対象バージョンレベル
Windows版:V5.0L10以降
Solaris版:5.0以降
Linux版:5.2、V10.0L10以降
Linux for Itanium版:V12.0L10以降
HP-UX版:5.1以降
AIX版:5.1以降
DS版:V20L10
対処
原因
アプリケーションの終了コードの他に、ジョブスケジューラ、ジョブ実行制御固有の終了コードがジョブの終了コードとして表示されることがあります。
対処方法
以下に、ジョブスケジューラ、ジョブ実行制御固有のジョブ終了コードを記載します。ここに明記されていない終了コードは、アプリケーションが設定しているものですので、アプリケーションのドキュメントで終了コードの意味を確認してください。
また、以下のマニュアルにもジョブの終了コードが記載されています。併せてご活用ください。
V11.0L10/11.0以降の場合
“リファレンスマニュアル”または“リファレンス集”の“ジョブの終了コード”
“オンラインヘルプ”の“終了コード一覧”
V11.0L10/11.0以前の場合
“リファレンスマニュアル”の“ジョブの終了コード”
ジョブスケジューラの終了コード
ジョブの終了コードのうち、201~256までの値はジョブスケジューラで設定されています。ジョブスケジューラが返すジョブの終了コードとその意味を以下に示します。
【Windows版の場合】
終了コード | 意 味 |
---|---|
201~231 | ジョブが異常終了しました。 |
232~238 | 未使用(ジョブスケジューラで予約)。 |
239 | ジョブを実行中にジョブスケジューラサービスが停止しました。(注1) |
240~241 | 未使用(ジョブスケジューラで予約)。 |
242 | ジョブネットの複写起動に失敗しました。 |
243~244 | (ジョブ実行制御に依頼した)ジョブの実行に失敗しました。 |
245 | 可変パラメタ、ジョブ定義変数、またはジョブネット変数の値に使用不可文字が含まれています。 |
246 | 可変パラメタ、ジョブ定義変数、またはジョブネット変数を置き換えた結果、文字列長の上限を超えました。 |
247 | ジョブ定義変数情報またはジョブネット変数の読み込みまたは書き込みに失敗しました。 |
248 | OR条件の待ち合わせで、複数の先行ジョブのうち他のジョブが正常終了して後続ジョブが起動されたため、条件に該当せずにジョブが終了しました。 |
249 | OR条件の待ち合わせで、複数の先行ジョブのうち他のジョブが異常終了し、条件判定ができなくなったためジョブが終了しました。 |
250 | 指定されたジョブが存在しません。 |
251~254 | 未使用(ジョブスケジューラで予約)。 |
255 | ジョブの終了コードが 256以上です。(注2) |
256 | ジョブが強制終了されました。 |
ジョブの実行中にバックアップを行い、その情報をリストアした場合、実行中だったジョブは終了コード239の異常終了となります。
実際の終了コードが 256以上の場合は、ジョブの履歴表示ウィンドウで以下のように表示されます。
……ended code=255.(実際の終了コード) |
【UNIX版の場合】
終了コード | 意 味 |
---|---|
201~231 | [ジョブ実行制御属性の場合] |
232~237 | 未使用(ジョブスケジューラで予約)。 |
238 | ジョブネット管理者の権限設定(initgroupsシステムコール)が失敗しました。 |
239 | ジョブを実行中にジョブスケジューラデーモンが停止しました。(注1) |
240~241 | 未使用(ジョブスケジューラで予約)。 |
242 | ジョブネットの複写起動に失敗しました。 |
243~244 | ジョブの実行に失敗しました。 |
245 | 可変パラメタ、ジョブ定義変数、またはジョブネット変数の値に使用不可文字が含まれています。 |
246 | 可変パラメタ、ジョブ定義変数、またはジョブネット変数を置き換えた結果、文字列長の上限を超えました。 |
247 | ジョブ定義変数情報またはジョブネット変数の読み込みまたは書き込みに失敗しました。 |
248 | OR条件の待ち合わせで、複数の先行ジョブのうち他のジョブが正常終了して後続ジョブが起動されたため、条件に該当せずにジョブが終了しました。 |
249 | OR条件の待ち合わせで、複数の先行ジョブのうち他のジョブが異常終了し、条件判定ができなくなったためジョブが終了しました。 |
250 | ジョブネット管理者の情報取得(getpwnamシステムコール)が失敗しました。なお、旧バージョン互換(旧・標準)属性以外の時に、指定されたジョブが存在しなかった場合があります。(注2) |
251 | ジョブネット管理者の権限設定(setgidシステムコール)が失敗しました。 |
252 | ジョブネット管理者の権限設定(setuidシステムコール)が失敗しました。 |
253 | ジョブに指定されたディレクトリへの移動(chdirシステムコール)が失敗しました。 |
254 | ジョブの起動(execvpシステムコール)が失敗しました。 |
255 | ジョブの起動(forkシステムコール)が失敗しました。 |
256 | ジョブが強制終了されました。 |
ジョブの実行中にバックアップを行い、その情報をリストアした場合、実行中だったジョブは終了コード239の異常終了となります。
旧バージョン互換(旧・標準)属性以外の時にジョブが存在しなかった場合は、ジョブの前回履歴シートにエラーメッセージが出力されます。
実際の終了コードが 256以上の場合は、ジョブの履歴表示ウィンドウで以下のように表示されます。
