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PRIMECLUSTER Wizard 4.4 for SAP HANA(R) 導入運用手引書
FUJITSU Software

1.2.3 マルチティア(スタンバイ運用/待機活用+災対用ノード)

マルチティアは、スタンバイ運用(1:1 運用待機) または、待機活用のクラスタ構成に、シングルノードクラスタの災対サイトを追加した構成です。災対サイトのクラスタノードは、待機活用の運用系、待機系どちらのノードの待機としても運用可能です。また、災対サイトのクラスタノードに非本稼動のSAP HANAシステムを動作させ、災対サイトのクラスタノードを活用することもできます。

SAP HANAのシステムレプリケーションを利用することで、スタンバイ運用(1:1 運用待機) や待機活用(1:1 運用待機+1運用)が構成されているサイト全体が利用不可能な場合、災対サイトのクラスタノードのクラスタアプリケーションを起動し、SAP HANAのシステムの動作継続が可能です。

以下の図は、スタンバイ運用(1:1 運用待機)に災対サイトにシングルノードクラスタを追加した構成です。

図1.4 マルチティア(スタンバイ運用+災対用ノード)

また、本番サイトのクラスタノード2と災対用ノードのそれぞれにSAP HANAシステム(非本稼動用)を配置し、待機活用とマルチティアを組み合わせた構成も可能です。

図1.5 本番サイトのクラスタノード2と災対用ノードのそれぞれに SAP HANA システム(非本稼動用) を配置した構成

マルチティアでの異常時の動作

マルチティアの構成で、本番サイト内に異常が発生した場合、PRIMECLUSTERの処理は、スタンバイ運用(1:1 運用待機)や待機活用(1:1 運用待機+1運用)の場合と同様です。本番サイト全体が利用不可能な場合、管理者が本番サイトでSAP HANAが動作していないことを確認し、災対サイトのクラスタノードでクラスタアプリケーションを手動で起動します。

図1.6 マルチティア構成(スタンバイ運用+災対用ノード)での異常時の流れ