ここでは、userApplication Configuration Wizard を使用して、Oracle Clusterware を RMS にリソース登録する手順について説明します。
注意
Oracle Clusterwareをリソース登録しない場合 (2.3.3の構成パターンC)、本章の手順を省略して次の “2.3.5 Oracle RAC インスタンス、リスナーリソースを含む userApplication の作成” へ進んでください。
「Resource の作成」を選択します。
Resource タイプで「Oracle」を選択します。
リソース名を変更する場合は、「リソース名」を選択し変更してください。 そのままリソース登録を行う場合は、「Oracle 11gR2/12cR1のClusterwareリソースの追加」を選択します。
Resource の設定を行います。
Grid ユーザーを入力します。
続いて Grid ホームを選択、またはパス入力します。
設定を行いたい項目を選択し、「次へ」ボタンを押すと設定を行うことができます。
「高度な設定」をチェックするとより詳細な設定が可能になります。
設定項目 | 説明 | |
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Grid ユーザー | Oracle Grid Infrastructure のインストールユーザー 以下の文字が使用できます。ただし、ハイフンから始まる文字列は指定できません。
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Grid ホーム | Oracle Grid Infrastructure のインストールディレクトリ 以下の文字が使用できます。
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ScriptTimeout | 次の処理のタイムアウト時間(秒) | |
PreOnlineScript | オンライン処理の前に実行されるスクリプト。 以下の文字が使用できます。
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PostOnlineScript | オンライン処理の後に実行されるスクリプト。 以下の文字が使用できます。
| |
PreOfflineScript | オフライン処理の前に実行されるスクリプト。 以下の文字が使用できます。
| |
PostOfflineScript | オフライン処理の後に実行されるスクリプト。 以下の文字が使用できます。
| |
FaultScript | Fault 発生時に実行されるスクリプト。 以下の文字が使用できます。
| |
フラグ設定値 | KeepOnline | userApplication停止時にリソースを停止せず、Online状態を維持するかどうかを選択するフラグです。 |
参考
Script に関しては、“2.4.1 Oracle リソース起動・停止時のスクリプトの設定” を参照してください。
Flags に関しては、「PRIMECLUSTER RMS 導入運用手引書」 の 「9 付録-属性」を参照してください。
注意
Flags に関しては、Flags=<略称>となっていれば、そのフラグの属性が有効であることを示します。
KeepOnline フラグを有効にすると、userApplication を停止した場合に、Oracle Clusterware リソースは Cluster Admin 画面上では Offline になりますが、実際には停止せずに起動したままの状態となります。
PreOfflineScript による Oracle RAC インスタンスの userApplication の停止
Oracle Clusterware と Oracle RAC インスタンスを異なる userApplication に登録する場合 (2.3.3 の構成パターンA) で、かつ KeepOnline フラグを無効に設定する場合、Oracle Clusterware リソースの PreOfflineScript に以下のスクリプトを設定してください。
/opt/FJSVclora/sbin/clorastopwait <Oracle RAC インスタンスを含む userApplication>
<Oracle RAC インスタンスを含む userApplication> に指定する userApplication は、“2.3.3 の構成パターンA” では以下のようになります。
本節で app1 作成中の場合 : app3 を指定
本節で app2 作成中の場合 : app4 を指定
<Oracle RAC インスタンスを含む userApplication> が同一ノード上に複数存在する場合は、スペースで区切ってそれら全てを指定してください。
clorastopwait スクリプトは、指定された userApplication を停止し、Online および Wait 以外の状態になるまで待ち合せます。PreOfflineScript に設定することで、Oracle Clusterware を含む userApplication を停止する際に、Oracle RAC インスタンスを含む userApplication が先に停止するようになります。
ScriptTimeout には、次のうち最も大きいものに、少なくとも30(秒)以上を足した時間を設定してください。
Oracle Clusterware の起動時間(Oracle Clusterware のログファイルを確認)
Oracle Clusterware の停止時間(Oracle Clusterware のログファイルを確認)
PreOfflineScript の clorastopwait スクリプトに指定した <Oracle RAC インスタンスを含む userApplication> の停止時間(RMS のログファイルを確認)
<Oracle RAC インスタンスを含む userApplication> を複数指定した場合、停止に最も時間を要する userApplication を対象としてください。
設定完了後は、「保存して戻る」を選択します。登録した “Oracle 11gR2/12cR1のClusterwareリソース” が設定メニューに表示されていることを確認後、設定を保存してください。
参考
Oracle Clusterware と Oracle RAC インスタンスやリスナーを同一の userApplication に登録する場合 (2.3.3の構成パターンB)、ここで、「Oracle RAC11gR2/12cR1のインスタンスリソースの追加」、「Oracle RAC11gR2/12cR1のリスナーリソースの追加」を選択し、Oracle RAC インスタンス、リスナーの登録を行います。詳細は、“2.3.5 Oracle RAC インスタンス、リスナーリソースを含む userApplication の作成” の手順4.~11.、および12.~17.を参照してください。
1.~6. の作業をノード数分行ってください。
「userApplication の作成」を選択して、作成した Oracle リソース (Oracle Clusterware リソース) を含む userApplication を作成してください。userApplication の属性は、“2.3.3 userApplication およびリソースの構成” を参照してください。