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Systemwalker Operation Manager トラブルシューティングガイド
FUJITSU Software

5.1.1 ジョブの終了コードの意味がわからない

対象バージョンレベル

対処

原因

アプリケーションの終了コードの他に、ジョブスケジューラ、ジョブ実行制御固有の終了コードがジョブの終了コードとして表示されることがあります。

対処方法

以下に、ジョブスケジューラ、ジョブ実行制御固有のジョブ終了コードを記載します。ここに明記されていない終了コードは、アプリケーションが設定しているものですので、アプリケーションのドキュメントで終了コードの意味を確認してください。

また、以下のマニュアルにもジョブの終了コードが記載されています。併せてご活用ください。

ジョブスケジューラの終了コード

ジョブの終了コードのうち、201~256までの値はジョブスケジューラで設定されています。ジョブスケジューラが返すジョブの終了コードとその意味を以下に示します。

Windows版の場合】

終了コード

201~231

ジョブが異常終了しました。

232~238

未使用(ジョブスケジューラで予約)。

239

ジョブを実行中にジョブスケジューラサービスが停止しました。(注1)

240~241

未使用(ジョブスケジューラで予約)。

242

ジョブネットの複写起動に失敗しました。

243~244

(ジョブ実行制御に依頼した)ジョブの実行に失敗しました。

245

可変パラメタ、ジョブ定義変数、またはジョブネット変数の値に使用不可文字が含まれています。
または、ジョブの標準出力ファイル名/標準エラー出力ファイル名がフルパスで指定されていません。

246

可変パラメタ、ジョブ定義変数、またはジョブネット変数を置き換えた結果、文字列長の上限を超えました。
または、ジョブネット変数が、保持できる上限数640個を超えました。

247

ジョブ定義変数情報またはジョブネット変数の読み込みまたは書き込みに失敗しました。

248

OR条件の待ち合わせで、複数の先行ジョブのうち他のジョブが正常終了して後続ジョブが起動されたため、条件に該当せずにジョブが終了しました。

249

OR条件の待ち合わせで、複数の先行ジョブのうち他のジョブが異常終了し、条件判定ができなくなったためジョブが終了しました。

250

指定されたジョブが存在しません。

251~254

未使用(ジョブスケジューラで予約)。

255

ジョブの終了コードが 256以上です。(注2)

256

ジョブが強制終了されました。

注1)

ジョブの実行中にバックアップを行い、その情報をリストアした場合、実行中だったジョブは終了コード239の異常終了となります。

注2)

実際の終了コードが 256以上の場合は、ジョブの履歴表示ウィンドウで以下のように表示されます。

……ended code=255.(実際の終了コード)


【UNIX版の場合】

終了コード

201~231

[ジョブ実行制御属性の場合]
  ジョブが異常終了しました。
[旧バージョン互換(旧・標準)属性の場合]
  ジョブがシグナルで終了しました。終了コードは、“200+シグナル番号”です。ただし、終了コード201、213、218、224、226および227はジョブスケジューラに無視されます。

232~237

未使用(ジョブスケジューラで予約)。

238

ジョブネット管理者の権限設定(initgroupsシステムコール)が失敗しました。

239

ジョブを実行中にジョブスケジューラデーモンが停止しました。(注1)

240~241

未使用(ジョブスケジューラで予約)。

242

ジョブネットの複写起動に失敗しました。

243~244

ジョブの実行に失敗しました。

245

可変パラメタ、ジョブ定義変数、またはジョブネット変数の値に使用不可文字が含まれています。
または、ジョブの標準出力ファイル名/標準エラー出力ファイル名がフルパスで指定されていません。

246

可変パラメタ、ジョブ定義変数、またはジョブネット変数を置き換えた結果、文字列長の上限を超えました。
または、ジョブネット変数が、保持できる上限数640個を超えました。

247

ジョブ定義変数情報またはジョブネット変数の読み込みまたは書き込みに失敗しました。

248

OR条件の待ち合わせで、複数の先行ジョブのうち他のジョブが正常終了して後続ジョブが起動されたため、条件に該当せずにジョブが終了しました。

249

OR条件の待ち合わせで、複数の先行ジョブのうち他のジョブが異常終了し、条件判定ができなくなったためジョブが終了しました。

250

ジョブネット管理者の情報取得(getpwnamシステムコール)が失敗しました。なお、旧バージョン互換(旧・標準)属性以外の時に、指定されたジョブが存在しなかった場合があります。(注2)