・・・ended code=255.(実際の終了コード) |
ポイント
201~256以外の終了コード、および201~256内でも未使用の終了コードはSystemwalker Operation Managerが設定した値ではなく、ジョブ自身、すなわちジョブのコマンド欄に登録したコマンド、バッチファイル、シェルスクリプトなどが出力した値です。コマンド、バッチファイル、シェルスクリプトなど、ジョブ自身を調査してください。
また、ジョブとして登録したコマンド、バッチファイル、シェルスクリプトなどの終了コードが201~256とならないように考慮してください。ジョブ自身の復帰値として201~256が使用された場合、終了コードがジョブ自身で設定された値か、ジョブスケジューラが設定した値かの区別がつきにくくなります。なお、ジョブ自身の復帰値が255以上の場合は255として扱われます。
ジョブ実行制御の終了コード
ジョブ実行制御が出力するジョブの終了コードには、ジョブの種類によって、以下に示す値が設定されます。
ジョブの種類 | ジョブの終了コード |
---|---|
バッチファイル | バッチファイルの復帰コード |
プログラム | プログラムの復帰コード |
業務手続き言語(JCL) | 各ステップの最大値/最終ステップの終了コード |
シェルスクリプト | シェルスクリプトの復帰コード |
なお、ジョブの実行が中断された場合、ジョブの終了コードには、特別な値が設定されます。ジョブが中断した原因、および中断時に設定されるジョブの終了コードを以下に示します。
【Windows版の場合】
ジョブが中断した原因 | 終了コード | 終了コード | 終了コード |
---|---|---|---|
ジョブの実行中に、例外が発生しました。 | 例外コード | 例外コード | 例外コード |
| 8 | 8 | 0x40000008 |
JCLでのネットワークジョブ実行において、ジョブステップに関する制御文(注3)の指定形式に誤りがありました。 | 12 | 12 | 0x40000012 |
ネットワークジョブにおいて、リモートサーバ上でのジョブ投入処理でエラーとなりました。 | 16 | 16 | - |
| - | - | 0x40000016 |
ネットワークジョブの実行時に、スケジュールサーバから実行依頼サーバへの依頼において、下位バージョンではサポートされていない機能を使用しています。そのため、拡張機能をサポートしていない下位バージョンのサーバに接続できないエラーが発生しました。 | - | - | 0x40000020 |
ネットワークジョブにおいて、リモートサーバ上でのジョブ投入処理でエラーとなりました。ジョブの実行ユーザは実行ユーザ制限リストによって制限されています。 | - | - | 0x40000024 |
| 132 | 132 | 0x40000132 |
画面上からの操作、qdelコマンド、ジョブ削除APIのいずれかにより、ジョブが強制終了されました。 | 0x40000222 | 0x40000222 | 0x40000222 |
打ち切り時間到来(ジョブ実行経過時間の到来)により、ジョブが強制終了されました。 | 0x40000322 | 0x40000322 | 0x40000322 |
JCLでのジョブ実行において、ジョブステップに指定された実行ファイルが存在しません。 | 0x40000806 | 0x40000806 | 0x40000806 |
ジョブ所有者の権限でジョブ実行する機能が有効な場合に、ジョブ実行時のユーザ認証処理でエラーとなりました(注4)。または、分散実行ジョブ(注5)、ネットワークジョブにおいてリモートサーバ上での認証処理でエラーとなりました。 | 0x40000913 | 0x40000913 | 0x40000913 |
ネットワークジョブにおいて、回線エラー、相手サーバダウンなど、ジョブの続行が不可能になりました。または、ジョブ実行制御の処理において、ジョブを続行することができないエラーが起きました。 | 0x40000999 | 0x40000999 | - |
ジョブ実行制御の処理において、ジョブを続行することができないエラーが起きました。 | - | - | 0x40000999 |
[V13.2.0以降の場合] | - | - | 0xC0000005 |
[V13.2.0以降の場合] | - | - | 0xC0000094 |
[V13.2.0以降の場合] | - | - | 0xC0000135 |
[V13.2.0以降の場合] | - | - | 0xC0000142 |
以下のコマンドになります。
- connect
- send
- execute
- receive
- disconnect
Windows Server 2003以降の場合は、OS起動後最初のデスクトップヒープ不足が発生した時点で、以下のイベントがイベントログに出力されます。
種類 : 警告 |
以下の制御文になります。
- file
- exec
以下の原因が考えられます。
ジョブを所有者の権限で実行するために必要な設定がされていない。
必要な設定については、“Systemwalker Operation Manager 解説書”を参照してください。
ドメインコントローラ(PDC、BDC)が停止または再起動された。
Windowsインターネットネームサービス(WINS)が正常に動作していない。
V10.0L21以前の場合は、“負荷分散ジョブ”になります。
V13.1.0以前の場合に設定されます。
