アプリケーションサーバの起動と停止について説明します。
アプリケーションサーバの起動は、apcstartコマンドで行います。データベースサーバが運用中状態の場合、アプリケーションサーバの起動完了と同時に、データベースサーバと通信可能な状態になります。データベースサーバが停止状態の場合、アプリケーションサーバの起動が完了しても、データベースサーバとは通信不可能な状態のままです。なお、アプリケーションサーバの起動後にapcnetコマンドを使用して通信状態を表示することができます。
アプリケーションサーバがデータベースサーバと通信可能な状態のときに、アプリケーションを実行することができます。
注意
Windows Server(R) 2008、Windows Server(R) 2008 R2、Windows Server(R) 2012またはWindows Server(R) 2012 R2において、apcstartコマンドは、“管理者: コマンドプロンプト”から実行する必要があります。[コマンドプロンプト]を右クリックして表示されるメニューから[管理者として実行]を選択し、“管理者: コマンドプロンプト”を起動してください。
以下は、アプリケーションサーバを起動し、通信状態を表示する場合の例です。表示内容の詳細については、“4.1.1 通信状態の表示”を参照してください。
データベースサーバが運用中状態のときにアプリケーションサーバを起動した場合
$ apcstart $ apcnet apcnet DATE:2007/01/10 TIME:10/30/55 System Host Status Cause rdbsys1 host1 online - (rdbsys1) host3 online - rdbsys2 host2 online - (rdbsys2) host3 online -
データベースサーバが停止状態のときにアプリケーションサーバを起動した場合
$ apcstart $ apcnet apcnet DATE:2007/01/10 TIME:10/30/55 System Host Status Cause rdbsys1 - offline CON rdbsys2 - offline CON
データベースサーバが停止状態のときにアプリケーションサーバを起動した場合、アプリケーションサーバは定期的に通信回線の接続を試みます(この状態の場合は、Causeに“CON”と表示します)。データベースサーバが運用中状態に遷移すると、自動的に通信不可能状態“offline”から通信可能状態“online”へ遷移します。
注意
アプリケーションからのCONNECT文は、データベースサーバと通信可能な状態のときに実行することができます。Interstage Application Serverの一連の起動処理の中でCONNECT文を実行する場合は、データベースサーバを起動した後にアプリケーションサーバを起動してください。アプリケーションサーバでは、以下の順に実行します。
apcstartコマンドの実行
Interstage Application Serverの起動
アプリケーションサーバの停止は、apcstopコマンドで行います。
アプリケーションサーバを停止すると、アプリケーションを実行することはできません。
アプリケーションを実行中の場合、アプリケーションサーバを停止することはできません。
注意
Windows Server(R) 2008、Windows Server(R) 2008 R2、Windows Server(R) 2012またはWindows Server(R) 2012 R2において、apcstopコマンドは、“管理者: コマンドプロンプト”から実行する必要があります。[コマンドプロンプト]を右クリックして表示されるメニューから[管理者として実行]を選択し、“管理者: コマンドプロンプト”を起動してください。
自動起動停止スクリプトによるアプリケーションサーバの起動と停止(Solaris/Linuxの場合)
自動起動停止スクリプトを利用する場合、自動起動停止スクリプトのセットアップを行います。自動起動停止スクリプトを利用することで、サーバの起動時や停止時にアプリケーションサーバの起動と停止を自動的に行うことができます。なお、クラスタシステムで動作させる場合は、クラスタシステムにより起動停止が制御されるため、本機能を利用する必要はありません。
注意
アプリケーションサーバ起動時のユーザはrootになります。
Linuxの場合
本スクリプトを設定する場合は、アプリケーションサーバを停止している状態で行う必要があります。なお、スクリプトによる制御は、rcスクリプトを使用する場合、サーバの再起動後に有効となります。
rcスクリプトを使用する場合、OSの仕様により、停止スクリプトで停止を行う際には、起動スクリプトを設定する必要があります。
systemdを使用する場合はunitファイルを設定し、systemctlコマンドによって自動起動停止のセットアップを行います。
参考
自動起動停止スクリプトを利用しなくなった場合、またはConnection Managerをアンインストールする場合には、“付録B 自動起動停止スクリプトのアンセットアップ”を参照し、スクリプトを削除してください。
設定方法について以下に説明します。
以下に格納されているスクリプトを複写し、アクセス権の設定を行います。
/opt/FJSVapccm/demo/rc_symfocm
$ cp /opt/FJSVapccm/demo/rc_symfocm /etc/init.d/rc_symfocm $ chmod 755 /etc/init.d/rc_symfocm
複写したスクリプトへシンボリックリンクを作成します。
自動起動させるため、以下のディレクトリに対してシンボリックリンクを作成します。
/etc/rc2.d
$ ln -s /etc/init.d/rc_symfocm /etc/rc2.d/S98symfocm
自動停止させるため、以下のディレクトリに対してシンボリックリンクを作成します。
/etc/rc0.d
/etc/rc1.d
/etc/rcS.d
$ ln -s /etc/init.d/rc_symfocm /etc/rc0.d/K01symfocm
以下に格納されているスクリプトを複写し、アクセス権の設定を行います。
/opt/FJSVapccm/demo/rc_symfocm
