機能説明
構成管理データベース(Configuration Management Data Base)に格納されている構成要素(Configuration Item)を更新します。
オプション
基本オプション
構成要素を更新依頼するホスト名またはIPアドレスです。
構成要素の更新先を管理サーバに設定する場合、以下を指定します。
IPv4の場合: “localhost”または“127.0.0.1”
IPv6の場合: “localhost”または“::1”
ホスト名またはIPアドレスを省略した場合、引数エラーとなります。
ホスト名またはIPアドレスの文字数の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。
構成要素を更新するための条件式です。
searchxpathを省略した場合、引数エラーとなります。
条件式の文字数の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。
構成要素を更新するための条件式は、以下のように指定します。
(例)
すべての論理サーバ情報(LogicalServer)を更新
/%LogicalServer
hostnameが“svr001”の論理サーバ情報(LogicalServer)を更新
/%LogicalServer[./#observed/rc:LogicalServer[@hostname='svr001']]
OS種別(OSSetting)が“Windows”の論理サーバ情報(LogicalServer)を更新
/%LogicalServer[(./#observed/rc:LogicalServer/rc:SystemSettings/rc:OSSetting[matches(@name,'Windows.*')])]
ポイント
通常のXPathの軸(axis)に対して、“%”、“&”、“#”を用いたCMDB独自の拡張が追加されています。
“%”は構成アイテムを表します。%の後に構成アイテムのタイプ名を指定します。例えば、“%LogicalServer”は構成アイテム“LogicalServer”を表します。
“&”はリレーションを表します。&の後にリレーションのタイプ名を指定します。通常は“&GRelation”を指定してください。
/%LogicalServer/&GRelation/%InstalledSoftwareのように記述することで、LogicalServerと関連しているInstalledSoftwareを検索できます(検索結果はInstalledSoftwareです)。
“#”はレコードを表します。“#expected”は設計レコードを、“#observed”は実態レコードを表します。
構成アイテムの定義については、“第6章 構成アイテム形式”を参照してください。
構成要素から属性情報を更新するための条件式です。
xpathを指定した場合、条件に一致した属性情報を更新します。
条件に一致した属性情報が複数存在する場合は、すべてを更新します。
xpathを省略した場合、引数エラーとなります。
xpathの文字列の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。
構成要素から属性情報を更新するための条件式は、以下のように指定します。
(例)
特定の論理サーバの属性情報を更新:
entities/cmdb:item/cmdb:record/ns0:LogicalServer/attribute::属性名
更新する内容を指定します。
更新内容を省略した場合、引数エラーとなります。
更新内容の文字数の上限は、2048文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。
拡張オプション
構成要素を更新依頼するホストのOS種別です。
Windows、Linux、Solarisを指定します。なお、大文字/小文字は区別しません。
OS種別の入力を省略した場合、指定したホスト名またはIPアドレスを元に構成管理データベース(CMDB)を検索し、取得したOS種別の値をSystemwalker Runbook Automationが自動的に設定します。
OS種別の文字列の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。
構成要素を更新依頼するホストへSSHを利用して接続するユーザー名です。
接続ユーザー名および接続に必要なパスワードの入力を省略した場合、指定したホスト名またはIPアドレスを元に構成管理データベース(CMDB)を検索し、取得した接続ユーザー名の値をSystemwalker Runbook Automationが自動的に設定します。
ファイル転送基盤を利用して接続する場合は、接続ユーザー名は以下のようになり変更できません。このため、ユーザー名を指定しても無効になります。
業務サーバがWindowsの場合: システムユーザー
業務サーバがLinux、Solarisの場合: root
接続ユーザー名の文字列の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。
構成要素を更新依頼するホストへSSHを利用して接続するユーザーのパスワードです。
接続ユーザー名および接続に必要なパスワードの入力を省略した場合、指定したホスト名またはIPアドレスを元に構成管理データベース(CMDB)を検索し、取得した接続パスワードの値をSystemwalker Runbook Automationが自動的に設定します。
ファイル転送基盤を利用して接続する場合は、パスワードを指定しても無効になります。
接続に必要なパスワードの文字列の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。
構成要素を更新依頼するホストで、構成要素を更新するユーザー名です。
実行ユーザー名およびexecpasswordの入力を省略した場合、指定したホスト名またはIPアドレスを元に構成管理データベース(CMDB)を検索し、取得した管理者ユーザーの値をSystemwalker Runbook Automationが自動的に設定します。CMDBに登録されていない場合は、接続ユーザー名で実行します。
hostnameに指定したホストがWindowsで、ファイル転送基盤を利用して接続する場合は、システムユーザーで実行します。このため、ユーザー名を指定しても無効になります。
