メッセージ事象発生時に起動されるジョブネットが開始予定時刻を過ぎても起動されない場合に、ガントチャートなどのジョブネット状態の監視ウィンドウやコマンドで、ジョブネットの状態を開始遅延として確認できます。また、通知メッセージをイベントログ/SYSLOGに出力することもできます。
開始遅延の監視が可能なメッセージ事象待ちジョブネットは、起動日が設定されており、以下のどれかの条件に該当しているジョブネットに限ります。
起動時刻とメッセージ事象発生のAND条件で待ち合わせている(メッセージの条件で[起動時刻の到来を待つ]を指定している)ジョブネットで、起動予定時刻になっても待ち合わせているメッセージ事象が発生しない
グループに属しているジョブネットで、待ち合わせているメッセージが発生しないまま起動予定時刻を過ぎた
[メッセージ事象発生時のみ起動]で開始予定時刻が定義されているジョブネットで、メッセージ事象が発生しないまま開始予定時刻が過ぎた
通知メッセージを出力するには、あらかじめ、[イベント出力の詳細設定]ウィンドウの[ジョブ/ジョブネットの遅延監視]で、[ジョブネットの起動予定時刻を過ぎても実行されない場合に通知を行う]チェックボックスがチェックされている必要があります。またUNIX版の場合、メッセージは、“user.warning”レベルで通知されます。システムのsyslog.confで、“user.warning”レベルのメッセージがSYSLOGに通知されるように設定してください。
開始遅延を行う場合は、以下のどちらかの方法によって定義します。定義方法を以下に説明します。
[ジョブネットのプロパティ]ウィンドウ-[基本情報]シートによる定義
図4.40 [ジョブネットのプロパティ]ウィンドウ-[基本情報]シート
一日(日変わり時刻から次の日変わり時刻までの間)に一度だけジョブネットを起動する場合に指定します。
開始予定時刻を指定します。
jobschsetnetコマンドによる定義
jobschsetnetコマンドによる定義方法、および定義済のジョブネットの表示方法について説明します。
jobschsetnetコマンドによる定義方法
一日一回の指定は、ジョブネット制御文にmsgonlymodeオペランドを指定します。開始予定時刻の指定は、ジョブネット制御文にmsgstarttimeオペランドでジョブネットの開始予定時刻を指定します。
-nentまたは-ncheオペランドを指定してjobschsetnetコマンドを実行します。“定義ファイル”には、1.で編集したジョブネット制御文を格納したファイル名を指定します。
jobschsetnetコマンドおよびジョブネット制御文については、“Systemwalker Operation Manager リファレンスマニュアル”の“ジョブスケジューラコマンド”を参照してください。
定義済みジョブネットの表示方法
定義済の“ジョブネットの開始予定時刻”は、jobschprintコマンドに-a(-A)オプションまたは-rオプションを指定して表示することができます。-a(-A)オプションを指定した場合、一日一回は“<MSG Mode>”に、開始予定時刻を指定した場合は“Msg Start Time;”に表示されます。-rオプションを指定した場合、一日一回の指定は“msgonlymode”に、開始予定時刻は“msgstarttime”に表示されます。
jobschprintコマンドについては、“Systemwalker Operation Manager リファレンスマニュアル”の“ジョブスケジューラコマンド”を参照してください。
参考
[一日一回]を指定した場合でも、起動、または再起動操作により一日複数回ジョブネットを起動することは可能です。
起動条件が[メッセージ事象発生時のみ起動]のジョブネットの起動予定日時は以下のようになります。
起動予定日時は表示されません。
本日未起動の場合は本日の日付が、本日起動済みの場合は次の起動予定日が、YYYY/MM/DDの形式で表示されます。
本日未起動の場合は本日の起動予定日時が、本日起動済みの場合は次の起動予定日時がYYYY/MM/DD HH:MMの形式で表示されます。
本日起動済みのジョブネットに対して終了取消操作を行うことにより、起動条件が[メッセージ事象発生時のみ起動]で[一日一回]が指定されているジョブネットにおいて、再度メッセージ事象を待ち合わせることができます。