IPv4およびIPv6通信環境上で動作するマシンに、Systemwalker Operation Managerを導入して、業務を運用することができます。IPv4/IPv6が混在する環境においても、同様にSystemwalker Operation Managerを利用することができます。
IPv4/IPv6通信環境上で、Systemwalker Operation Managerを運用する場合の接続イメージを以下に示します。
動作可能な通信環境
Systemwalker Operation Managerは、以下の環境で利用可能です。また、ネットワーク上で通信環境が混在する場合においても、Systemwalker Operation Managerを利用して、業務運用することができます。
IPv4シングルスタック環境
IPv6シングルスタック環境(注1)
IPv4/IPv6デュアルスタック環境(注2)
注1) IPv6シングルスタック環境で運用する場合は、以下の“IPv6環境における留意事項”の “IPv6シングルスタック環境で運用する場合”を参照してください。
注2) IPv4/IPv6デュアルスタック環境で運用する場合は、以下の“IPv6環境における留意事項”の “IPv4/IPv6デュアルスタック環境で運用する場合”を参照してください。
使用可能なIPv6アドレス
Systemwalker Operation Managerで業務運用する場合に、使用可能なIPv6アドレスの種類は、以下のとおりです。
グローバルユニキャストアドレス
ユニークローカルユニキャストアドレス
IPv4/IPv6のアドレス選択について
IPv4/IPv6デュアルスタック環境において、Systemwalker Operation Managerは、IPv4アドレスを優先的に使用します。
また、IPv4/IPv6アドレスの混在した環境で、V13.4.1以前のSystemwalker Operation Managerサーバと接続することができます。この場合もIPv4アドレスを使用します。
入出力におけるIPv6アドレスの表記について
Systemwalker Operation Managerでは、IPv6アドレスを使用する場合の画面入出力、コマンド入出力、メッセージ出力、ログ/トレース出力において、以下のIPアドレス表記をサポートしています。
表記の種類 | IPv6アドレスの例 |
---|---|
非省略表記(※) | 2001:0db8:0000:0000:0123:4567:89ab:cdef |
省略表記(※) | 2001:0db8::0123:4567:89ab:cdef (“0000”のフィールドを省略) |
RFC 5952準拠表記 | 2001:db8::123:4567:89ab:cdef |
※英字部の大文字/小文字/大小文字混在表記が可能です。
IPv6環境における留意事項
IPv6通信環境で、Systemwalker Operation Managerを運用する場合の留意事項について説明します。
IPv6シングルスタック環境で運用する場合、IPv4をアンインストールする操作(以下)は、実施しないでください。【Windows版】
IPv4をアンインストールするコマンド
netsh interface ipv4 uninstall |
IPv4のアンインストールを実施してしまった場合は、再度IPv4のインストールを実施してください。
IPv4をインストールするコマンド
netsh interface ipv4 install |
IPv6シングルスタック環境では、Systemwalker Operation ManagerのWebコンソールで使用するWebサーバを構築できません。
このため、Systemwalker Operation Managerサーバによる業務の監視は、Systemwalker Operation Managerクライアントで行ってください。
Webサーバを構築する場合は、IPv4/IPv6デュアルスタック環境で運用してください。
IPv4/IPv6デュアルスタック環境で、Systemwalker Operation Managerのサーバを運用する場合、サーバの“hosts”ファイルに、自ホストのホスト名に対するIPv4アドレスとIPv6アドレスの両方を定義してください。
Systemwalker共通ユーザー管理機能およびSystemwalkerシングル・サインオンを使用する場合、Systemwalker Operation ManagerサーバとSystemwalkerシングル・サインオンサーバの通信環境は、ともにIPv4/IPv6デュアルスタック環境でなければなりません。
IPv6シングルスタック環境で、Systemwalker共通ユーザー管理機能/Systemwalkerシングル・サインオンを使用することはできません。
電源制御機能は、電源制御装置と電源制御ソフトウェアの両方がIPv6対応されている場合にのみ、利用することができます。
複数のSystemwalker Operation Managerサーバを監視する運用では、監視サーバと監視対象サーバとの間で、それぞれの監視ホストの定義と監視許可ホストの定義のインターネットプロトコルのバージョンが一致している場合に利用することができます。
詳細については、“Systemwalker Operation Manager 導入ガイド”の“監視許可ホストの定義”を参照してください。
監視対象がIPv6通信環境のサーバのみの場合、または、IPv4通信環境とIPv6通信環境のサーバが混在している場合、IPv4通信環境のサーバを含むすべての監視対象サーバを監視できません。
IPv6シングルスタック環境においては、PONCLI.EXEおよびponcli 電源投入コマンドは使用できません。IPv4シングルスタック環境、またはIPv4/IPv6デュアルスタック環境で使用してください。
クラスタシステム構成のスケジュールサーバからネットワークジョブを投入する場合、スケジュールサーバに設定する論理IPアドレスは、実行サーバの通信環境に応じて、下記のとおり定義してください。
実行サーバがIPv6シングルスタック環境の場合:
IPv6アドレス
実行サーバがIPv4シングルスタック環境またはIPv4/IPv6デュアルスタック環境の場合:
IPv4アドレス
なお、IPv6シングルスタック環境の実行サーバと、IPv4シングルスタック環境やIPv4/IPv6デュアルスタック環境の実行サーバとを混在させて運用することはできません。