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NetCOBOL V11.0 PowerCOBOL ユーザーズガイド
FUJITSU Software

5.1.1 外部ファイルを使う

PowerCOBOLのモジュールには、フォームの他に、実行可能プログラムを作成するためのファイルを追加できます。これらのファイルは、PowerCOBOL以外の環境で作成したファイルであるため、外部ファイルと呼びます。

外部ファイルとは

外部ファイルとは、以下のファイルです。外部ファイルとしてモジュールに追加することにより、ビルド時に翻訳やリンクの対象となります。

COBOLファイル

COBOL手続きが記述されているCOBOLのソースファイルです。拡張子は、COB、CBLまたはCOBOLです。ただし、COBOLファイルのプログラム形式は、行番号付きの可変長形式にしてください。ビルド時には、翻訳の対象となります。

オブジェクトファイル

COBOLコンパイラによって作成されたオブジェクトファイルです。拡張子は、OBJです。ビルド時には、リンクの対象となります。

ライブラリファイル

リンカによって作成されたライブラリファイルです。拡張子はLIBです。ビルド時には、リンクの対象となります。

リソースファイル

以下の各形式で作成されたイメージ用のファイルです。ビルド時には、リンクの対象となります。

リソースファイルは、フォームやコントロールでリソースを使用する場合に必要です。ビットマップやアイコンなどのイメージファイルを追加したときにデザインツリーウィンドウに表示される名前がリソース名になります(プロパティリストウィンドウのNameと対応しています)。イメージをリソースファイルとして追加することで、イメージは実行可能プログラムに組み込まれます。したがって、実行可能プログラムのサイズは、その分大きくなります。しかし、実行時には、ファイルの有無やパスの設定などを気にすることなく、利用できます。

ファイルの種類

拡張子

ビットマップファイル

BMP

アイコンファイル

ICO

ポインタファイル

CUR

アニメーションポインタファイル

ANI

イメージリストファイル

BMP

ポイント

イメージリストとは、1つのビットマップの中に、等幅のイメージを横に複数並べたものです。各イメージの幅は、イメージリストのプロパティで設定できます。イメージリストは、ツールバーコントロールやツリービューコントロールなどで、複数のビットマップを利用するような場合に必要となります。使用例については、「8.7 ツールバーを使ったアプリケーションを作成する」を参照してください。

注意

イメージリストとして利用するファイルは、16色ビットマップとして作成してください。16色を超えている場合、実行時に自動的に減色(マッピング)されます。

外部ファイルを追加するには

外部ファイルは、以下の手順でモジュールに追加することができます。

  1. デザインツリーウィンドウで、外部ファイルを追加するモジュールを選択します。

  2. ポップアップメニューの[ファイルの挿入]コマンドを選択します。

  3. 表示された[ファイルの挿入]ダイアログボックスで、追加する外部ファイルを選択します。

COBOLファイルを編集する

モジュールに追加したCOBOLファイルは、PowerCOBOLの手続き編集ウィンドウを使って編集できます。手続き編集ウィンドウは、COBOLファイルを選択し、ポップアップメニューの[編集]コマンドで表示できます。

リソースファイルの使用例

リソースファイルは、以下のように利用することができます。

フォームのアイコンの設定例

PowerCOBOLが提供しているサンプルプログラム"Icon\Icon.ppj"を参照してください。このサンプルプログラムでは、以下の操作により、フォームのアイコンを指定しています。

  1. 3つのアイコンファイルをそれぞれ"bomb"、"clock"、"color"というリソース名で、モジュールに追加します。

  2. フォームのプロパティを開き、リソースタブを選択します。

  3. [プロパティ名]から、"IconName"を選択します。

  4. [リソース名]から、モジュールに追加したアイコンファイルのリソース名を選択します。

この指定により、このアプリケーションを起動したときのフォームのアイコンは、"bomb"という名前で追加したアイコンが使用されます。

また、オプションボタンコントロールのClickイベントで、フォームのIconNameプロパティに、アイコンファイルのリソース名を転記することにより、実行時にアイコンを変更することができるようになっています。

注意

COBOLの実行環境情報によるアイコンリソースの指定(@IconDLL、@IconName)で、フォームのアイコンを設定することはできません。

アニメーションコントロールのイメージの設定例

PowerCOBOLが提供しているサンプルプログラム"Animation\Animation.ppj"を参照してください。このサンプルプログラムでは、以下の操作により、アニメーションで使用するイメージを指定しています。

  1. モジュールに、8つのビットマップファイルをそれぞれ"Bitmap1"~"Bitmap8"というリソース名で追加します。

  2. アニメーションコントロールのプロパティを開きます。

  3. スタイル中の[リソース]をチェック状態にします。

  4. [フレームリスト]の右側にある挿入ボタン(+ボタン)をクリックします。

  5. [フレームリスト]中に、ビットマップファイルのリソース名"Bitmap1"を記述します。

  6. 同様の操作により、"Bitmap2"~"Bitmap8"を[フレームリスト]に追加します。

この指定により、アニメーションを再生したとき、8つのビットマップを順に表示できるようになります。