンバイ・サイトのクラスタ構築手順について説明します。
構築手順
以下の手順で、Oracle Data Guard、Oracle Active Data Guard環境のプライマリ・サイト、およびスタンバイ・サイトのクラスタを構築してください。
プライマリ・サイト
スタンバイ運用の場合は、"2.2 スタンバイ運用の場合"を参照して構築してください。
Oracle RACスケーラブル運用の場合は、"2.3 Oracle RAC 11g R2/12c R1 のスケーラブル運用の場合"を参照して構築してください。
スタンバイ・サイト
スタンバイ運用の場合は、"2.2 スタンバイ運用の場合"を参照して構築してください。
スタンバイ・データベースの構築は、Oracle ASMの使用有無で異なります。
Oracle ASMを使用しない場合
"2.2.6 データベースの作成・設定"、およびOracle Databaseのマニュアルを参照して、プライマリ・データベースを元に作成してください。
Oracle ASMを使用する場合
"付録C Oracle Grid InfrastructureのインストールとOracle ASMインスタンス、データベースの作成"の「8. 運用ノードでデータベースを作成」およびOracle Databaseのマニュアルを参照して、プライマリ・データベースを元に作成してください。
Oracle RACスケーラブル運用の場合は"2.3 Oracle RAC 11g R2/12c R1 のスケーラブル運用の場合"、およびOracle Databaseのマニュアルを参照して、プライマリ・データベースを元に作成してください。
REDOログ適用方法の設定
Oracle インスタンスリソース、Oracle RAC インスタンスリソースの作成時に、スタンバイ・データベースでの REDO ログの適用方法を設定できます。
スタンバイ運用の場合は、"2.2.7.2 Oracle リソースの作成"を参照してください。
Oracle RACスケーラブル運用の場合は、"2.3.5 Oracle RAC インスタンス、リスナーリソースを含む userApplication の作成"を参照して構築してください。
ASMインスタンスリソース、プライマリ・データベースのOracle インスタンスリソース、Oracle Data Guardを使用しない環境のOracleインスタンスリソースでは、設定は無視されます。
REDO ログ適用方法は、設定項目「REDOApply」で設定できます。デフォルト値は、"NormalApply"です。
設定項目「REDOApply」の設定値 | 説明 |
---|---|
ReceiveOnly | スタンバイ・データベースを起動しますが、ログ適用サービスは開始されません。 |
NormalApply ※デフォルト | フィジカル・スタンバイ・データベースの場合、起動後に通常モードでREDO Applyを開始します。 ロジカル・スタンバイ・データベースの場合、起動後にSQL Applyを開始します。 スナップショット・スタンバイ・データベースの場合は無効です(ReceiveOnlyと同様の動作となります)。 |
RealTimeApply | フィジカル・スタンバイ・データベースの場合、起動後にリアルタイム適用機能を有効にしてREDO Applyを開始します。 ロジカル・スタンバイ・データベースの場合、起動後にリアルタイム適用機能を有効にしてSQL Applyを開始します。 スナップショット・スタンバイ・データベースの場合は無効です(ReceiveOnlyと同様の動作となります)。 |
ReadOnlyOPEN | フィジカル・スタンバイ・データベースの場合、読み取り専用でOPENします。ログ適用サービスは開始しません。 ロジカル・スタンバイ・データベース、およびスナップショット・スタンバイ・データベースの場合は無効です(いずれもReceiveOnlyと同様の動作となります)。 |
RealTimeQueryN | フィジカル・スタンバイ・データベースの場合、読み取り専用でOPENし、リアルタイム問合せ機能を有効にします(通常モードでREDO Applyを開始します)。 ロジカル・スタンバイ・データベース、およびスナップショット・スタンバイ・データベースの場合は無効です(いずれもReceiveOnlyと同様の動作となります)。 本設定値はOracle Active Data Guard環境で有効です。 |
RealTimeQueryR | フィジカル・スタンバイ・データベースの場合、読み取り専用でOPENし、リアルタイム問合せ機能を有効にします(リアルタイム適用機能を有効にしてREDO Applyを開始します)。 ロジカル・スタンバイ・データベース、およびスナップショット・スタンバイ・データベースの場合は無効です(いずれもReceiveOnlyと同様の動作となります)。 本設定値はOracle Active Data Guard環境で有効です。 |
Oracle インスタンスリソースの設定項目画面で「REDOApply」を選択すると、設定を行うことができます。