機能説明
本コマンドは、サーバのユーザーアカウント情報をCMDBにインポートします。入力ファイルの形式は、CSV形式です。
ユーザー情報のエクスポートコマンドと組み合わせて利用することにより、登録済みのユーザーアカウント情報をCMDBから取り出して編集し、再度インポートするという方法で、ユーザーアカウント情報を更新/追加できます。
記述形式
swrba_uaimport -f 入力ファイル名 [-e 入力ファイルの文字コード] |
オプション
登録対象である、サーバのユーザーアカウント情報が記述された入力ファイル(CSV形式)を指定します。
以下に、入力ファイルの例を示します。
"192.168.0.1","OS","user001","xe3539caeb","true","false",,"コメントA" "192.168.0.1","OS","user002","ex3535akft","false","true",,"コメントB" "192.168.0.2","OS","user001","xe359jsg35","true","false",,"コメントC" "192.168.0.2","OS","user002","djh847wag4","false","true",,"コメントD" |
以下に、CSV形式の仕様を示します。
カンマ(,)でカラムを区切ります。
データにカンマ(,)およびダブルクォーテーション(")を含める場合は、カラムに指定するデータの全体をダブルクォーテーション(")で囲みます。また、データ内にダブルクォーテーション(")を含める場合は、ダブルクォーテーション(")を連続して2回記述します。ダブルクォーテーション(")を連続して2回記述することで、1つのダブルクォーテーション(")を表現します。
例1:カンマ(,)を指定する場合(最後のカラムに“コメント,D”を表現)
"192.168.0.2","OS","user002","djh847wag4","false","true",,"コメント,D" |
例2:ダブルクォーテーション(")を指定する場合(最後のカラムに“コメント"D"”を表現)
"192.168.0.2","OS","user002","djh847wag4","false","true",,"コメント""D""" |
省略値を記述する場合は、以下のいずれかの形式で空の文字列を指定します。
例1:区切り文字カンマ(,)の間に何も記述しません。(最後の2つのカラムに省略値を指定する場合)
"192.168.0.2","OS","user002","djh847wag4","false","true",, |
例2:囲み文字ダブルクォーテーション(")の間に何も記述しません。(最後の2つのカラムに省略値を指定する場合)
"192.168.0.2","OS","user002","djh847wag4","false","true","","" |
カラムデータに改行文字を入れることはできません。
以下に、CSV形式のカラム位置を示します。
1カラム目 | 2カラム目 | 3カラム目 | 4カラム目 | 5カラム目 | 6カラム目 | 7カラム目 | 8カラム目 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
項目 | サーバのIPアドレス | 認証先 | ユーザー | パスワード | 管理者ユーザー | サーバ | 接続先 | コメント |
指定例 | "192.168.0.1" | "OS" | "user001" | "xe3539caeb" | "true" | "false" | "" | "コメントA" |
以下に、各カラムの定義規約を示します。
カラム | 項目 | 省略 | 省略値 | 入力内容 | チェック内容 | 条件 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | IPアドレス | 不可 | - | サーバのIPアドレスを指定します。 | 入力文字数 | 1~255文字 |
文字種 | ・半角英文字(大文字/小文字の区別あり)、半角数字、半角記号 | |||||
内容 | 指定されたIPアドレスのLogicalServer-CIがCMDBに登録されていない場合は、エラー | |||||
2 | 認証先種別 | 不可 | - | 認証先種別を指定します。 必ず"OS"を指定します。 "OS"以外は指定できません。 | 入力文字数 | 1~255文字 |
文字種 | ・半角英文字(大文字/小文字の区別あり)、半角数字 | |||||
3 | ユーザー | 不可 | - | 認証先に対するユーザーアカウントを指定します。 | 入力文字数 | 1~255文字 |
文字種 | ・半角文字・全角文字が可能 ・空白は不可 | |||||
一意性 | 当該サーバにおいて、同じユーザーを複数登録することは不可 | |||||
4 | パスワード | 可 | - | ユーザーに対応するパスワード文字列を指定します。 パスワード文字列を省略した場合、以下の動作となります。
| 入力文字数 | 1~255文字 |
5 | 管理者ユーザー | 不可 | - | 管理者ユーザーの場合:true 上記以外:false | 一意性 | 当該サーバにおいて複数のユーザーを管理者ユーザーとして登録することは不可 |
文字種 | 半角英字(大文字/小文字の区別なし) | |||||
内容 | true/false以外の文字列はエラー | |||||
6 | サーバ接続ユーザー | 不可 | - | サーバに接続するためのユーザーの場合:true 上記以外:false | 一意性 | 当該サーバにおいて複数のユーザーをサーバ接続ユーザーとして登録することは不可 |
文字種 | 半角英字(大文字/小文字の区別なし) | |||||
内容 | true/false以外の文字列はエラー | |||||
