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Enterprise Postgres 9.5 運用ガイド
FUJITSU Software

5.3 キーストアのオープン

暗号化テーブル空間を作成したり暗号化データにアクセスするには、キーストアをオープンしておく必要があります。キーストアをオープンすると、マスタ暗号化キーがデータベースサーバのメモリにロードされ、暗号化と復号に利用できるようになります。

  

インスタンスを起動するたびにキーストアをオープンしてください。キーストアをオープンするには、データベースのスーパーユーザーが次のようにSQL関数を実行します。

SELECT pgx_open_keystore('passphrase');

passphraseはキーストアの作成時に指定したパスフレーズです。

pgx_open_keystore関数の詳細は、“B.2 透過的データ暗号化制御関数”を参照してください。

  

ただし、以下の場合には、リカバリのために暗号化されたWALを復号する必要があるため、インスタンスを起動する時にパスフレーズの入力が必要になります。この場合は、上述のpgx_open_keystore関数を実行することができません。

上記の場合には、pg_ctlコマンドに--keystore-passphraseオプションを指定して起動してください。パスフレーズ入力を促すプロンプトが以下のように表示されます。

> pg_ctl --keystore-passphrase start
パスフレーズを入力してください:
サーバは起動中です
>

ポイント

自動オープン・キーストアを使用すると、パスフレーズを入力することなく、インスタンスの起動時に自動的にキーストアをオープンできます。詳細は“5.6.3 キーストアの自動オープンの有効化”を参照してください。