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Interstage Interaction Manager V10.1.2 導入ガイド
FUJITSU Software

付録E 負荷分散構成の環境作成

本章では、複数サーバで負荷分散する場合のサーバの環境作成手順について説明します。

1台目のサーバの環境作成

以下の手順で1台目のサーバの環境を作成します。

  1. Interaction Managerをインストールします。
    インストールについては「第4章 インストール」を参照してください。

  2. Interaction Managerのポータル機能のセットアップを行います。
    セットアップについては「第5章 セットアップ」を参照してください。

2台目以降のサーバの環境作成

以下の手順で2台目以降のサーバの環境を作成します。
データベースは「1台目のサーバの環境作成」で作成しているため、以下の手順ではデータベースの作成は不要です。

  1. Interaction Managerをインストールします。
    インストールについては「第4章 インストール」を参照してください。

  2. 1台目のサーバと同じ設定でInteraction Managerのポータル機能をセットアップします。
    セットアップについては「第5章 セットアップ」を参照してください。
    1台目をサイレントタイプでセットアップした場合は、テナント定義入力ファイルを再利用することで、1台目と同じ環境を作成できます。

  3. 1.と2.の手順をサーバの台数分繰り返します。

ポイント

  • 複数サーバ構成の場合、各ポータル機能のサーバは、同一のLDAPシステム(AD/LDAP連携の場合)、Interstage シングル・サインオン環境(Interstage シングル・サインオン連携の場合)、およびRDBシステムにアクセスする形態になります。必要に応じて各環境の設定を見直してください。
    また、複数サーバの構成にするとRDBへの接続数が増加します。RDBの接続数が不足すると管理コンソール、ポータルが起動しない、応答時間が長くなるなどの問題が発生します。必要に応じてRDBの設定を見直してください。詳細はRDBMS製品のマニュアルを参照してください。

  • Interaction Manager管理コンソールは1サーバのみの運用を推奨します。Interaction Manager管理コンソールへのアクセスは、負荷分散の対象外とするか、ロードバランサの振り分け設定により、特定のサーバの管理コンソールを利用するようにしてください。
    Autopilotの登録時にAutopilot定義のファイルをInteraction Manager管理コンソールへアップロードして配備しますが、複数サーバ構成の場合に、対象となるInteraction Manager管理コンソールのサーバを特定することで、他のサーバへのAutopilot定義のファイルのコピーと配備を容易にできます。
    なお、複数サーバを利用した負荷分散構成における設定操作については、「ポータル 運用ガイド」の「5.9 負荷分散構成における設定操作」を参照してください。

Autopilot機能を利用する場合の設定

負荷分散環境でAutopilot機能を利用する場合の設定方法について説明します。

注意

Autopilotの自サーバの設定は、負荷分散環境で作成したすべてのサーバで行ってください。

以下の手順で自サーバの設定を行います。

  1. ポータル機能の停止
    ポータル、管理コンソールをまとめて停止します。
    詳細は、「ポータル 運用ガイド」の「5.5.2 ポータル機能の停止」の「ポータル、管理コンソールをまとめて停止する」を参照してください。

  2. Interstage Java EE管理コンソールへのログイン
    Application ServerのInterstage Java EE管理コンソールにログインします。
    詳細は、「ポータル 運用ガイド」の「5.5.1 ポータル機能の起動」の「Interstage Java EE管理コンソールにログインする」を参照してください。

  3. IJServerクラスタのJVMオプションの設定
    AutopilotのIJServerクラスタのJVMオプションに自サーバの情報を設定します。

    1. [設定]を選択します。

    2. 設定一覧からIJServerクラスタの設定名を選択します。
      IJServerクラスタの設定名:[IJServerクラスタ名]-config

    3. 構成から[JVM設定]を選択します。

    4. [JVMオプション]タグを選択し、Autopilotの自サーバの情報をJVMオプションに追加または変更します。

      項目

      説明

      emu.ownserver.host

      自サーバのアドレスを指定します。
      例) -Demu.ownserver.host=proxy.xxx.com

      emu.ownserver.port

      自サーバのポート番号を指定します。
      例) -Demu.ownserver.port=80

      emu.ownserver.protocol

      ロードバランサから、自サーバへの通信プロトコルを設定します。
      例)

      • プロトコルがhttpの場合: -Demu.ownserver.protocol=http

      • プロトコルがhttpsの場合: -Demu.ownserver.protocol=https

    5. [保存]ボタンをクリックします。

  4. ポータル機能の起動
    ポータル、管理コンソールをまとめて起動します。
    詳細は、「ポータル 運用ガイド」の「5.5.1 ポータル機能の起動」の「ポータル、管理コンソールをまとめて起動する」を参照してください。

ポイント

AutopilotのIJServerクラスタ名は、セットアップ時にIJServerクラスタに指定した値です。セットアップタイプにより以下のように値が異なります。

  • デフォルトタイプの場合:[セットアップ時に入力したテナントID]_ac

  • カスタマイズタイプの場合:対話式で入力した値

  • サイレントタイプの場合:テナント定義入力ファイルで定義した値