WebコンソールでのIPv6に関する注意事項について説明します。
Expressは、IPv6環境での運用をサポートしていないため、IPv4環境で運用してください。
Webコンソールのテーブルなどで、IPアドレスにIPv6が表示される場合、次のようになります。
IPv6のアドレス表記には、完全表記や省略表記があります。省略表記については、柔軟なルールから、1つのアドレスに対して複数の表記が許されています。Webコンソールでは、IPv6のアドレス表記を唯一かつ統一するため、RFC5952の推奨表記を採用・表示します。ただし、HBAの追加画面のように、IPアドレスを入力する項目と入力直後にIPアドレスを表示する一覧が1つの画面にある場合は、入力されたアドレス表記で表示します。
RFC5952の推奨表記は、以下のルールに従います。
16ビット・フィールド(:と:で挟まれた数値)内では、0で始まる場合、先行するすべての0をサプレスして表記します。0000は、0と表記します(0フィールドと呼びます)。
::の省略表記について
0フィールドを::で省略表記する場合、可能な限り、すべての0を省略します。例えば、2001:db8:0:0:0:0:2:1の場合、2001:db8::2:1と表示し、2001:db8::0:2:1とは表示しません。
0フィールドが連続せずに1つだけの場合は、省略しません。例えば、2001:db8:0:1:1:1:1:1の場合、2001:db8::1:1:1:1:1とは表示しません。
0フィールドを省略する箇所は、0が一番多く連続している箇所とします。例えば、2001:0:0:1:0:0:0:1の場合、2001:0:0:1::1と表示し、2001::1:0:0:0:1とは表示しません。
なお、一番多く連続する0フィールドが複数ある場合は、最初に連続する箇所(できる限り左側)を省略します。例えば、2001:db8:0:0:1:0:0:1の場合、2001:db8::1:0:0:1と表示し、2001:db8:0:0:1::1とは表示しません。
16進数表記のアルファベット(a~f)は、英小文字で表示します。
IPv6アドレスの入力は、完全表記・省略表記を許可します。なお、IPv6の特殊表記である、IPv4アドレスの埋込み形式(::ffff:192.0.2.10、::<192.0.2.10>、2002:192.0.2.10:)やインターフェース番号や名前を"%"で追加した形式(fe80::1234%fx0)は、入力できません。
Webコンソールでは、IPv6アドレスの構文として以下を確認します。
0~9、a~f、A~F、:以外の文字が使われていないこと。かつ、
:で区切られたフィールドが9個以上でないこと。かつ、
:だけが指定されていないこと
Webコンソールでは、上記に違反していなければ設定可能です。しかし、設定されたIPアドレスに誤りがあった場合、接続時や装置の選択時にエラーとなることがあります。
Webコンソールのテーブルにおいて、フィルター要素のIPアドレスにIPv6を指定できます。フィルターは、部分一致も有効です。例えば、:だけでも可能です。
テーブルに表示されている値がフィルターの対象になります。IPv6アドレスとして同じIPアドレスであっても、テーブルの表記と一致しなければフィルターと一致していることになりません。
WebコンソールのテーブルにおいてIPアドレスの項目でソートする場合、表示されている値でソートされます。IPv4とIPv6が混在している場合は、IPv4とIPv6を分けずにソートされます。