251

ジョブネット管理者の権限設定(setgidシステムコール)が失敗しました。

252

ジョブネット管理者の権限設定(setuidシステムコール)が失敗しました。

253

ジョブに指定されたディレクトリへの移動(chdirシステムコール)が失敗しました。

254

ジョブの起動(execvpシステムコール)が失敗しました。

255

ジョブの起動(forkシステムコール)が失敗しました。
旧バージョン互換(旧・標準)属性以外の場合、ジョブの終了コードは 256以上です。(注3)

256

ジョブが強制終了されました。

注1)

ジョブの実行中にバックアップを行い、その情報をリストアした場合、実行中だったジョブは終了コード239の異常終了となります。

注2)

旧バージョン互換(旧・標準)属性以外の時にジョブが存在しなかった場合は、ジョブの前回履歴シートにエラーメッセージが出力されます。

注3)

実際の終了コードが 256以上の場合は、ジョブの履歴表示ウィンドウで以下のように表示されます。

・・・ended code=255.(実際の終了コード)

ポイント

201~256以外の終了コード、および201~256内でも未使用の終了コードはSystemwalker Operation Managerが設定した値ではなく、ジョブ自身、すなわちジョブのコマンド欄に登録したコマンド、バッチファイル、シェルスクリプトなどが出力した値です。コマンド、バッチファイル、シェルスクリプトなど、ジョブ自身を調査してください。

また、ジョブとして登録したコマンド、バッチファイル、シェルスクリプトなどの終了コードが201~256とならないように考慮してください。ジョブ自身の復帰値として201~256が使用された場合、終了コードがジョブ自身で設定された値か、ジョブスケジューラが設定した値かの区別がつきにくくなります。なお、ジョブ自身の復帰値が255以上の場合は255として扱われます。

ジョブ実行制御の終了コード

ジョブ実行制御が出力するジョブの終了コードには、ジョブの種類によって、以下に示す値が設定されます。

ジョブの種類

ジョブの終了コード

バッチファイル

バッチファイルの復帰コード

プログラム

プログラムの復帰コード

業務手続き言語(JCL)

各ステップの最大値/最終ステップの終了コード

シェルスクリプト

シェルスクリプトの復帰コード

なお、ジョブの実行が中断された場合、ジョブの終了コードには、特別な値が設定されます。ジョブが中断した原因、および中断時に設定されるジョブの終了コードを以下に示します。


Windows版の場合】

ジョブが中断した原因

終了コード
(V5.x)

終了コード
(V10.x)

終了コード
(V11.x以降)

ジョブの実行中に、例外が発生しました。

例外コード
(注6)

例外コード
(注6)

例外コード
(注6)

  • JCLでのネットワークジョブ実行において、ネットワークジョブ制御コマンド(注1)の指定形式に誤りがありました。または、ネットワークジョブにおいて、ジョブ実行制御の内部処理でエラーが発生しました。

  • 分散実行キューに投入されたジョブが、実行サーバ(スケジュールサーバとは異なるリモートのホスト)で起動された場合、以下のいずれかのエラーが発生しました。

    • 入力ファイルが存在しない

    • 出力ファイルが存在しない

  • ネットワークジョブの投入先がWindows版サーバの場合、デスクトップヒープの枯渇が発生している可能性があります(注2)。

8

8

0x40000008

JCLでのネットワークジョブ実行において、ジョブステップに関する制御文(注3)の指定形式に誤りがありました。

12

12

0x40000012

ネットワークジョブにおいて、リモートサーバ上でのジョブ投入処理でエラーとなりました。

16

16

  • ネットワークジョブにおいて、リモートサーバ上でのジョブ投入処理でエラーとなりました。

  • 分散実行キューに依頼ホストを指定したジョブが投入されたため実行依頼を拒否しました。

  • スケジュールサーバ、または、実行サーバのディスク容量が不足しています。

0x40000016

ネットワークジョブの実行時に、スケジュールサーバから実行依頼サーバへの依頼において、下位バージョンではサポートされていない機能を使用しています。そのため、拡張機能をサポートしていない下位バージョンのサーバに接続できないエラーが発生しました。

