クラスタアプリケーションの強制切替え(強制起動)を行うと、RMSは安全性チェックを無効にして、クラスタアプリケーションを起動します。その結果、ノード間で排他が必要な共有リソースが複数ノード上で同時にOnlineとなると、データが破損したり整合性が失われる可能性があります。
注意
クラスタアプリケーションの強制起動時にデータが破損するリスクを低減するため、RMSが起動していないノードを強制停止してからクラスタアプリケーションを強制起動する場合があります。
クラスタアプリケーションの強制起動を安全に行うには、強制起動を開始する前に、以下の手順に従い、クラスタを構成するすべてのノードでRMSが起動しているかを確認し、起動していないノードはシャットダウンしてください。
以下のいずれかの方法でノードの状態(State)を確認します。
すべてのノード上でcftool -nコマンドを実行します。
fuji2# cftool -n
Node Number State Os Cpu
fuji2 1 UP Linux EM64T
fuji3 2 UP Linux EM64T
Cluster Adminの CFツリーを確認します。
ノードの状態について、以下の内容を確認し、必要があれば対処します。
ノードの状態がすべてUPであることを確認します。
LEFTCLUSTER状態のノードが存在した場合、CFをLEFTCLUSTER状態から回復させます。
詳細な方法については、“PRIMECLUSTER Cluster Foundation 導入運用手引書”を参照してください。
DOWN、UNKNOWN状態のノード、または状態が表示されていないノードが存在した場合、そのノードのOSが停止していることを確認します。OSが起動していた場合、OSを停止するか、シングルユーザモードで再起動します。
クラスタアプリケーションを強制起動するノードで、RMSが起動していないノードが存在しないかを以下のいずれかの方法で確認します。
クラスタアプリケーションを起動するノードで、hvdisp -aコマンドを実行し、TypeがSysNodeのオブジェクトの状態(State)がOnlineであることを確認します。
fuji2# hvdisp -a
Local System: fuji2RMS
Configuration: /opt/SMAW/SMAWRrms/build/config.us
Resource Type HostName State StateDetails
-----------------------------------------------------------------------------
fuji3RMS SysNode Online
fuji2RMS SysNode Online
app2 userApp Offline
Machine001_app2 andOp fuji3RMS
Machine000_app2 andOp fuji2RMS Offline
ManageProgram000_Cmd_APP2 gRes Offline
app1 userApp Offline
Machine001_app1 andOp fuji3RMS
Machine000_app1 andOp fuji2RMS Offline
ManageProgram000_Cmd_APP1 gRes Offline
Cluster AdminのRMSツリーに表示される、すべてのノード(SysNode)がOnlineであることを確認します。
以下の条件を満たすノードが存在した場合、そのノードのOSを停止するか、シングルユーザモードで再起動します。
ノードの状態がUP、かつ、
SysNodeの状態がOnline以外
強制切替え(hvswitch -f)を実行し、クラスタアプリケーションを強制的に起動します。