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Systemwalker Desktop Keeper 運用ガイド 管理者編
FUJITSU Software

3.7.1 スマートデバイス(エージェント)をリモート制御する

ここでは、スマートデバイス(エージェント)をリモート制御する方法について説明します。

注意

リモート制御によるワイプについて

リモート制御によるワイプを行うと、スマートデバイスが工場出荷状態に戻るため、製品を再インストールするまでスマートデバイスは管理できなくなります。

ポリシーの反映について(Androidの場合)

リモート制御は、スマートデバイスからポリシーを取得するクライアント主導型(Pull型)で動作します。このため、サーバからポリシーを配信するサーバ主導型(Push型)とは異なり、リアルタイムにポリシーが反映されません。
リモート制御を実施してからスマートデバイスに適用されるまで最大1時間かかります。
ただし、サーバへの接続方法がWi-Fiの場合、ネットワーク接続条件によっては1時間以上かかることがあります。この場合、Wi-Fiによる通信が可能になったタイミングでリモート制御が適用されます。

電話帳のアプリケーションについて(Androidの場合)

電話帳のアプリケーションには、独自の領域に履歴などの情報を保有しているため、ほかのアプリケーションからアクセスできないものがあります。
リモート制御によるデータ削除でも、このようなアプリケーションの履歴を削除することはできません。
しかし、リモート制御によるワイプはデータを完全に消去するため、履歴も削除されます。

Webアクセス履歴の削除について(Androidの場合)

Webアクセス履歴の削除は、「履歴」「ブックマーク」に記載のある情報を削除します。
ブラウザ上のURLを削除することはできません。複数のタブを開いていた場合は、そのタブ上に記載のあるURLを削除することはできません。

複数のリモート操作を依頼した場合の動作について(Androidの場合)

単一のスマートデバイスに対して複数のリモート操作を依頼した場合、スマートデバイス(エージェント)は中継サーバとの同期時にそれらの依頼を一度に受信します。基本的には、ワイプ、データ削除、ロックの順番で(注)実行されるため、複数のリモート操作にワイプが含まれる場合、ワイプ以外のリモート制御が実行される前にスマートデバイスが初期化されることがあります。
このスマートデバイスに、スマートデバイス(エージェント)を再インストールすると、中継サーバとの同期後に未実行のリモート制御が実行される可能性があります。

注) スマートデバイスの状態によっては、実行順番が前後する可能性があります。

個人端末へのリモート制御について

業務利用している個人端末についても、紛失した場合などにリモート制御を実施できます。

ポイント

リモート制御が正しく実行された場合、スマートデバイス(エージェント)では警告メッセージが表示されます。
複数のリモート制御が実行された端末では、警告メッセージが複数表示されます。
(端末上に表示される順序は、リモート制御実行順序と異なる場合があります。)

操作手順は、以下のとおりです。

  1. [管理コンソール]を起動します。

  2. CTリストからリモート制御を実施するスマートデバイスをマウスの右クリックで選択し、コンテキストメニューから[リモート制御]を選択します。

    →Androidの場合、[状態表示]、[強制ロック]または[強制ロック解除]、[ワイプ]、[データ削除]のメニューが表示されます。

    →iOSの場合、[状態表示]、[強制ロック]、[ワイプ]、[パスコードクリア]のメニューが表示されます。

    以下に、各メニューについて説明します。

    メニュー名

    説明

    [状態表示]

    リモート制御の実行状態を確認します。
    詳細は、“3.7.2 リモート制御状態を確認する”を参照してください。

    [強制ロック]

    スマートデバイスを強制的にロックします。
    Androidの場合、強制ロック中は、操作者がロックを解除してもすぐにスクリーンロックがかかるため操作できなくなります。
    iOSの場合、強制ロック中は、画面ロック状態となります。画面ロックは、パスワードを入力して解除します。

    [強制ロック解除]

    本メニューは[強制ロック]が成功したあとに、[強制ロック]に代わって表示されます。
    強制ロック状態にあるスマートデバイスを元の状態に戻します。
    Androidの場合にだけ有効です。

    [ワイプ]

    スマートデバイスを工場出荷時の状態に初期化します。
    実行後は、スマートデバイス(エージェント)を再インストールするまで、スマートデバイスを管理できません。

    [データ削除]

    スマートデバイスに保存されたデータを削除します。
    Androidの場合にだけ有効です。

    削除対象のデータは、以下のとおりです。

    • 電話帳:Android標準の電話帳データ
      お気に入り、よく使う連絡先のデータを含みます。

    • SDカード:SDカード内のデータ

    • 通話履歴:すべての発着信履歴

    • SMSメッセージ:すべての送受信・下書き・失敗

    • 標準ブラウザ:すべての閲覧履歴、ブックマーク

    [パスコードクリア]

    iOSに設定しているパスコードをオフにします。
    iOSの場合にだけ有効です。

  3. [強制ロック]、[強制ロック解除]、[ワイプ]、[データ削除]、[パスコードクリア]メニューを選択した場合、それぞれ、確認メッセージが表示されます。
    実行する場合は、[はい]ボタンをクリックします。
    実行後は、操作をキャンセルできません。