PowerCOBOLのモジュールには、フォームの他に、実行可能プログラムを作成するためのファイルを追加できます。これらのファイルは、PowerCOBOL以外の環境で作成したファイルであるため、外部ファイルと呼びます。
外部ファイルとは
外部ファイルとは、以下のファイルです。外部ファイルとしてモジュールに追加することにより、ビルド時に翻訳やリンクの対象となります。
COBOL手続きが記述されているCOBOLのソースファイルです。拡張子は、COB、CBLまたはCOBOLです。ただし、COBOLファイルのプログラム形式は、行番号付きの可変長形式にしてください。ビルド時には、翻訳の対象となります。
以下の各形式で作成されたイメージ用のファイルです。ビルド時には、リンクの対象となります。
リソースファイルは、フォームやコントロールでリソースを使用する場合に必要です。ビットマップやアイコンなどのイメージファイルを追加したときにデザインツリーウィンドウに表示される名前がリソース名になります(プロパティリストウィンドウのNameと対応しています)。イメージをリソースファイルとして追加することで、イメージは実行可能プログラムに組み込まれます。したがって、実行可能プログラムのサイズは、その分大きくなります。しかし、実行時には、ファイルの有無やパスの設定などを気にすることなく、利用できます。
ファイルの種類 | 拡張子 |
---|---|
ビットマップファイル | BMP |
アイコンファイル | ICO |
ポインタファイル | CUR |
アニメーションポインタファイル | ANI |
イメージリストファイル | BMP |
ポイント
イメージリストとは、1つのビットマップの中に、等幅のイメージを横に複数並べたものです。各イメージの幅は、イメージリストのプロパティで設定できます。イメージリストは、ツールバーコントロールやツリービューコントロールなどで、複数のビットマップを利用するような場合に必要となります。使用例については、「8.7 ツールバーを使ったアプリケーションを作成する」を参照してください。
注意
イメージリストとして利用するファイルは、16色ビットマップとして作成してください。16色を超えている場合、実行時に自動的に減色(マッピング)されます。
外部ファイルは、以下の手順でモジュールに追加することができます。
デザインツリーウィンドウで、外部ファイルを追加するモジュールを選択します。
ポップアップメニューの[ファイルの挿入]コマンドを選択します。
表示された[ファイルの挿入]ダイアログボックスで、追加する外部ファイルを選択します。
COBOLファイルを編集する
モジュールに追加したCOBOLファイルは、PowerCOBOLの手続き編集ウィンドウを使って編集できます。手続き編集ウィンドウは、COBOLファイルを選択し、ポップアップメニューの[編集]コマンドで表示できます。
リソースファイルは、以下のように利用することができます。
PowerCOBOLが提供しているサンプルプログラム"Icon\Icon.ppj"を参照してください。このサンプルプログラムでは、以下の操作により、フォームのアイコンを指定しています。
3つのアイコンファイルをそれぞれ"bomb"、"clock"、"color"というリソース名で、モジュールに追加します。
フォームのプロパティを開き、リソースタブを選択します。
[プロパティ名]から、"IconName"を選択します。
[リソース名]から、モジュールに追加したアイコンファイルのリソース名を選択します。
この指定により、このアプリケーションを起動したときのフォームのアイコンは、"bomb"という名前で追加したアイコンが使用されます。
また、オプションボタンコントロールのClickイベントで、フォームのIconNameプロパティに、アイコンファイルのリソース名を転記することにより、実行時にアイコンを変更することができるようになっています。
注意
COBOLの実行環境情報によるアイコンリソースの指定(@IconDLL、@IconName)で、フォームのアイコンを設定することはできません。
PowerCOBOLが提供しているサンプルプログラム"Animation\Animation.ppj"を参照してください。このサンプルプログラムでは、以下の操作により、アニメーションで使用するイメージを指定しています。
モジュールに、8つのビットマップファイルをそれぞれ"Bitmap1"~"Bitmap8"というリソース名で追加します。
アニメーションコントロールのプロパティを開きます。
スタイル中の[リソース]をチェック状態にします。
[フレームリスト]の右側にある挿入ボタン(+ボタン)をクリックします。
[フレームリスト]中に、ビットマップファイルのリソース名"Bitmap1"を記述します。
同様の操作により、"Bitmap2"~"Bitmap8"を[フレームリスト]に追加します。
この指定により、アニメーションを再生したとき、8つのビットマップを順に表示できるようになります。