ユーザー名の文字列の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。
本運用操作部品ではexecpasswordの値を使用しません。execpasswordの値を指定した場合、無効となります。
運用操作部品の実行の完了待ち合わせ時間(秒)です。
300~86,400(1日)の範囲で指定が可能です。
(例) 完了待ち合わせを10分間行う場合:600
指定した時間を経過しても運用操作部品の実行が完了しない場合は、運用操作部品の処理を復帰値:201で中断します。
運用操作部品の実行の起動リトライ回数です。
運用操作部品が復帰値:161で終了した場合に、起動リトライを行う回数を指定します。0~5の範囲で指定が可能です。
起動リトライにより再実行した結果、運用操作部品が161以外の復帰値で終了した場合は、指定した起動リトライ回数に達していなくても運用操作部品の実行は終了します。運用操作部品の復帰値は最後に実行した値になります。
(例) 起動リトライを2回行う場合:2
運用操作部品のリトライ間隔(秒)です。
運用操作部品が復帰値:161で終了した場合に、起動リトライを行うまでの間隔を指定します。1~14400の範囲で指定が可能です。
(例) 300秒間隔でリトライを行う場合:300
timeout、retry、およびretry_intervalについて、指定を省略した場合や、範囲外の値を入力した場合は、運用操作部品実行定義ファイルで指定した値が有効になります。詳細は、“2.5 運用操作部品実行定義ファイル”を参照してください。
復帰値
アイコン | シンボル名 | 復帰値 | 意味 |
---|---|---|---|
成功 | 0 | 構成要素の更新に成功しました。 | |
失敗 | 161 | 構成要素の更新に失敗しました。リトライ回数を指定した場合、リトライします。 | |
187 | 運用操作部品による操作を実施する際、業務サーバにネットワーク接続(SSH)時の認証に失敗しました。 または、運用操作部品による操作を実施する際に、業務サーバとの通信処理(ファイル転送基盤)で異常が発生しました。実行結果にファイル転送基盤のエラーコードを出力します。エラーコードについては、“3.22 ファイル転送基盤の詳細コード”を参照してください。 | ||
188 | RBAエージェントが導入されていない業務サーバに対して運用操作部品による操作を実施中に、業務サーバとのネットワーク通信(SSH)が切断されました。 | ||
189 | 運用操作部品による操作を実施する際、業務サーバにネットワーク接続(SSH)できませんでした。 または、運用操作部品による操作を実施する際に、業務サーバとの通信処理(ファイル転送基盤)で異常が発生しました。実行結果にファイル転送基盤のエラーコードを出力します。エラーコードについては、“3.22 ファイル転送基盤の詳細コード”を参照してください。 | ||
197 | オプションの内容に誤りがありました。 または、条件式に一致した構成要素がありませんでした。 | ||
200 | 構成要素の更新が異常終了しました。 | ||
- | - | 201 | 運用操作部品の実行がタイムアウトしました。 |
202 | 運用操作部品が実行されませんでした。 | ||
203 | 運用操作部品の実行が失敗しました。管理サーバの環境に問題があります。 | ||
205 | 運用操作部品が実行されませんでした。運用操作部品の入力情報の指定に問題があります。 | ||
206 | 運用操作部品を正常に実行できませんでした。運用操作部品の出力情報の指定に問題があります。 | ||
207 | 運用操作部品が実行されませんでした。運用操作部品が管理サーバに登録されていない可能性があります。 | ||
208 | 運用操作部品の実行途中に自動運用プロセスのリカバリが行われたため、自動運用プロセスを中止状態にしました。 |
出力情報
変数 | 意味 |
---|---|
message | 構成要素の更新に成功した場合、以下のメッセージを設定します。 The operation component was successful. 構成要素の更新に失敗した場合、エラー内容を文字列として設定します。 |
returnCode | 復帰値を設定します。 |
注意事項
本運用操作部品は、hostnameに管理サーバ以外の情報を入力した場合、ファイル転送基盤またはSSHを利用して動作を実現しています。少なくともどちらか片方では通信可能となるように設定してください。各通信方法の注意事項については、“3.17 各通信方法の注意事項”を参照してください。
管理サーバ以外のサーバに存在する構成管理データベースに格納されている構成要素を更新する場合、構成管理データベースが存在するサーバに作業用ファイルを格納するフォルダ(ディレクトリ)が必要となります。構成管理データベースが存在するサーバの環境変数“SWRBA_CMDB_WORK_HOME”に作業用ファイルを格納するフォルダ(ディレクトリ)のパスを指定してください。
各オプションには、半角カナ文字および以下の記号は使用しないでください。半角カナ文字および以下の記号を使用すると、運用操作部品の実行に失敗する場合があります。
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業務サーバにRBAエージェントが未導入の場合は、searchxpathオプションに日本語を指定すると運用操作部品の操作結果は保証されません。日本語を指定する場合は業務サーバにRBAエージェントを導入してください。
復帰値の確認は、Webコンソールで行います。詳細については、“Systemwalker Runbook Automation 運用ガイド”の“運用操作部品の実行状況・実行結果を確認する”を参照してください。
201~208の復帰値が出力された場合は自動運用プロセスが中止状態またはエラー状態となり、以下の場所にエラーメッセージが出力されます。
管理サーバのイベントログ(管理サーバがWindows(R)の場合)
管理サーバのシスログ(管理サーバがLinuxの場合)
BPMNのカスタムメッセージ
上記いずれかの場所でメッセージを確認し、適切な対処を実施してください。メッセージの詳細については、“Systemwalker Runbook Automation メッセージ集”を参照してください。