複数のSystemwalker Operation Managerサーバで運用している業務を、仮想マシン上などで動作するSystemwalker Operation Managerのサブシステムに移行することで、高密度集約することが可能です。
以下に、集約作業のながれについて説明します。
以下に、各作業の概要について説明します。
なお、各作業の詳細な手順は、(1)については“第4章 Consolidation Optionの導入”を参照してください。(2)~(7)については、“Systemwalker Operation Manager 移行ガイド”の“複数のSystemwalker Operation Managerサーバを1台のマシンに集約する手順”を参照してください。
(1)移行先サーバの環境作成【インフラ管理者】
移行先となるサーバの環境を作成します。
移行先のサーバでは、移行された業務がサブシステム単位で独立して運用・管理されるよう、以下の作業を行います。
Systemwalker Operation Managerのインストール(Consolidation Optionの有効化)
システム共通の定義
サブシステムの作成・設定
Consolidation Optionの設定
(2)移行前の作業
移行作業に備えて、事前に移行元サーバにおいて、資産のバックアップやジョブネットの無効化などを行います。主な作業は、以下のとおりです。
移行元サーバの資産のバックアップ【インフラ管理者】
ジョブネット/グループの無効化【業務管理者】
複写先ジョブネットの削除【業務管理者】
ユーザ/グループの登録【インフラ管理者】
(3)移行元サーバのカレンダ名変更【インフラ管理者】
移行元サーバと移行先サーバとで、登録されているカレンダの名前が重複していた場合には、移行時に上書きされるのを防ぐため、事前に移行元サーバで作業を行います。
(4)手作業による資産の移行【インフラ管理者】
ポリシー情報の抽出/配付では移行できない“カレンダ”および“出口ファイル”を、移行元サーバから移行先サーバに移行します。
また、移行元サーバと移行先サーバでシステムの日変わり時刻が異なっている場合、日変わり時刻の設定も実施します。
(5)ポリシー情報の抽出/配付による資産の移行【インフラ管理者】
ポリシー情報の抽出/配付の機能を利用して、移行元サーバでポリシー情報を抽出し、移行先サーバへポリシー情報を配付します。
(6)実行サーバの移行作業【インフラ管理者】
スケジュールサーバと実行サーバを別サーバとして運用している環境で、スケジュールサーバの集約に合わせて実行サーバも集約を行う場合には、実行サーバの移行作業も行います。主な作業は、以下のとおりです。
信頼ホストの定義変更
実行サーバの資産の移行
実行サブシステム名定義ファイルの作成
(7)移行後の作業
資産を移行した後、移行先サーバで以下の作業を行います。主な作業は、以下のとおりです。
なお、以下の作業を行う前に、必要に応じて、プロジェクトに対するアクセス権の設定や実行ユーザ制限リストの作成も行ってください。
移行先サブシステムのサービス/デーモンの再起動【インフラ管理者】
ジョブネット/グループの有効化【業務管理者】
注意
クラスタ環境で集約する場合について
クラスタ環境で、クラスタアプリケーションの作成後に集約する場合は、上記の(2)~(7)の手順を実施してください。ただし、以下の注意点があります。
“(2)移行前の作業”の“ユーザ/グループの登録”は、移行先サーバの運用系、待機系の両方で実施してください。他の作業については、移行先サーバの運用系で実施してください。
“(5)ポリシー情報の抽出/配付による資産の移行”では、ポリシー抽出/配付後にセキュリティ情報を共有ディスクに反映する必要があります。詳細は、“Systemwalker Operation Manager クラスタ適用ガイド UNIX編”の“クラスタシステム運用時のポリシーの配付/適用”を参照してください。
実行継続モード、論理IPアドレスの設定が移行元サーバと異なる場合には、“(5)ポリシー情報の抽出/配付による資産の移行”後に、以下の手順で実行継続モード、論理IPアドレスの設定を実施してください。
クラスタアプリケーションを停止する
対象のサブシステムに対するクラスタアプリケーションだけを停止してください。
共有ディスクをマウントする
対象のサブシステムに対する共有ディスクをマウントしてください。
実行継続モードの指定、および、論理IPアドレスを設定する
実行継続モードについては、“Systemwalker Operation Manager クラスタ適用ガイド UNIX編”の“jmmodeコマンドによる実行継続モードの指定”を参照してください。なお、参照先の手順1.のSystemwalker Operation Managerのデーモンの停止については、実施する必要はありません。
論理IPアドレスの設定については、“Systemwalker Operation Manager クラスタ適用ガイド UNIX編”の“ジョブ実行制御への論理IPアドレスの設定”を参照してください。なお、参照先の手順1.のSystemwalker Operation Managerのデーモンの起動については、実施する必要はありません。
共有ディスクをアンマウントする
対象のサブシステムに対する共有ディスクをアンマウントしてください。
クラスタアプリケーションを起動する
対象のサブシステムに対するクラスタアプリケーションを起動してください。