FUJITSU Enterprise Postgresの運用中における、データベースやアプリケーションに異常が発生した場合の対処方法について説明します。
異常の種類に応じて、データベースクラスタをリカバリする必要があります。リカバリは、以下の資源をリカバリします。
データ格納先
トランザクションログ格納先(データ格納先と別のディスクに格納している場合)
バックアップデータ格納先
注意
実際にはディスクが故障していなくても、故障している場合と同じ入出力異常のメッセージが出力されることがあります。これらは、それぞれリカバリの方法が異なります。
ハードウェアの状態を確認して、以下のいずれかを選択してください。
ディスクが故障している場合
“10.1 ディスク障害(ハードウェア)からのリカバリ”を参照して対処してください。
ディスクが故障していない場合
“10.14 ディスク障害以外の入出力異常”を参照して対処してください。
例えば、以下のような場合があります。
外部ディスクとの間のネットワーク異常
電源未投入やマウントによる異常
異常原因の特定方法
異常が発生した場合は、WebAdminのメッセージやシステムログおよびサーバログを参照して異常の原因を特定してください。
参照
サーバログの詳細は、“導入ガイド(サーバ編)”の“設定パラメータ”を参照してください。
各ディレクトリ配下にある資源のリカバリ目安時間の導出式を示します。
データ格納先、またはトランザクションログ格納先
リカバリ時間 = (データ格納先の使用量 + トランザクションログ格納先の使用量) ÷ ディスク書込み性能 × 1.5
データ格納先の使用量:データベースクラスタのディスク使用量
トランザクションログ格納先の使用量:トランザクションログをデータベースクラスタの外に格納している場合のトランザクションログが消費しているディスク使用量
ディスク書込み性能:運用を行うシステム環境における、1秒間あたりに書き込み可能な最大のデータ量(バイト/秒)の実測値
1.5:最も時間のかかるディスク書き込み以外の時間を見込んだ係数
バックアップデータ格納先
リカバリ時間 = バックアップデータ格納先の使用量 ÷ ディスク書込み性能 × 1.5
バックアップデータ格納先の使用量:バックアップデータのディスク使用量
ディスク書込み性能:運用を行うシステム環境における、1秒間あたりに書き込み可能な最大のデータ量(バイト/秒)の実測値
1.5:最も時間のかかるディスク書き込み以外の時間を見込んだ係数