以下のような運用環境の変更に伴う、接続先の(統合)管理サーバのIPアドレス、および代替(統合)管理サーバのIPアドレスの変更方法を説明します。
管理サーバを新規に構築し、旧管理サーバ配下の全クライアント(CT)を、新管理サーバに移動し管理する
管理サーバ配下の一部のクライアント(CT)を、別の既存管理サーバ配下に移動する
接続先の管理サーバ(代替管理サーバ)のIPアドレスを変更する
接続先の管理サーバ(代替管理サーバ)とクライアント(CT)両方のIPアドレスを変更する
接続先の管理サーバのIPアドレスを変更するには、以下の2通りの方法があります。
管理サーバでファイルを使用して変更する
設定を変更するクライアント(CT)のバージョンが、V14.0.0以降の場合に実施できます。
“移行対象情報ファイル”を使用して、移行後の管理サーバのIPアドレスや、該当クライアント(CT)のIPアドレス、移行日時などを設定し、管理サーバに保存します。設定内容は、CTポリシーとしてクライアント(CT)に通知されます。通知後、PCを再起動すると、接続先管理サーバが変更されます。
各クライアント(CT)で変更作業をする必要はありません。
クライアント(CT)-管理サーバ間で通信を行うための通信ポート番号も同時に変更できます。
クライアント(CT)でコマンドを使用して変更する
設定を変更するクライアント(CT)がどのバージョンにおいても実施できます。
各クライアント(CT)でコマンドを実行します。
注意
変更前後の管理サーバ/統合管理サーバのクライアント管理パスワードは同じものを使用してください。
クライアント(CT)の接続先の管理サーバ/統合管理サーバを変更する場合は、変更前後の管理サーバ/統合管理サーバのクライアント管理パスワードは同じものを使用してください。
管理サーバでファイルを使用して変更する
以下に、管理サーバで変更する方法を説明します。
注意
【Windows® 8、Windows® 10の高速スタートアップ機能について】
Windows® 8、Windows® 10で高速スタートアップ機能が有効な場合、ログオンしていない状態でシャットダウン操作を行うと、通常、PC起動時に実施する「移行対象情報ファイル」や「CT動作パラメーター情報ファイル」の反映動作、CTポリシーの要求動作、自己版数アップのチェックが動作しないことがあります。確実にこれらの動作を行わせるためには、シャットダウンではなくOSを再起動してください。
本変更方法の場合、旧管理サーバの管理情報とログを、新管理サーバへ移行します。したがって、新管理サーバへ移行後も、旧管理サーバで採取されたログを検索できます。
移行手順は、以下のとおりです。
新しい管理サーバを構築します。手順の詳細は、“導入ガイド”の“管理サーバ/統合管理サーバを構築する”を参照してください。
旧管理サーバに接続している管理コンソールを更新インストールし、新管理サーバのIPアドレスを追加します。手順の詳細は、“7.9 管理コンソール環境を変更する”を参照してください。
これにより、管理コンソールを一時的に新旧両方の管理サーバに接続できます。
旧管理サーバで、管理情報をバックアップします。
管理情報については、“導入ガイド”の“ユーザー資産”を参照してください。
新管理サーバに、管理情報をリストアします。
新管理サーバのサーバ設定ツールの[サーバ情報設定]画面で、サーバ情報(コンピュータ名、IPアドレス)を変更します。
IPアドレスは、移行対象情報ファイルの“サーバIPアドレス(CT管理サーバ)”に設定した値に変更します。コンピュータ名は、旧管理サーバと同じにする場合は、変更する必要はありません。
設定項目の詳細は、“導入ガイド”の“サーバ情報を設定する”を参照してください。
移行対象情報ファイル(DTKServerChange.txt)を作成し、旧管理サーバに保存します。
移行対象情報ファイルの詳細は、“リファレンスマニュアル”の“移行対象情報ファイル”を参照してください。
格納場所
Windows Server® 2003の場合
C:\Documents and Settings\All Users\Application Data\Fujitsu\Systemwalker Desktop Keeper
Windows Server® 2008、Windows Server® 2012、Windows Server® 2016の場合
C:\ProgramData\Fujitsu\Systemwalker Desktop Keeper
→クライアント(CT)起動時または管理コンソールからの即時更新時に、設定内容がCTポリシーとしてクライアント(CT)に情報通知されます。
通知結果は、移行対象情報ファイル・実行ログ(DTKServerChange.log)として、旧管理サーバの以下に出力されます。
Windows Server® 2003の場合
C:\Documents and Settings\All Users\Application Data\Fujitsu\Systemwalker Desktop Keeper
Windows Server® 2008、Windows Server® 2012、Windows Server® 2016の場合
C:\ProgramData\Fujitsu\Systemwalker Desktop Keeper
→クライアント(CT)の再起動後、移行対象情報ファイルの指定に従って、クライアント(CT)の接続先管理サーバが変更されます。
接続先管理サーバの変更状況は、以下のように確認できます。
管理コンソールを起動し、旧管理サーバに接続します。
CTリストの[最終ログオン日時]が更新されていないことを確認します。
管理コンソールの接続先を、新管理サーバに変更します。
構成情報ツリーに該当クライアント(CT)が表示され、かつ、CTリストの[最終ログオン日時]が更新されていることを確認します。
全クライアント(CT)での変更が完了後、旧管理サーバの全ログをバックアップします。
ログを、新管理サーバのデータベースにリストアします。