0x40000020

ネットワークジョブにおいて、リモートサーバ上でのジョブ投入処理でエラーとなりました。ジョブの実行ユーザは実行ユーザ制限リストによって制限されています。

0x40000024

  • ネットワークジョブにおいて、回線エラー、相手サーバダウンなど、ジョブの続行が不可能になりました。

  • 分散実行キューに投入されたジョブが、実行サーバ(スケジュールサーバとは異なるリモートのホスト)で起動された場合、以下のいずれかのエラーが発生しました。

    • 入出力ファイルの転送処理中にネットワーク系のエラーが発生

    • 入出力ファイルの転送処理中にシステムエラーが発生

  • スケジュールサーバ、または、実行サーバのディスク容量が不足しています。

132

132

0x40000132

画面上からの操作、qdelコマンド、ジョブ削除APIのいずれかにより、ジョブが強制終了されました。

0x40000222

0x40000222

0x40000222

打ち切り時間到来(ジョブ実行経過時間の到来)により、ジョブが強制終了されました。

0x40000322

0x40000322

0x40000322

JCLでのジョブ実行において、ジョブステップに指定された実行ファイルが存在しません。

0x40000806

0x40000806

0x40000806

ジョブ所有者の権限でジョブ実行する機能が有効な場合に、ジョブ実行時のユーザ認証処理でエラーとなりました(注4)。または、分散実行ジョブ(注5)、ネットワークジョブにおいてリモートサーバ上での認証処理でエラーとなりました。

0x40000913

0x40000913

0x40000913

ネットワークジョブにおいて、回線エラー、相手サーバダウンなど、ジョブの続行が不可能になりました。または、ジョブ実行制御の処理において、ジョブを続行することができないエラーが起きました。

0x40000999

0x40000999

ジョブ実行制御の処理において、ジョブを続行することができないエラーが起きました。

0x40000999

[V13.2.0以降の場合]
ユーザアプリケーションが不当なメモリにアクセスしました。

0xC0000005

[V13.2.0以降の場合]
ユーザアプリケーションにおいて0除算が行われました。

0xC0000094

[V13.2.0以降の場合]
ユーザアプリケーションの実行に必要なDLLが見つかりません(必要なDLLのパスがPATH環境変数に存在しません)。

0xC0000135

[V13.2.0以降の場合]
ユーザアプリケーションの実行に必要なDLLの初期化処理に失敗しました。デスクトップヒープの枯渇が発生している可能性があります(注2)。

0xC0000142

注1)

以下のコマンドになります。
- connect
- send
- execute
- receive
- disconnect

2)

Windows Server 2003以降の場合は、OS起動後最初のデスクトップヒープ不足が発生した時点で、以下のイベントがイベントログに出力されます。

種類 : 警告
ソース : Win32k
イベント ID : 243
説明 : デスクトップ ヒープの割り当てに失敗しました。

3)

以下の制御文になります。
- file
- exec

4)

以下の原因が考えられます。

  • ジョブを所有者の権限で実行するために必要な設定がされていない。

    必要な設定については、“Systemwalker Operation Manager 解説書”を参照してください。

  • ドメインコントローラ(PDC、BDC)が停止または再起動された。

  • Windowsインターネットネームサービス(WINS)が正常に動作していない。

5)

V10.0L21以前の場合は、“負荷分散ジョブ”になります。

6)

V13.1.0以前の場合に設定されます。

アプリケーションが例外を発生(異常終了)した時、OSによって、例外コード0xC*******(16進数表記)が設定されます。このコードは、OSが予約しているコードであり、ジョブ実行制御が設定しているコードではありません。例外コード0xC0000005, 0xC0000135, 0xC0000142については、以下の対処方法を参考にしてください。

5.2.14 ジョブがコード0x40000999で異常終了する、または、業務選択ウィンドウの[ジョブ]または[キュー]を選択した場合、エラーメッセージ:MJS819Eが出力される
5.2.15 ジョブが例外コード 0xC0000005, 0xe06d7363 で異常終了する【Windows版】
5.2.17 ジョブが例外コード 0xC0000142 で異常終了する【Windows版】


【UNIX版の場合】

ジョブが中断した原因

終了コード
(5.x)

終了コード
(10.x)

終了コード
(11.0以降)

ジョブの実行中に、例外(シグナルの受信、coreの発生など)が発生した。

例外コード
(注4)

例外コード
(注4)

例外コード
(注4)

  • JCLでのネットワークジョブ実行において、ネットワークジョブ制御コマンド(注1)の指定形式に誤りがありました。または、ネットワークジョブにおいて、ジョブ実行制御の内部処理でエラーが発生しました。

