FUJITSU Enterprise Postgresのpostgresql.confファイルに設定するパラメータについて説明します。postgresql.confファイルは、データ格納先に配置されています。
コアファイルを出力するディレクトリを指定します。本パラメータを指定しない場合は、データ格納先のディレクトリを指定したものとみなされます。本パラメータは、インスタンス起動時にパラメータ指定することでのみ設定できます。インスタンス起動中に動的変更することはできません。
コアファイルに含める内容を指定します。
full:サーバプロセスのメモリの内容をすべてコアファイルに出力します。
none:コアファイルを出力しません。
minimum:サーバプロセスのうち、共有メモリ以外の内容をコアファイルに出力します。コアファイルのサイズは小さくなります。ただし、場合によってはコアファイルが出力された原因の調査に必要な情報が十分に得られないことがあります。
本パラメータを指定しない場合は、“minimum”を指定したものとみなされます。本パラメータは、インスタンス起動時にパラメータ指定することでのみ設定できます。インスタンス起動中に動的変更することはできません。
キーストアのファイルを格納するディレクトリを指定します。他のデータベースクラスタとは異なる場所を指定してください。本パラメータは、インスタンス起動時にパラメータ指定することでのみ設定できます。インスタンス起動中に動的変更することはできません。
tablespace_encryption_algorithm(文字列)
作成するテーブル空間の暗号化アルゴリズムを指定します。有効な値は AES128、 AES256、または none です。noneを指定した場合、暗号化は行いません。デフォルト値は none です。暗号化を行う場合、AES256の指定を推奨します。スーパーユーザーのみこの設定を変更できます。
pgx_dmpallコマンドがバックアップデータを格納するディレクトリを絶対パスで指定します。他のデータベースクラスタとは異なる場所を指定してください。本パラメータは、インスタンス起動時にパラメータ指定することでのみ設定できます。インスタンス起動中に動的変更することはできません。
このディレクトリは、バックアップするデータ格納先のディレクトリ、テーブル空間ディレクトリ、およびトランザクションログ格納先のディレクトリの外に配置してください。このディレクトリの内容はデータベースシステムが管理するため、利用者は任意のファイルを格納しないように注意してください。
Oracleデータベース互換のSUBSTR関数を利用する場合は、“search_path”パラメータに、“oracle”および“pg_catalog”を設定してください。“oracle”は、“pg_catalog”よりも前に指定する必要があります。
例
search_path = '"$user", public, oracle, pg_catalog'
参考
search_pathは、スキーマ検索パスの優先順位を指定する機能です。Oracleデータベース版のSUBSTR関数はoracleスキーマに定義されます。
search_pathについては、“PostgreSQL文書”の“サーバの管理”の“文の動作”を参照してください。
pgx_stat_lwlockおよびpgx_stat_latchに対し、統計情報の収集を有効にします。
on:統計情報の収集を有効にします。
off:統計情報の収集を無効にします。
本パラメータを指定しない場合は、“on”を指定したものとみなされます。
スーパーユーザーのみ、この設定を変更できます。
pgx_stat_sqlに対し、統計情報の収集を有効にします。
on:統計情報の収集を有効にします。
off:統計情報の収集を無効にします。
本パラメータを指定しない場合は、“on”を指定したものとみなされます。
スーパーユーザーのみ、この設定を変更できます。
問い合わせプランナが並列集約計画を選択することを有効もしくは無効にします。本パラメータにoffを設定すると、並列集約計画が選択されません。並列検索機能を利用する場合、通常はデフォルト値で利用してください。
設定値:on または off、 1 または 0
デフォルト値:on
問い合わせプランナが並列検索計画を選択することを有効もしくは無効にします。本パラメータにoffを設定すると、並列検索計画が選択されません。並列検索機能を利用する場合、通常はデフォルト値で利用してください。
設定値:on または off、 1 または 0
デフォルト値:on
max_parallel_degree(4バイト符号付き整数)
1つのSQL文で利用する並列処理プロセス(バックグラウンドプロセス)の上限数を設定します。本パラメータに0を指定すると、並列処理プロセスは発生しないため、実行計画に並列検索が選択されません。並列検索機能を利用する場合、本パラメータを設定してください。
最小値:0
最大値:8388607
デフォルト値:0
parallel_scan_pages_threshold(4バイト符号付き整数)
対象のテーブルのサイズが指定した閾値(ページ数)以上の場合に、問い合わせプランナが並列検索計画を選択候補とします。並列検索機能を利用する場合、通常はデフォルト値で利用してください。
最小値:1
最大値:4バイト符号付き整数の最大値
デフォルト値:1000
並列処理プロセスの開始処理に対するプランナの推定コストを設定します。この値は並列検索計画のコストを計算する際に使用します。
最小値:0
最大値:倍精度浮動小数点の最大値
デフォルト値:1000.0
並列処理プロセスからバックエンドプロセス間でそれぞれの行を転送する処理に対するプランナの推定コストを設定します。この値は並列検索計画のコストを計算する際に使用します。
最小値:0
最大値:倍精度浮動小数点の最大値
デフォルト値:0.1
ステーブルバッファテーブルに使用する共用メモリの割合をパーセンテージで指定します。
最小値:0
最大値:80
本パラメタを指定しない場合は、0を指定したものとみなされます。
VCIを管理するバックグラウンドワーカー数を指定します。インスタンス全体のワーカ数はmax_worker_processesにより制限されるため、max_worker_processesにここで設定した値を足してください。
最小値:1
最大値:8388607
範囲外の値が指定された場合は、8が設定されます。
本パラメタを指定しない場合は、8を指定したものとみなされます。
vci.max_local_rosで指定したメモリが不足したことでVCI利用ができなかった場合の、ログ出力の有効、または無効を指定します。
on:ログ出力を有効にします。
off:ログ出力を無効にします。
本パラメタを指定しない場合は、“off”を指定したものとみなされます。
vci.maintenance_work_mem (数値)
CREATE INDEXなどのVCIのメンテナンス時に使用するメモリの最大サイズを指定します。
最小値:1MB
最大値:4バイト符号付き整数の最大値
範囲外の値が指定された場合は、256MBが設定されます。
本パラメタを指定しない場合は、256MBを指定したものとみなされます。
VCI検索時に使用するメモリの最大サイズを指定します。
最小値:64MB
最大値:4バイト符号付き整数の最大値
範囲外の値が指定された場合は、64MBが設定されます。
本パラメタを指定しない場合は、64MBを指定したものとみなされます。
参考
4バイト符号付き整数の最大値は、OSにより異なります。使用するOSの定義に従ってください。
並列検索で使用するバックグラウンドワーカーの最大数を指定します。インスタンス全体のワーカ数はmax_worker_processesにより制限されるため、max_worker_processesにここで設定した値を足してください。
並列検索で使用するバックグラウンドワーカーの最大数は、-8388607~8388607の範囲で指定可能です。
1以上の整数:指定した並列度で検索処理を実施します。
0:並列検索処理を停止します。
負数:環境から取得した最大CPU数から指定値を引いた並列度で、検索処理を実施します。
範囲外の値が指定された場合は、0が設定されます。
本パラメタを指定しない場合は、0を指定したものとみなされます。
vci.shared_work_mem (数値)
VCI並列検索時に使用するメモリの最大サイズを指定します。
最小値:32MB
最大値:4バイト符号付き整数の最大値
範囲外の値が指定された場合は、1GBが設定されます。
本パラメタを指定しない場合は、1GBを指定したものとみなされます。
参照
上記以外のpostgresql.confのパラメータについては、“PostgreSQL文書”の“サーバの管理”の“サーバの設定”を参照してください。