本変更方法の場合、移動したクライアント(CT)は、移動先管理サーバで新規登録されます。
移動元管理サーバでの管理情報やログを、移動先管理サーバへ移行しないでください。管理情報の重複により、クライアント(CT)を正しく管理できない場合があります。
移行手順は、以下のとおりです。
移行対象情報ファイル(DTKServerChange.txt)を作成し、移動元管理サーバに保存します。
移行対象情報ファイルの詳細は、“リファレンスマニュアル”の“移行対象情報ファイル”を参照してください。
格納場所
Windows Server® 2003の場合
C:\Documents and Settings\All Users\Application Data\Fujitsu\Systemwalker Desktop Keeper
Windows Server® 2008、Windows Server® 2012、Windows Server® 2016の場合
C:\ProgramData\Fujitsu\Systemwalker Desktop Keeper
→クライアント(CT)起動時または管理コンソールからの即時更新時に、設定内容がCTポリシーとしてクライアント(CT)に情報通知されます。
通知結果は、移行対象情報ファイル・実行ログ(DTKServerChange.log)として、旧管理サーバの以下に出力されます。
Windows Server® 2003の場合
C:\Documents and Settings\All Users\Application Data\Fujitsu\Systemwalker Desktop Keeper
Windows Server® 2008、Windows Server® 2012、Windows Server® 2016の場合
C:\ProgramData\Fujitsu\Systemwalker Desktop Keeper
→クライアント(CT)の再起動後、移行対象情報ファイルの指定に従って、クライアント(CT)の接続先管理サーバが変更されます。
接続先管理サーバの変更状況は、以下のように確認できます。
移動元および移動先管理サーバに接続している管理コンソールを起動します。
移動元管理サーバの管理コンソールで、CTリストの[最終ログオン日時]が更新されていないことを確認します。
移動先管理サーバの管理コンソールで、構成情報ツリーに、該当クライアント(CT)が表示されていることを確認します。
移行対象となるすべてのクライアント(CT)の接続先管理サーバが変更されたことを移行対象情報ファイル・実行ログ(DTKServerChange.log)で確認し、移行対象情報ファイルを削除するか、格納場所以外の場所へ移動します。
ネットワークの変更や管理サーバの移設により、管理サーバのIPアドレスが変更になる場合の対応方法です。管理サーバのIPアドレスが変更になる日付を確定しておく必要があります。
移行手順は、以下のとおりです。
移行対象情報ファイル(DTKServerChange.txt)を作成し、管理サーバに保存します。
移行対象情報ファイルの詳細は、“リファレンスマニュアル”の“移行対象情報ファイル”を参照してください。
格納場所
Windows Server® 2003の場合
C:\Documents and Settings\All Users\Application Data\Fujitsu\Systemwalker Desktop Keeper
Windows Server® 2008、Windows Server® 2012、Windows Server® 2016の場合
C:\ProgramData\Fujitsu\Systemwalker Desktop Keeper
→クライアント(CT)起動時または管理コンソールからの即時更新時に、設定内容がCTポリシーとしてクライアント(CT)に情報通知されます。
通知結果は、移行対象情報ファイル・実行ログ(DTKServerChange.log)として、以下に出力されます。
Windows Server® 2003の場合
C:\Documents and Settings\All Users\Application Data\Fujitsu\Systemwalker Desktop Keeper
Windows Server® 2008、Windows Server® 2012、Windows Server® 2016の場合
C:\ProgramData\Fujitsu\Systemwalker Desktop Keeper
→移行対象情報ファイルに設定された変更日以降のクライアント(CT)の再起動後、移行対象情報ファイルの指定に従って、クライアント(CT)の接続先管理サーバが変更されます。
移行対象情報ファイルを削除するか、格納場所以外の場所へ移動します。
ネットワーク体系が全体的に変更になる場合など、管理サーバのIPアドレスも、クライアント(CT)のIPアドレスも変更される場合の対応方法です。
クライアント(CT)は、管理サーバから移行対象情報ファイルの情報を、管理サーバのIPアドレスが変更される前に取得する必要があります。管理サーバのIPアドレスが変更になる日付を確定しておく必要があります。
移行手順は、以下のとおりです。
移行対象情報ファイル(DTKServerChange.txt)を作成し、管理サーバに保存します。
移行対象情報ファイルの詳細は、“リファレンスマニュアル”の“移行対象情報ファイル”を参照してください。
格納場所
Windows Server® 2003の場合
C:\Documents and Settings\All Users\Application Data\Fujitsu\Systemwalker Desktop Keeper
Windows Server® 2008、Windows Server® 2012、Windows Server® 2016の場合
C:\ProgramData\Fujitsu\Systemwalker Desktop Keeper