アプリケーションが例外を発生(異常終了)した時、OSによって、例外コード0xC*******(16進数表記)が設定されます。このコードは、OSが予約しているコードであり、ジョブ実行制御が設定しているコードではありません。例外コード0xC0000005, 0xC0000135, 0xC0000142については、以下の対処方法を参考にしてください。
“5.2.14 ジョブがコード0x40000999で異常終了する、または、業務選択ウィンドウの[ジョブ]または[キュー]を選択した場合、エラーメッセージ:MJS819Eが出力される”
“5.2.15 ジョブが例外コード 0xC0000005, 0xe06d7363 で異常終了する【Windows版】”
“5.2.17 ジョブが例外コード 0xC0000142 で異常終了する【Windows版】”
【UNIX版の場合】
ジョブが中断した原因 | 終了コード | 終了コード | 終了コード |
---|---|---|---|
ジョブの実行中に、例外(シグナルの受信、coreの発生など)が発生した。 | 例外コード | 例外コード | 例外コード |
| 8 | 8 | 0x40000008 |
JCLでのネットワークジョブ実行において、ジョブステップに関する制御文(注3)の指定形式に誤りがありました。 | 12 | 12 | 0x40000012 |
ネットワークジョブにおいて、リモートサーバ上でのジョブ投入処理でエラーとなりました。 | 16 | 16 | - |
| - | - | 0x40000016 |
ネットワークジョブの実行時に、スケジュールサーバから実行依頼サーバへの依頼において、下位バージョンではサポートされていない機能を使用しています。そのため、拡張機能をサポートしていない下位バージョンのサーバに接続できないエラーが発生しました。 | - | - | 0x40000020 |
ネットワークジョブにおいて、リモートサーバ上でのジョブ投入処理でエラーとなりました。ジョブの実行ユーザは実行ユーザ制限リストによって制限されています。 | - | - | 0x40000024 |
| 132 | 132 | 0x40000132 |
画面上からの操作、qdelコマンド、ジョブ削除APIのいずれかにより、ジョブが強制終了されました。 | 0x40000222 | 0x40000222 | 0x40000222 |
打ち切り時間到来(ジョブ実行経過時間の到来)により、ジョブが強制終了されました。 | 0x40000322 | 0x40000322 | 0x40000322 |
JCLでのジョブ実行において、ジョブステップに指定された実行ファイルが存在しません。 | 1 | 1 | 0x40000806 |
分散実行ジョブ、ネットワークジョブにおいて、リモートサーバ上での認証処理でエラーとなりました。 | 128 | 128 | 0x40000913 |
ジョブ実行制御の処理において、ジョブを続行することができないエラーが起きました。 | 0x40000999 | 0x40000999 | 0x40000999 |
以下のコマンドになります。
- connect
- send
- execute
- receive
- disconnect
Windows Server 2003以降の場合は、OS起動後最初のデスクトップヒープ不足が発生した時点で、以下のイベントがイベントログに出力されます。
種類 : 警告 |
以下の制御文になります。
- file
- exec
V13.1.0以前の場合に設定されます。
アプリケーションがシグナルを受信(異常終了)した時、OSによって、例外コード 128+シグナル番号(8進数表記:200+シグナル番号)が設定されます。このコードは、OS(シェル)が設定しているコードであり、ジョブ実行制御が設定しているコードではありません。
なお、コード137,138,139については、以下の対処方法を参考にしてください。
“5.2.5 ジョブがコード 137,138,139 で異常終了する【UNIX版】”
【Windows版/UNIX版共通】
オンライン業務の実行が中断された場合は、以下に示すジョブの終了コードが設定されます。
意 味 | 終了コード | 終了コード | 終了コード |
---|---|---|---|
オンライン業務は正常に終了しました。 | 0 | 0 | 0 |
Interstageが導入されていないため、オンライン業務の起動に失敗しました。 | 1 | 1 | 1 |
オンライン業務起動環境の初期化処理中に、Interstageにおいてエラーが発生し、オンライン業務の起動に失敗しました。 | 2 | 2 | 2 |
オンライン業務の起動処理中に、Interstageにおいてエラーが発生し、オンライン業務の起動に失敗しました。 | 3 | 3 | 3 |
オンライン業務の監視処理中に、Interstageにおいてエラーが発生し、オンライン業務の監視を中断しました。 | 4 | 4 | 4 |
オンライン業務の停止処理中に、Interstageにおいてエラーが発生し、オンライン業務の停止に失敗しました。 | 5 | 5 | 5 |
オンライン業務は異常終了しました。 | 6 | 6 | 6 |
オンライン業務が起動される前に、強制停止されました。 | 256 | 256 | 256 |
| 132 | 132 | 0x40000132 |
実行経過時間制限値を超えたか、ジョブ実行中に打ち切り時刻を迎えたため、オンライン業務は強制停止されました。 | 0x40000322 | 0x40000322 | 0x40000322 |
システムエラーが発生し、オンライン業務の起動に失敗しました。 | 0x40000999 | 0x40000999 | 0x40000999 |