V13.7.0からSystemwalker Operation Manager V13.8.0へ移行する場合の非互換項目について説明します。
Red Hat Enterprise Linux 7におけるシャットダウン時のデーモン停止についての非互換項目【Linux版】
シャットダウン時のデーモン停止について、以下の非互換があります。
【V13.7.0以前】
オペレーティングシステムの停止時には、Systemwalker Operation Managerのデーモンはすべて正常に自動停止されます。
【V13.8.0以降】
Red Hat Enterprise Linux 7では、オペレーティングシステムの停止時にデーモンが自動停止する設定にしていても、以下の場合にオペレーティングシステムを停止または再起動する時には、事前にpoperationmgr(サービス/デーモン停止コマンド)を手動で実行し、Systemwalker Operation Managerのデーモンを停止してください。
poperationmgr/soperationmgrコマンド等により手動でデーモンを再起動した場合
環境設定画面のデーモン制御にてデーモンを再起動した場合
バックアップコマンドを実行した場合
ポリシー配付を“すぐに適用する”で配付した場合
ジョブスケジューラについての非互換項目
SE版では、1プロジェクト内のジョブネットの登録数の上限値は255となっています。
従来、可変パラメタとサフィックスを利用した複写起動の複写先ジョブネットについても、ジョブネットの登録数の対象に含まれていましたが、今回対象外となりました。
[対処方法]
なし
[ジョブネットの新規作成/変更]ウィンドウの[カテゴリ選択]にある[判定ジョブ]カテゴリから、[時刻待ち合わせ]ジョブがなくなり、[待ち合わせジョブ]カテゴリに移動しました。
[対処方法]
[時刻待ち合わせ]ジョブを使用する場合は、[全て表示]/[基本ジョブ]/[待ち合わせジョブ]のいずれかのカテゴリを利用してください。
“ファイル状態確認”ジョブの名称が“ファイル待ち合わせ”に変更されました。
また、コマンドアシスタントを利用してファイル待ち合わせジョブを新規作成する場合の[登録-ジョブ]ウィンドウにおける[監視イベント]の指定方法が変更されました。chkfileコマンドやjobschchkfileコマンドの、-wait、-delete、-updateに相当する設定項目がなくなりました。
ただし、以下の場合は、従来と同じ[登録-ジョブ]ウィンドウが表示されます。
旧バージョンで登録済みのファイル状態確認ジョブを移行した場合
コマンドアシスタントを無効にしてchkfileコマンドやjobschchkfileコマンドの-wait、-delete、-updateを指定したジョブを登録後、コマンドアシスタントを有効にして[登録-ジョブ]ウィンドウを表示した場合(※)
旧バージョンのサーバにクライアントを接続した場合
[対処方法]
ありません。
ただし、上記(※)の手順に従って、従来と同じ[登録-ジョブ]ウィンドウを表示したり、設定項目を変更したりすることが可能です。
[ジョブネットの新規作成]ウィンドウのジョブのカテゴリ選択域で“基本ジョブ”を選択した場合に、アイコン選択域に表示されるアイコンの種類が変更になりました。
変更前 | 変更後 |
---|---|
コマンド実行 | コマンド実行 |
[Systemwalker Operation Manager インポート]ウィンドウおよび[Systemwalker Operation Manager エクスポート]ウィンドウにおいて、[CSVファイルを一括転送して処理を高速化する]がチェックされた状態が初期値となります。そのため、[CSVファイルを一括転送して処理を高速化する]がチェックされていることにより、インポート/エクスポートの途中でキャンセルができなくなります。
[対処方法]
従来通りインポート/エクスポートの途中でキャンセルをしたい場合には、[CSVファイルを一括転送して処理を高速化する]のチェックを外してください。[CSVファイルを一括転送して処理を高速化する]がチェックされている場合、CSVファイル単位での途中キャンセルができなくなります。
[監視-ジョブ]ウィンドウ-[前回履歴]シートにある[可変パラメタ]の項目は、[ジョブネット変数]に統合され、表示形式が変更されました。
[対処方法]
なし
[ジョブ定義変数]ウィンドウで設定できるジョブ定義変数値の最大長が200バイトから512バイトに拡張されました。
[対処方法]
なし
[登録-ジョブ]ウィンドウ-[詳細情報]シートにある[環境変数]の変数値に、ジョブ定義変数、可変パラメタ、ジョブネット変数が利用可能になりました。これにより、環境変数の変数値に“@変数名@”形式の文字列が存在し、「変数名」と同じジョブ定義変数、可変パラメタ、またはジョブネット変数が存在した場合、“@変数名@”の部分が変数値に置き換えられて、ジョブが実行されます。
なお、変数名が設定されていない“@変数名@”形式の文字列については、通常の文字列として扱われます。
[対処方法]
ジョブ定義変数や可変パラメタで使用する変数名を変更してください。