$ cp /opt/FJSVapccm/demo/rc_symfocm /etc/rc.d/init.d/rc_symfocm $ chmod 755 /etc/rc.d/init.d/rc_symfocm
複写したスクリプトへシンボリックリンクを作成します。
自動起動させるため、以下のディレクトリに対してシンボリックリンクを作成します。
/etc/rc.d/rc2.d
/etc/rc.d/rc3.d
/etc/rc.d/rc4.d
/etc/rc.d/rc5.d
$ ln -s /etc/rc.d/init.d/rc_symfocm /etc/rc.d/rc2.d/S98symfocm
自動停止させるため、以下のディレクトリに対してシンボリックリンクを作成します。
/etc/rc.d/rc0.d
/etc/rc.d/rc1.d
/etc/rc.d/rc6.d
$ ln -s /etc/rc.d/init.d/rc_symfocm /etc/rc.d/rc0.d/K01symfocm
以下に格納されているunitファイルを複写します。
/opt/FJSVapccm/demo/symfocm.service
$ cp /opt/FJSVapccm/demo/symfocm.service /usr/lib/systemd/system
systemctlコマンドで自動起動停止を有効にします。
$ systemctl enable symfocm.service
Connection Managerのサービスによるアプリケーションサーバの起動と停止(Windowsの場合)
Windows(R)の場合、APCコマンドで起動/停止する方法の他に、Connection Managerのサービスを開始/停止する方法があります。以下のサービスの開始と停止について説明します。
手動によるサービスの開始
手動によるサービスの停止
自動的なサービスの開始と停止
Connection Managerのサービスの開始は、次の手順で操作します。
Windows Server(R) 2008、Windows Server(R) 2008 R2、Windows Server(R) 2012またはWindows Server(R) 2012 R2の場合
[スタート]メニューの[管理ツール]で、[サービス]をクリックします。
サービス名の一覧の中から、サービス[SymfoWARE CMAP]を選択します。
[サービスの開始]ボタンをクリックします。
Windows Vista(R)の場合
[コントロールパネル]で[システムとメンテナンス]の[管理ツール]を選択し、[サービス]を起動します。
サービス名の一覧の中から、サービス[SymfoWARE CMAP]を選択します。
[サービスの開始]ボタンをクリックします。
Windows(R) 7、Windows(R) 8、Windows(R) 8.1またはWindows(R) 10の場合
[コントロールパネル]で[システムとセキュリティ]の[管理ツール]を選択し、[サービス]を起動します。
サービス名の一覧の中から、サービス[SymfoWARE CMAP]を選択します。
[サービスの開始]ボタンをクリックします。
Connection Managerのサービスの停止は、次の手順で操作します。
Windows Server(R) 2008、Windows Server(R) 2008 R2、Windows Server(R) 2012またはWindows Server(R) 2012 R2の場合
[スタート]メニューの[管理ツール]で、[サービス]をクリックします。
サービス名の一覧の中から、サービス[SymfoWARE CMAP]を選択します。
[サービスの停止]ボタンをクリックします。
Windows Vista(R)の場合
[コントロールパネル]で[システムとメンテナンス]の[管理ツール]を選択し、[サービス]を起動します。
サービス名の一覧の中から、サービス[SymfoWARE CMAP]を選択します。
[サービスの停止]ボタンをクリックします。
Windows(R) 7、Windows(R) 8、Windows(R) 8.1またはWindows(R) 10の場合
[コントロールパネル]で[システムとセキュリティ]の[管理ツール]を選択し、[サービス]を起動します。
サービス名の一覧の中から、サービス[SymfoWARE CMAP]を選択します。
[サービスの停止]ボタンをクリックします。
注意
サービスの停止を行う場合、実行中のアプリケーションおよび実行中のConnection Managerコマンドがある場合は、それらは強制的に終了され、Connection Managerが即時停止します。
Windows(R)の起動/停止と同時に、Connection Managerのサービスを自動的に開始/停止することができます。これはサービスのスタートアップを[手動]から[自動]に切り替えることにより実現します。サービスの切り替えは、次の手順で操作します。
Windows Server(R) 2008、Windows Server(R) 2008 R2、Windows Server(R) 2012またはWindows Server(R) 2012 R2の場合
[スタート]メニューの[管理ツール]で、[サービス]をクリックします。
サービス名の一覧の中から、サービス[SymfoWARE CMAP]を選択します。
[プロパティ]ダイアログボックスを表示して、スタートアップの種類を[手動]から[自動]に切り替えます。
Windows Vista(R)の場合
[コントロールパネル]で[システムとメンテナンス]の[管理ツール]を選択し、[サービス]を起動します。
サービス名の一覧の中から、サービス[SymfoWARE CMAP]を選択します。
[プロパティ]ダイアログボックスを表示して、スタートアップの種類を[手動]から[自動]に切り替えます。
Windows(R) 7、Windows(R) 8、Windows(R) 8.1またはWindows(R) 10の場合
[コントロールパネル]で[システムとセキュリティ]の[管理ツール]を選択し、[サービス]を起動します。
サービス名の一覧の中から、サービス[SymfoWARE CMAP]を選択します。
[プロパティ]ダイアログボックスを表示して、スタートアップの種類を[手動]から[自動]に切り替えます。