以下に、fsck_sfcfs(1M) が異常終了した場合の対処を説明します。
以下のメッセージは、fsck_sfcfs(1M) の内部テーブル用のメモリ獲得要求に失敗した場合に出力されます。
Can't allocate memory |
スワップ領域を追加してください。
以下のメッセージは、ファイルシステムの構成情報取得に失敗した場合に出力されます。
Can not connect to FsRM other node information get error |
参照
本書の“9.2.4 sfcfrmd デーモンの起動”を参照して、GFS 共用ファイルシステムを共用するノードすべてでファイルシステム監視機構を起動してください。
以下のメッセージは、GFS 共用ファイルシステムの各パーティションのパーティション構成情報に不一致があるため、異常終了したことを示しています。
Can't open <device-name> <errno> setup: Volume information error setup: fsck quit due to unrecoverable error! |
sfcadm(1M) で、デバイス <device-name> に対しパーティション情報の復旧を行ってください。
以下に デバイス /dev/sfdsk/gfs01/rdsk/volume01 に対しパーティション情報の復旧を行う例を示します。
シングルパーティション構成の場合は、以下の操作を行ってください。
# sfcadm -r -a /dev/sfdsk/gfs01/rdsk/volume01 <Enter> |
マルチパーティション構成の場合は、sfcinfo(1M) で構成するパーティションの確認を行った後、sfcadm(1M) で、代表パーティションからの復旧を行ってください。
# sfcinfo /dev/sfdsk/gfs01/dsk/volume01 <Enter> /dev/sfdsk/gfs01/dsk/volume01: FSID special size Type mount 1 /dev/sfdsk/gfs01/dsk/volume01(11500000021) 25418 META ----- 1 /dev/sfdsk/gfs01/dsk/volume01(11500000021) 5120 LOG ----- 1 /dev/sfdsk/gfs01/dsk/volume01(11500000021) 232256 DATA ----- 1 /dev/sfdsk/gfs01/dsk/volume02(11500000022) 7341778 DATA ----- 1 /dev/sfdsk/gfs01/dsk/volume03(11500000023) 6578704 DATA ----- # sfcadm -r /dev/sfdsk/gfs01/rdsk/volume01 <Enter> |
参照
sfcinfo(1M) の出力結果で、先頭に表示されるパーティションがファイルシステムの代表パーティションです。詳細は本書の sfcinfo(1M) を参照してください。
以下のメッセージは、fsck_sfcfs(1M) を実行したノードが、ファイルシステムの共用ノードでない場合に出力されます。
No node volume entry for localhost,file system access forbidden! |
ファイルシステムを共用しているノードで fsck_sfcfs(1M) を実行してください。
以下のメッセージは GFS 共用ファイルシステムのデータ破壊により、修復不能であることを示しています。
BAD SUPER BLOCK BAD VOLUME INFORMATION No Meta volume information available! No Log volume information available! Only found <num> data volume, total <num> in superblock! |
ファイルシステムのバックアップがある場合は、バックアップからの復旧を行ってください。
以下のメッセージは fsck_sfcfs(1M) のパラメタエラーや実行環境に問題がある場合に出力されます。
not super user duplicate option filesystem lock failed. errno(<error-number>) <device-name> is a mounted file system <device-name> is not for sfcfs Can't check <device-name> Can't open /etc/vfstab setmntent failed. errno(<error-number>) fs_clean is not FSLOG. cannot log replay! |
fsck_sfcfs(1M) のパラメタおよび実行ユーザに誤りがないか、/etc/vfstab や /etc/mnttab が存在するか、を確認してください。
以下のメッセージはファイルシステムの修復が完全に終了しなかった場合に出力されます。
***** PLEASE RERUN FSCK *****
<device-name>: UNEXPECTED INCONSISTENCY: RUN fsck MANUALLY.
Log Replay is failed. |
fsck_sfcfs(1M) で、ファイルシステムのフルチェックを行ってください。
以下にデバイス /dev/sfdsk/gfs01/rdsk/volume01 に対してファイルシステムのフルチェックを行う例を示します。
# fsck -F sfcfs -o nolog /dev/sfdsk/gfs01/rdsk/volume01 <Enter> |
以下のメッセージは、fsck_sfcfs(1M) がノングローバルゾーンで実行された場合に出力されます。
cannot be executed in non-global zone |
fsck_sfcfs(1M) はノングローバルゾーンで使用することができません。
Solaris 10 で GFS の運用ができるのは、グローバルゾーンだけです。グローバルゾーンで GFS の運用を行ってください。
以下のメッセージは、ゾーンの設定情報の取得に失敗したときに出力されます。
cannot get current zone information |
上記のメッセージが出力された場合は、システムの状態を確認し、他のプロセスの終了を待つか、またはスワップ領域または実メモリを増やしてください。その後、再度実行してください。
その他の異常を示すメッセージが出力され、fsck_sfcfs(1M) が異常終了した場合は、FJQSS (資料採取ツール) またはfjsnap(1M) で調査資料を採取した後、fsck_sfcfs(1M) の出力メッセージをカスタマーサポート担当者に連絡してください。