7 | 接続先情報 | 可 | なし | 省略値のみ指定可 省略値以外を指定した場合エラーになります。 | 入力文字数 | なし |
文字種 | なし | |||||
8 | コメント | 可 | なし | なし | 入力文字数 | 0~255文字 |
文字種 | 内容についてはチェックしない |
ポイント
入力ファイルに記述したユーザーアカウント情報にエラーがあった場合、エラーのあったユーザーアカウント情報だけがインポートに失敗します。その他のユーザーアカウント情報はインポートされます。
構成情報を自動収集した場合、IPv6環境のLogicalServer-CIのIPアドレスは、RFC 5952表記で格納されます。この場合、入力ファイルに指定するIPアドレスも、同様にRFC 5952表記で記載してください。その他の場合は、CMDBに登録されている表記と同じ表記で記載してください。
構成情報の自動収集については、“Systemwalker Runbook Automation 導入ガイド”の“構成情報を自動収集するための設定”を参照してください。
入力ファイルの文字コードを指定します。以下の文字コードが指定できます。半角英大文字で指定します。
UTF-8
SJIS
EUC
本オプションを省略した場合は、入力ファイルの文字コードは以下のコードになります。
【Windows】
SJIS
【Linux】
環境変数LANGに指定された文字コード
(環境変数LANGが設定されていない場合や、環境変数LANGにja_JP.euc、ja_JP.UTF-8、ja_JP.SJIS、ja_JP.WINDOWS-31J以外の文字コードが指定された場合はUTF-8として処理を行います。)
復帰値
正常終了
警告終了
インポートに失敗したユーザーアカウント情報が存在する
パラメーターエラー
1、2以外のエラー
エラー内容の通知
インポートする情報にエラーがある場合は、標準エラー出力にエラー内容を通知します。
インポートに失敗したユーザーアカウント情報は、標準エラー出力に出力されたエラー情報を参考に入力データを修正し、再度本コマンドでインポートしてください。
例)複数の行にエラーがある場合は、複数行で通知します。
> swrba_uaimport -f importcsv.txt Error: ユーザーアカウント情報の登録に失敗しました。 Detail=登録先のLogicalServer[192.168.0.1]が見つかりません。 Error: ユーザーアカウント情報の登録に失敗しました。 Detail=登録先のLogicalServer[192.168.0.2]が見つかりません。 ユーザーアカウント情報の登録に成功しました。 LogicalServer=192.168.10.10 User=user001 ユーザーアカウント情報の登録に成功しました。 LogicalServer=192.168.10.10 User=user002 全てもしくは一部の処理の実行に失敗しました。 |
コマンド格納場所
【Windows】
[Systemwalker Runbook Automation管理サーバのインストールディレクトリ]\bin |
【Linux】
/opt/FJSVswrbam/bin |
実行に必要な権限/実行環境
【Windows】
Administrator権限が必要です。ご利用OSがWindows Server 2008以降の場合は、管理者として実行してください。
管理サーバで実行可能です。
【Linux】
システム管理者(スーパーユーザー)の権限が必要です。
管理サーバで実行可能です。
注意事項
ユーザーアカウント情報は、インポートする入力ファイルの情報が、常に有効になります。
インポートするユーザーアカウント情報がすでにCMDB上に登録されている場合、本コマンドは、入力ファイルに記述されたユーザーアカウント情報でCMDB上に登録されているユーザーアカウント情報を置き換えます。
本コマンドは入力ファイルに指定されたユーザーアカウント情報を順番に処理します。
このため、1つの入力ファイルに同じユーザーアカウント情報が複数存在した場合、最後に記載されたユーザーアカウント情報が有効になります。また、入力ファイル中に同じサーバに対して管理者ユーザーを複数記載していた場合についても、最後に記載されたユーザーが、管理者ユーザーとなります。入力ファイルに記載されていないサーバに対しては本コマンドによる情報の更新を行いません。
サーバ接続ユーザーと管理者ユーザーは、1台のサーバにおいて1人のユーザーしか登録できないユーザーアカウント情報です。したがって、サーバ接続ユーザーまたは管理者ユーザーに対して2人目のユーザーアカウント情報をインポートした場合、以下のとおり処理されます。
2人目のユーザーアカウントが属性trueで登録されます。
すでに登録されているユーザーアカウントの属性がfalseに変更されます。
swrba_uaexport/ swrba_uaimportは、同時に1つのみ動作可能です。このため、すでにコマンドが実行中の場合、エラーになります。
Systemwalker Runbook Automationを起動した状態で本コマンドを投入してください。
Systemwalker Runbook Automationが未起動の状態でコマンドを利用した場合、以下のエラーで失敗します。
Error: ユーザーアカウント情報の登録に失敗しました。 Detail=com.ctc.wstx.exc.WstxUnexpectedCharException: Unexpected character '"' (code 34) in DOCTYPE declaration; expected a space between public and system identifiers at [row,col {unknown-source}]: [1,50] |
本コマンドに指定した文字コードと、入力ファイルに指定した文字コードが異なっていた場合の動作は保証しません。文字コードは一致させるようにしてください。