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PRIMECLUSTER Global Link Services 説明書 4.4 (伝送路二重化機能編)
FUJITSU Software

2.5.2 ネットワーク監視機能

仮想NIC方式では、物理インタフェースが接続されたネットワークの状態を、以下の2種類の方法で監視します。

監視種別

監視方法

HUB監視

NICが接続されたスイッチ/HUBに対して定期的にpingコマンドを実行し、機器が正常に応答することを確認します。

待機パトロール

待機NICから運用NICに対して、定期的に監視用のイーサネットフレームを送信して、待機NICと運用NIC間の通信経路の状態を確認します。

ネットワーク監視機能は、以下の組み合わせで使用できます。HUB監視のみでは使用できません。

ネットワーク監視機能では、異なる2種類の監視を組み合わせることで、不必要な経路の切替えを抑止します。例えば、HUB監視のみが異常となり、待機パトロールが正常な場合は、現用NICも待機NICも正常であるため、経路の切替えは抑止されます。双方の監視が異常になった場合に切替えを行います。

図2.41 ネットワーク監視機能

ポイント

  • NICの故障等でリンクダウンが発生した場合は、リンク状態監視により即座に切替えが行われます。

  • 自動切戻しを有効とした場合は、異常検出により切替えが行われた後、待機パトロールの復旧検出を契機にNICを切り戻します。

  • 異常検出による待機側への経路切替え後、待機側でも経路異常が検出された場合、NICのリンク状態が正常であれば、NICを切り戻します。

  • 以下の設定誤りがある場合、監視先IPアドレスとの通信が可能であっても異常を検出します。

    • 監視先のIPアドレスと仮想インタフェースのIPアドレスが異なるネットワークセグメントとなっている、かつ

    • GLSの仮想インタフェース以外のインタフェースにより、監視先のIPアドレスと通信できる場合

    経路異常が検出されることにより、設定誤りを早期に確認することができます。ただし、以下の環境の場合は検出できません。

    • OSがRHEL7である、かつ

    • 監視先のIPアドレスにIPv6を使用している場合