【名前】
strhanet - 仮想インタフェースの活性化
【形式】
/opt/FJSVhanet/usr/sbin/strhanet [inet | inet6 | dual] [-n devicename1[,devicename2,...]]
【機能説明】
strhanet コマンドは、生成された構成情報に従って、仮想インタフェースの活性化を行います。
【オプション】
以下のオプションが指定できます。
[inet | inet6 | dual]
活性化を行う仮想インタフェースに割り当てられているIPアドレスの形式を指定します。
inet | :IPv4アドレス |
省略時は、すべての形式の仮想インタフェースが処理対象となります。なお、デュアルスタック構成の仮想インタフェースでは、IPv4アドレスおよびIPv6アドレスは同時に活性化されます。IPv4アドレスのみ、またはIPv6アドレスのみを個別に活性化することはできません。
この場合のデュアルスタック構成とは、束ねた個々の物理インタフェース上にIPv4アドレスとIPv6アドレスが設定されているのではなく、伝送路二重化機能で定義した1つの仮想インタフェースに対して、IPv4アドレスとIPv6アドレスが設定されていることを表します。
本オプションは、高速切替方式(運用モード’t’)またはNIC切替方式(運用モード“d”)の場合のみ有効です。
-n devicename1[,devicename2,...]
活性化する仮想インタフェース名を指定します。“,”(カンマ)で区切ることにより複数の仮想インタフェースを指定することができます。ここで指定する仮想インタフェース名は、hanetconfigのcreateまたはcopyコマンドによりあらかじめ生成されていなければなりません。また、仮想インタフェースに属する論理仮想インタフェースは、仮想インタフェースの活性化と合わせて同時に活性化されます。本オプション省略時は、生成したすべての仮想インタフェースおよび論理仮想インタフェースが活性化されます。
【関連項目】
hanetconfig stphanet dsphanet
【注意事項】
高速切替方式を使用する仮想インタフェースの活性化を行う場合、既に活性化されている高速切替方式を使用するノードの負荷が一時的に高くなる場合があります。
仮想インタフェースの活性化を行うためには、本コマンド実行以前に、hanetconfig コマンドにより構成情報の設定が完了している必要があります。詳細は“第3章 導入”を参照してください。
本コマンドでは、クラスタシステムで使用する仮想インタフェースの活性化を行う事はできません。
-nオプションに論理仮想インタフェースを指定する事はできません。論理仮想インタフェースは該当する仮想インタフェースの活性化時に自動的に活性化されます。
本コマンドは高速切替方式(運用モード“t”)、NIC切替方式(運用モード“d” または“e”)およびGS連携方式(運用モード“c”)の仮想インタフェースに対して指定する事ができます。待機パトロール(運用モード“p” または“q”)の仮想インタフェースに対して指定する事はできません。
待機パトロール(運用モード“p” または“q”)の仮想インタフェースは、該当するNIC切替方式(運用モード“d” または“e”)、の仮想インタフェース活性化時に自動的に活性化されます。
仮想インタフェースの活性化は、 必ずstrhanetコマンドにより行ってください。ifconfigコマンドによる操作は行わないでください。また、仮想インタフェースの活性中は、仮想インタフェースが束ねている物理インタフェースを、ifconfigコマンドで操作しないでください。
高速切替方式、またはGS連携方式で使用する仮想インタフェースを活性化する場合、非活性化した直後に活性化を行わないようにしてください。非活性化と活性化を続けて行う場合は、1分以上間隔を空けて本コマンドを実行するようにしてください。
仮想NIC方式では、束ねる物理インタフェースにタグVLANインタフェースが作成されている場合、運用時には使用されません。
仮想NIC方式では、束ねているインタフェースのMACアドレスを書き換えるため、仮想インタフェースに対してstrhanetコマンド実行したときに、システムログにMACアドレスがifcfg-ethXの設定と異なっていることを示すメッセージが出力される場合があります。本メッセージは無視してください。
/etc/sysconfig/network-scripts/ifup-eth: Device ethX has different MAC address than expected, ignoring.
仮想NIC方式の仮想インタフェースに接続されるVLANインタフェースおよび仮想ブリッジは、strhanetコマンドでは活性化されません。活性化させる場合、strhanetコマンド実行後に個別に活性化してください。VLANインタフェースおよび仮想ブリッジの活性化については、OSのマニュアルを参照してください。
仮想NIC方式では、仮想インタフェース設定ファイル(ifcfg-shaX)にSHAMACADDRを設定した場合、物理インタフェースはプロミスキャスモードになります。活性化時には、プロミスキャスモードを示す以下のメッセージがシステムログに出力されます。
kernel: device ethX entered promiscuous mode
【使用例】
構成情報に定義されているすべての仮想インタフェースの活性化(クラスタ運用を行う仮想インタフェースは除く)を行う場合の例を以下に示します。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/strhanet |
構成情報に定義されている仮想インタフェースのうち、sha2のみを活性化する場合の例を以下に示します。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/strhanet -n sha2 |
構成情報に定義されている仮想インタフェースのうち、高速切替方式またはNIC切替方式で、かつ、IPv6アドレス形式の仮想インタフェースすべてを活性化する場合の例を以下に示します。
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/strhanet inet6 |