→クライアント(CT)起動時または管理コンソールからの即時更新時に、設定内容がCTポリシーとしてクライアント(CT)に情報通知されます。
通知結果は、移行対象情報ファイル・実行ログ(DTKServerChange.log)として、以下に出力されます。
Windows Server® 2003の場合
C:\Documents and Settings\All Users\Application Data\Fujitsu\Systemwalker Desktop Keeper
Windows Server® 2008、Windows Server® 2012、Windows Server® 2016の場合
C:\ProgramData\Fujitsu\Systemwalker Desktop Keeper
ネットワーク体系の変更に伴い、管理サーバのIPアドレスが変更されたら、クライアント(CT)のIPアドレスを変更します。
クライアント(CT)が固定IPアドレスの場合:
各クライアント(CT)で手動でIPアドレスを設定します。
クライアント(CT)がDHCP環境の場合:
操作は不要です。
→移行対象情報ファイルに設定された変更日以降のクライアント(CT)の再起動後、移行対象情報ファイルの指定に従って、クライアント(CT)の接続先管理サーバが変更されます。
移行対象情報ファイルを削除するか、格納場所以外の場所へ移動します。
管理サーバ上にCT機能が同居している場合、そのCT機能についてはこれらの設定は無視します。管理サーバ上のCTに対しては、管理サーバは自コンピュータ以外は指定できません。 そのため、代替管理サーバのIPアドレスの変更や、送信ポート番号等の変更については、保守コマンドによる設定変更を実施してください。
クライアント(CT)でコマンドを使用して変更する
注意
パスワードを他人に知られないようにしてください
本コマンドをコマンドプロンプトから実行する場合、パスワードを第三者またはエンドユーザーに参照される恐れがあります。本コマンドを使用する場合は、必ずバッチファイルなどを利用し、絶対にパスワードが参照されないようにセキュリティを配慮した運用を行ってください。
手順は、以下のとおりです。
PCに、ローカルコンピュータのAdministratorsグループに所属するユーザーまたは、ドメインのDomain Adminsグループに所属するユーザーでログオンします。
接続する(統合)管理サーバのIPアドレスを変更するクライアント(CT)のコマンドプロンプトから、以下のコマンドを実行します。
fsw11ej7.exe <Password> /D /D
クライアント(CT)のインストール時に指定したパスワードを入力します。
→コマンドプロンプトに表示された[サーバIPアドレス]が、現在接続している(統合)管理サーバのIPアドレスです。
接続する(統合)管理サーバのIPアドレス、または代替(統合)管理サーバのIPアドレスを変更するため、クライアント(CT)のコマンドプロンプトから、以下のコマンドを実行します。
fsw11ej7.exe <Password> /C /I <変更後の(統合)管理サーバのIPアドレス> <変更後の代替(統合)管理サーバのIPアドレス>
クライアント(CT)のインストール時に指定したパスワードを入力します。
クライアント(CT)の接続先となる(統合)管理サーバのIPアドレスを入力します。
ユーザーポリシーを照会するときの代替(統合)管理サーバのIPアドレスを入力します。省略した場合は、“<変更後の(統合)管理サーバのIPアドレス>”と同じ値が設定されます。
クライアント(CT)が接続する(統合)管理サーバへCT情報を通知するため、クライアント(CT)のコマンドプロンプトから、以下のコマンドを実行します。
fsw11ej7.exe <Password> /R
クライアント(CT)のインストール時に指定したパスワードを入力します。
クライアント(CT)を再起動します。
接続先(統合)管理サーバの変更状況は、以下のように確認できます。
移動元および移動先(統合)管理サーバに接続している管理コンソールを起動します。
移動元(統合)管理サーバの管理コンソールで、CTリストの[最終ログオン日時]が更新されていないことを確認します。
移動先(統合)管理サーバの管理コンソールで、構成情報ツリーに、該当クライアント(CT)が表示されていることを確認します。
ポイント
クライアント(CT)の情報がサーバから失われた場合、CT再登録コマンドで復旧できます(CTの上書きインストールを実施しても、復旧できません)
以下のいずれかの状況が発生した場合、該当するクライアント(CT)で、CT再登録コマンド(fsw11ej7.exe <Password> /R)を実行すると、管理(統合管理)サーバにクライアント(CT)情報が再登録されます。
管理コンソール上で誤ってクライアント(CT)を削除し、その後、管理サーバのIPアドレスに変更がない場合
トラブルにより管理(統合管理)サーバからクライアント(CT)の情報が失われ、その後、管理サーバのIPアドレスに変更がない場合
「fsw11ej7.exe <Password> /R」を実行後、クライアント(CT)を再起動してください。
クライアント(CT)の情報が管理(統合管理)サーバに通知されると、管理コンソール上に表示されます。
管理コンソールでの表示位置
Active Directory連携する運用の場合
クライアント(CT)を表示させた直後は、localグループ配下に登録されます。Active Directory連携情報を更新したあと、Active Directoryサーバに登録されている位置に表示されます。
Active Directory連携していない運用の場合
再表示されたクライアント(CT)は、ルート配下に登録されます。
適用されるCTポリシー
管理コンソールの[端末初期設定]画面で設定されているポリシーが適用されます。
クライアント(CT)のログ
削除前のログは、ログビューアに表示されません。