ここでは、スマートデバイス(エージェント)をリモート制御する方法について説明します。
注意
リモート制御によるワイプを行うと、スマートデバイスが工場出荷状態に戻るため、製品を再インストールするまでスマートデバイスは管理できなくなります。
リモート制御は、スマートデバイスからポリシーを取得するクライアント主導型(Pull型)で動作します。このため、サーバからポリシーを配信するサーバ主導型(Push型)とは異なり、リアルタイムにポリシーが反映されません。
リモート制御を実施してからスマートデバイスに適用されるまで最大1時間かかります。
ただし、サーバへの接続方法がWi-Fiの場合、ネットワーク接続条件によっては1時間以上かかることがあります。この場合、Wi-Fiによる通信が可能になったタイミングでリモート制御が適用されます。
電話帳のアプリケーションには、独自の領域に履歴などの情報を保有しているため、ほかのアプリケーションからアクセスできないものがあります。
リモート制御によるデータ削除でも、このようなアプリケーションの履歴を削除することはできません。
しかし、リモート制御によるワイプはデータを完全に消去するため、履歴も削除されます。
Webアクセス履歴の削除は、「履歴」「ブックマーク」に記載のある情報を削除します。
ブラウザ上のURLを削除することはできません。複数のタブを開いていた場合は、そのタブ上に記載のあるURLを削除することはできません。
単一のスマートデバイスに対して複数のリモート操作を依頼した場合、スマートデバイス(エージェント)は中継サーバとの同期時にそれらの依頼を一度に受信します。基本的には、ワイプ、データ削除、ロックの順番で(注)実行されるため、複数のリモート操作にワイプが含まれる場合、ワイプ以外のリモート制御が実行される前にスマートデバイスが初期化されることがあります。
このスマートデバイスに、スマートデバイス(エージェント)を再インストールすると、中継サーバとの同期後に未実行のリモート制御が実行される可能性があります。
注) スマートデバイスの状態によっては、実行順番が前後する可能性があります。
業務利用している個人端末についても、紛失した場合などにリモート制御を実施できます。
ポイント
リモート制御が正しく実行された場合、スマートデバイス(エージェント)では警告メッセージが表示されます。
複数のリモート制御が実行された端末では、警告メッセージが複数表示されます。
(端末上に表示される順序は、リモート制御実行順序と異なる場合があります。)
操作手順は、以下のとおりです。
[管理コンソール]を起動します。
CTリストからリモート制御を実施するスマートデバイスをマウスの右クリックで選択し、コンテキストメニューから[リモート制御]を選択します。
→Androidの場合、[状態表示]、[強制ロック]または[強制ロック解除]、[ワイプ]、[データ削除]のメニューが表示されます。
→iOSの場合、[状態表示]、[強制ロック]、[ワイプ]、[パスコードクリア]のメニューが表示されます。
以下に、各メニューについて説明します。
メニュー名 | 説明 |
---|---|
[状態表示] | リモート制御の実行状態を確認します。 |
[強制ロック] | スマートデバイスを強制的にロックします。 |
[強制ロック解除] | 本メニューは[強制ロック]が成功したあとに、[強制ロック]に代わって表示されます。 |
[ワイプ] | スマートデバイスを工場出荷時の状態に初期化します。 |
[データ削除] | スマートデバイスに保存されたデータを削除します。 削除対象のデータは、以下のとおりです。
|
[パスコードクリア] | iOSに設定しているパスコードをオフにします。 |
[強制ロック]、[強制ロック解除]、[ワイプ]、[データ削除]、[パスコードクリア]メニューを選択した場合、それぞれ、確認メッセージが表示されます。
実行する場合は、[はい]ボタンをクリックします。
実行後は、操作をキャンセルできません。