ページの先頭行へ戻る
Systemwalker Operation Manager  解説書
FUJITSU Software

1.2.7 IPv6通信環境での運用

IPv4およびIPv6通信環境上で動作するマシンに、Systemwalker Operation Managerを導入して、業務を運用することができます。IPv4/IPv6が混在する環境においても、同様にSystemwalker Operation Managerを利用することができます。

IPv4/IPv6通信環境上で、Systemwalker Operation Managerを運用する場合の接続イメージを以下に示します。



動作可能な通信環境

Systemwalker Operation Managerは、以下の環境で利用可能です。また、ネットワーク上で通信環境が混在する場合においても、Systemwalker Operation Managerを利用して、業務運用することができます。

注1) IPv6シングルスタック環境で運用する場合は、以下の“IPv6環境における留意事項”の
     “IPv6シングルスタック環境で運用する場合”を参照してください。
注2) IPv4/IPv6デュアルスタック環境で運用する場合は、以下の“IPv6環境における留意事項”の
     “IPv4/IPv6デュアルスタック環境で運用する場合”を参照してください。

使用可能なIPv6アドレス

Systemwalker Operation Managerで業務運用する場合に、使用可能なIPv6アドレスの種類は、以下のとおりです。

IPv4/IPv6のアドレス選択について

IPv4/IPv6デュアルスタック環境において、Systemwalker Operation Managerは、IPv4アドレスを優先的に使用します。

また、IPv4/IPv6アドレスの混在した環境で、V13.4.1以前のSystemwalker Operation Managerサーバと接続することができます。この場合もIPv4アドレスを使用します。


入出力におけるIPv6アドレスの表記について

Systemwalker Operation Managerでは、IPv6アドレスを使用する場合の画面入出力、コマンド入出力、メッセージ出力、ログ/トレース出力において、以下のIPアドレス表記をサポートしています。

表記の種類

IPv6アドレスの例

非省略表記(※)

2001:0db8:0000:0000:0123:4567:89ab:cdef

省略表記(※)

2001:0db8::0123:4567:89ab:cdef (“0000”のフィールドを省略)

RFC 5952準拠表記

2001:db8::123:4567:89ab:cdef

※英字部の大文字/小文字/大小文字混在表記が可能です。


IPv6環境における留意事項

IPv6通信環境で、Systemwalker Operation Managerを運用する場合の留意事項について説明します。


IPv6シングルスタック環境で運用する場合
IPv4/IPv6デュアルスタック環境で運用する場合

IPv4/IPv6デュアルスタック環境で、Systemwalker Operation Managerのサーバを運用する場合、サーバの“hosts”ファイルに、自ホストのホスト名に対するIPv4アドレスとIPv6アドレスの両方を定義してください。

Systemwalker共通ユーザー管理機能Systemwalkerシングル・サインオンを使用する場合

Systemwalker共通ユーザー管理機能およびSystemwalkerシングル・サインオンを使用する場合、Systemwalker Operation ManagerサーバとSystemwalkerシングル・サインオンサーバの通信環境は、ともにIPv4/IPv6デュアルスタック環境でなければなりません。

IPv6シングルスタック環境で、Systemwalker共通ユーザー管理機能/Systemwalkerシングル・サインオンを使用することはできません。

電源制御機能について

電源制御機能は、電源制御装置と電源制御ソフトウェアの両方がIPv6対応されている場合にのみ、利用することができます。

複数サーバ監視時の監視ホストの設定について

複数のSystemwalker Operation Managerサーバを監視する運用では、監視サーバと監視対象サーバとの間で、それぞれの監視ホストの定義と監視許可ホストの定義のインターネットプロトコルのバージョンが一致している場合に利用することができます。

詳細については、“Systemwalker Operation Manager 導入ガイド”の“監視許可ホストの定義”を参照してください。

V13.4.1以前の複数サーバ監視クライアントから複数サーバ監視を行う場合

監視対象がIPv6通信環境のサーバのみの場合、または、IPv4通信環境とIPv6通信環境のサーバが混在している場合、IPv4通信環境のサーバを含むすべての監視対象サーバを監視できません。

PONCLI.EXE/poncli 電源投入コマンドについて

IPv6シングルスタック環境においては、PONCLI.EXEおよびponcli 電源投入コマンドは使用できません。IPv4シングルスタック環境、またはIPv4/IPv6デュアルスタック環境で使用してください。

クラスタシステム構成のスケジュールサーバからネットワークジョブを投入する場合

クラスタシステム構成のスケジュールサーバからネットワークジョブを投入する場合、スケジュールサーバに設定する論理IPアドレスは、実行サーバの通信環境に応じて、下記のとおり定義してください。

  • 実行サーバがIPv6シングルスタック環境の場合:

    IPv6アドレス

  • 実行サーバがIPv4シングルスタック環境またはIPv4/IPv6デュアルスタック環境の場合:

    IPv4アドレス

なお、IPv6シングルスタック環境の実行サーバと、IPv4シングルスタック環境やIPv4/IPv6デュアルスタック環境の実行サーバとを混在させて運用することはできません。