OR条件で待ち合わせているジョブの動作について説明します。
OR条件の待ち合わせをしている後続ジョブの動作について
OR条件の待ち合わせをしている後続ジョブは、以下の条件をすべて満たした場合に起動されます。
直前に接続されているすべての先行ジョブ(待ち合わせジョブ)が起動条件を満たしている
直前に接続されている先行ジョブのいずれか1つが、待ち合わせ条件が成立して正常終了している
例えば、先行ジョブのさらに前にジョブが存在するような場合は、先行ジョブの前のジョブが正常終了するまで、後続ジョブは実行待ちとなります。
以下の場合、ジョブXが実行中の間は、ジョブAの条件が成立して正常終了しても、後続ジョブは実行待ちとなります。ジョブXが正常終了して、ジョブYの起動条件が満たされた時点で後続ジョブが起動されます。
OR条件の待ち合わせをしている先行ジョブの動作について
OR条件の待ち合わせにおいて、実行中の先行ジョブA、B、Cのいずれかのジョブの状態が正常終了、異常終了、強制終了、停止状態、無効状態になった場合に、残りのジョブと後続ジョブがどのように動作するかについて説明します。
A,B,Cのいずれか | 左記となった場合の残りの | 後続ジョブの動作 |
---|---|---|
正常終了 | 終了コード 248で終了します | 実行されます |
異常終了 | 終了コード 249で終了します | 実行されません |
強制終了 | フローの実行を継続します | 強制終了のジョブ以外の先行ジョブが正常終了し、OR条件が満たされると実行されます |
停止状態 | フローの実行を継続します | 停止状態のジョブ以外の先行ジョブが正常終了し、OR条件が満たされても実行されません |
無効状態 | フローの実行を継続します | 無効状態のジョブ以外の先行ジョブが正常終了し、OR条件が満たされると実行されます |
終了コード248で終了したジョブの再起動およびリカバリ操作(指定のジョブから起動/次のジョブから起動/指定のジョブのみ起動)はできません。また、終了コード248で終了したジョブを含むジョブネットに対して再起動やリカバリ操作をしても、終了コード248で終了したジョブは再起動されません。
フロー上では、強制終了(パス状態)となり、状態枠が黄色のドット表示になります。
終了コードの内容については、“Systemwalker Operation Manager リファレンス集”の“ジョブスケジューラの終了コード”を参照してください。
以下に、複数の先行ジョブが実行中の状態で、そのうちのひとつが正常終了した場合の動作例を示します。
ジョブAが正常終了すると、後続のジョブEが実行されます。正常終了したジョブA以外の実行中の先行ジョブB、Cおよび起動前だった先行ジョブDは、強制終了(パス状態)で終了します。
なお、正常終了したジョブAは終了コード0で終了します。強制終了(パス状態)となった先行ジョブB、C、Dは終了コード248で終了します。
OR条件の待ち合わせをしている先行ジョブを手動で強制終了した場合の再起動方法について
OR条件の待ち合わせをしている先行ジョブを手動で強制終了した場合、ジョブネットの再起動では、強制終了したジョブから起動されます。強制終了したジョブから起動したい場合は、ジョブネットの再起動を行ってください。OR条件の待ち合わせ以降のジョブが異常終了した場合に、異常終了したジョブから起動したい場合は、異常終了したジョブを選択してリカバリ操作により起動してください。
以下の状態からの再起動を例にして説明します。
強制終了したジョブAから起動したい場合は、ジョブネットを再起動します。オレンジの点線が、起動する範囲を示しています。ジョブAからジョブC、ジョブD、ジョブEと起動されます。
この場合、ジョブCは2回実行されることになるので注意してください。
異常終了したジョブDから起動したい場合は、ジョブDを指定して、リカバリ操作の“指定のジョブから起動”を選択します。オレンジの点線が、起動する範囲を示しています。ジョブDからジョブEが起動されます。