  • 分散実行キューに投入されたジョブが、実行サーバ(スケジュールサーバとは異なるリモートのホスト)で起動された場合、以下のいずれかのエラーが発生しました。

    • 入力ファイルが存在しない

    • 出力ファイルが存在しない

  • ネットワークジョブの投入先がWindows版サーバの場合、デスクトップヒープの枯渇が発生している可能性があります(注2)。

8

8

0x40000008

JCLでのネットワークジョブ実行において、ジョブステップに関する制御文(注3)の指定形式に誤りがありました。

12

12

0x40000012

ネットワークジョブにおいて、リモートサーバ上でのジョブ投入処理でエラーとなりました。

16

16

  • ネットワークジョブにおいて、リモートサーバ上でのジョブ投入処理でエラーとなりました。

  • 分散実行キューに依頼ホストを指定したジョブが投入されたため、実行依頼を拒否しました。

  • スケジュールサーバ、または、実行サーバのディスク容量が不足しています。

0x40000016

ネットワークジョブの実行時に、スケジュールサーバから実行依頼サーバへの依頼において、下位バージョンではサポートされていない機能を使用しています。そのため、拡張機能をサポートしていない下位バージョンのサーバに接続できないエラーが発生しました。

0x40000020

ネットワークジョブにおいて、リモートサーバ上でのジョブ投入処理でエラーとなりました。ジョブの実行ユーザは実行ユーザ制限リストによって制限されています。

0x40000024

  • ネットワークジョブにおいて、回線エラー、相手サーバダウンなど、ジョブの続行が不可能になりました。

  • 分散実行キューに投入されたジョブが、実行サーバ(スケジュールサーバとは異なるリモートのホスト)で起動された場合、以下のいずれかのエラーが発生しました。

    • 入出力ファイルの転送処理中にネットワーク系のエラーが発生

    • 入出力ファイルの転送処理中にシステムエラーが発生

  • スケジュールサーバ、または、実行サーバのディスク容量が不足しています。

132

132

0x40000132

画面上からの操作、qdelコマンド、ジョブ削除APIのいずれかにより、ジョブが強制終了されました。

0x40000222

0x40000222

0x40000222

打ち切り時間到来(ジョブ実行経過時間の到来)により、ジョブが強制終了されました。

0x40000322

0x40000322

0x40000322

JCLでのジョブ実行において、ジョブステップに指定された実行ファイルが存在しません。

1

1

0x40000806

分散実行ジョブ、ネットワークジョブにおいて、リモートサーバ上での認証処理でエラーとなりました。

128

128

0x40000913

ジョブ実行制御の処理において、ジョブを続行することができないエラーが起きました。

0x40000999

0x40000999

0x40000999

注1)

以下のコマンドになります。
- connect
- send
- execute
- receive
- disconnect

2)

Windows Server 2003以降の場合は、OS起動後最初のデスクトップヒープ不足が発生した時点で、以下のイベントがイベントログに出力されます。

種類 : 警告
ソース : Win32k
イベント ID : 243
説明 : デスクトップ ヒープの割り当てに失敗しました。

3)

以下の制御文になります。
- file
- exec

4)

V13.1.0以前の場合に設定されます。

アプリケーションがシグナルを受信(異常終了)した時、OSによって、例外コード 128+シグナル番号(8進数表記:200+シグナル番号)が設定されます。このコードは、OS(シェル)が設定しているコードであり、ジョブ実行制御が設定しているコードではありません。

なお、コード137,138,139については、以下の対処方法を参考にしてください。

5.2.5 ジョブがコード 137,138,139 で異常終了する【UNIX版】


【Windows版/UNIX版共通】

オンライン業務の実行が中断された場合は、以下に示すジョブの終了コードが設定されます。

終了コード
(V5.x/5.x)

終了コード
(V10.x/10.x)

終了コード
(V11.x/11.x以降)

オンライン業務は正常に終了しました。

0

0

0

Interstageが導入されていないため、オンライン業務の起動に失敗しました。

1

1

1

オンライン業務起動環境の初期化処理中に、Interstageにおいてエラーが発生し、オンライン業務の起動に失敗しました。

2

2

2

オンライン業務の起動処理中に、Interstageにおいてエラーが発生し、オンライン業務の起動に失敗しました。

3

3

3

オンライン業務の監視処理中に、Interstageにおいてエラーが発生し、オンライン業務の監視を中断しました。

4

4

4

オンライン業務の停止処理中に、Interstageにおいてエラーが発生し、オンライン業務の停止に失敗しました。

5

5

5

オンライン業務は異常終了しました。

6

6

6

オンライン業務が起動される前に、強制停止されました。

256

256

256

  • ネットワークジョブにおいて、回線エラー、相手サーバダウンなど、ジョブの続行が不可能になりました。

  • スケジュールサーバ、または、実行サーバのディスク容量が不足しています。

132

132

0x40000132

実行経過時間制限値を超えたか、ジョブ実行中に打ち切り時刻を迎えたため、オンライン業務は強制停止されました。

0x40000322

0x40000322

0x40000322

システムエラーが発生し、オンライン業務の起動に失敗しました。

0x40000999

0x40000999

0x40000999