[登録-ジョブ]ウィンドウの定義項目(*)にシステムが自動で設定するジョブネット変数(**)の変数名と同じ文字列が存在した場合、文字列はそれぞれ置き換えるための変数として扱われます。
*)対象となる[登録-ジョブ]ウィンドウの定義項目
コマンド
パラメタ
ディレクトリ
依頼ホスト名
キュー名
実行ユーザ名
標準出力ファイル名
標準エラー出力ファイル名
[環境変数]の変数値
**)システムが自動で設定するジョブネット変数と置き換えられる内容
変数名 | 置き換えられる内容 |
---|---|
@.PROJECT@ | プロジェクト名 |
@.JOBNET@ | ジョブネット名 |
@.JOBNAME@ | ジョブ名 |
@.SUB_SYSTEM@ | サブシステム番号 |
@.MASTER_PROJECT@ | マスタプロジェクト名 |
Systemwalker Operation Managerクライアント上で[コピー][貼り付け]、および[再利用]操作でジョブネットの複写をした場合の複写先ジョブネットの状態が変更となりました。
実行待ち
無効状態
[対処方法]
実行待ち状態にする場合は、複写先ジョブネットを[無効解除]してください。
[ジョブの履歴]ウィンドウに表示されるメッセージのうち、以下のメッセージに対する終了コードの表示が追加/変更されました。
終了コード“0”、“248”または“249”が表示されるようになりました。
従来の終了コード“256”に加え、“248”または“249”が表示されるようになりました。
[対処方法]
なし
chkfile/jobschchkfileコマンド、jobschchecklogコマンド、jobschchecktimeコマンドの正常終了時に、各コマンドの実行結果を標準出力に出力するようになりました。
[対処方法]
なし
jobschprint -rコマンドで出力される制御文の種類が追加されました。
[対処方法]
出力した制御文をV13.7.0以前のバージョンで利用する場合、追加された制御文情報を削除して利用してください。
[追加された制御文情報]
ジョブネット制御文: copystart, jobnetsavenumber
ジョブ制御文: netvar_prefix
ジョブ実行制御についての非互換項目
ローカルジョブまたは分散実行ジョブの場合に、投入サーバに存在しないユーザを実行ユーザとするジョブは、実行時にエラーになるのではなく、投入時にエラーになるようになりました。【UNIX版】
[対処方法]
なし
一般ユーザの権限で動作しているプロセスの数が、Linuxカーネルの制限値に達していた状況において、そのユーザがジョブを実行した場合の該当ジョブの動作が以下のように変更になりました。【Linux版】
スーパーユーザーの権限で実行されます。
ジョブは実行されず、コード=0x40000999で異常終了します。
[対処方法]
なし
ジョブ実行履歴情報(日付.log)の書き込みに失敗した場合、書き込みに失敗した旨のメッセージ(下記)がイベントログに出力されるようになりました。【Windows版】
MpMjes: 警告: 1646
MpMjes: 警告: 1647
MpMjes: 警告: 1648
MpMjes: 警告: 1649
MpMjes: エラー: 1650
メッセージ本文については、“Systemwalker Operation Manager メッセージ集”を参照してください。
[対処方法]
なし
Solaris環境における出力ファイルおよび作業ディレクトリの変更についての非互換項目【Solaris版】
Solaris環境において、以下の出力ファイルの出力先が変更になりました。
swcolinf 保守情報収集コマンドの出力ログファイル
/tmp/swcolinf.log
/var/tmp/swcolinf.log
サイレントインストール時の出力ログファイル
/tmp/swsilent.log
/var/tmp/swsilent.log
OMGRアンインストール時に失敗した際の出力ログファイル
/tmp/systemwalker_swopeuninstall.log
/var/tmp/systemwalker_swopeuninstall.log
[対処方法]
なし
業務連携機能のファイル圧縮/伸長処理で使用する作業ディレクトリが、/tmp(メモリ)から/var/tmp(ディスク)に変更になりました。
これにより、ファイルサイズ、ファイル数、マシン性能の条件によっては、サーバファイル圧縮/伸長ジョブ実行時の性能が劣化する場合があります。業務連携機能のファイル圧縮/伸長を利用する場合には、十分に性能検証を行ってください。
[対処方法]
なし
メッセージについての非互換項目
以下のメッセージの本文が変更されました。
MpJobsch: ERROR: 0101
MpJobsch: ERROR: 0316
MpJobsch: ERROR: 0397
MpJobsch: 情報: 1101
MpJobsch: 情報: 1309
MpJobsch: 情報: 1316
[対処方法]
メッセージ本文をアプリケーションプログラムや監視プログラムなどで利用している場合は、新しいメッセージ本文を認識するように変更してください。
メッセージ本文については、“Systemwalker Operation Manager メッセージ集”を参照してください。