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Symfoware Server V12.1.2 運用ガイド
FUJITSU Software

付録A パラメータ

Symfoware Serverのpostgresql.confファイルに設定するパラメータについて説明します。postgresql.confファイルは、データ格納先に配置されています。

  

backup_destination(文字列)

pgx_dmpallコマンドがバックアップデータを格納するディレクトリを絶対パスで指定します。他のデータベースクラスタとは異なる場所を指定してください。本パラメータは、インスタンス起動時にパラメータ指定することでのみ設定できます。インスタンス起動中に動的変更することはできません。

このディレクトリは、バックアップするデータ格納先のディレクトリ、テーブル空間ディレクトリ、およびトランザクションログ格納先のディレクトリの外に配置してください。このディレクトリの内容はデータベースシステムが管理するため、利用者は任意のファイルを格納しないように注意してください。

  

core_contents(文字列)

コアファイルに含める内容を指定します。

  • full:サーバプロセスのメモリの内容をすべてコアファイルに出力します。

  • none:コアファイルを出力しません。

  • minimum:サーバプロセスのうち、共有メモリ以外の内容をコアファイルに出力します。コアファイルのサイズは小さくなります。ただし、場合によってはコアファイルが出力された原因の調査に必要な情報が十分に得られないことがあります。

本パラメータを指定しない場合は、“minimum”を指定したものとみなされます。本パラメータは、インスタンス起動時にパラメータ指定することでのみ設定できます。インスタンス起動中に動的変更することはできません。

  

core_directory(文字列)

コアファイルを出力するディレクトリを指定します。本パラメータを指定しない場合は、データ格納先のディレクトリを指定したものとみなされます。本パラメータは、インスタンス起動時にパラメータ指定することでのみ設定できます。インスタンス起動中に動的変更することはできません。
  

enable_parallelagg(boolean)

実行計画を作成する場合に、並列集計を選択できるかどうかを指定します。
本パラメータにoffを設定すると、実行計画において並列集計が選択されません。
本機能を利用する場合、通常はデフォルト値で利用してください。

  • 設定値:on または off 、1 または 0

  • デフォルト値:on

  

enable_parallelscan(boolean)

実行計画を作成する場合に、並列検索を選択できるかどうかを指定します。
本パラメータにoffを設定すると、実行計画において並列検索が選択されません。
本機能を利用する場合、通常はデフォルト値で利用してください。

  • 設定値:on または off 、1 または 0

  • デフォルト値:on

  

keystore_location(文字列)

キーストアのファイルを格納するディレクトリを指定します。他のデータベースクラスタとは異なる場所を指定してください。本パラメータは、インスタンス起動時にパラメータ指定することでのみ設定できます。インスタンス起動中に動的変更することはできません。

  

max_parallel_workers(整数)

インスタンス全体で生成される並列処理プロセス(並列ワーカー)の上限数を設定します。
本パラメータに0を指定すると、並列ワーカーは発生しないため、並列検索処理は動作しません。

  • 最小値:0

  • 最大値:整数の最大値

  • 推奨値:CPUコア数
    なお、将来的にCPUコア数を動的に増やす場合には、変更後のコア数を設定しておくことで、Symfoware Serverを再起動する必要がなくなります。

  • デフォルト値:0

並列検索機能を利用する場合は、本パラメータに設定した値をmax_worker_processesにも設定してください。

  

max_parallel_workers_per_query(整数)

1つのSQL文で利用する並列ワーカーの上限数を設定します。
本パラメータに0を指定すると、システム内の上限値(max_parallel_workers)まで利用します。
本機能を利用する場合、通常はデフォルト値で利用してください。
デフォルト値では、単体の並列検索では最大の性能を発揮できます。ただし、複数の並列検索を同時に処理するとき、各並列検索が使用できるコア数を意図的に制限して割り振る場合には、本パラメータを調整してください。

  • 最小値:0

  • 最大値:max_parallel_workersの値

  • デフォルト値:0

  

max_worker_processes(整数)

システムがサポートできるバックグラウンドで実行中のプロセスの最大数を設定します。
並列検索機能を利用する場合は、本パラメータにmax_parallel_workersと同じ値を指定してください。

  • 最小値:1

  • 最大値:8388606 - autovacuum_max_workersの値 - max_connectionsの値

  • デフォルト値:8

本パラメータはサーバ起動時のみ変更可能です。
  

parallel_scan_cost_factor(浮動小数点)

実行計画を作成するときに、並列検索を使うことで、シーケンシャルスキャンのコストが本パラメータに設定された割合(百分率)以上に改善されると判断したならば、並列検索が選択されます。
本機能を利用する場合、通常はデフォルト値で利用してください。

  • 最小値:0.1

  • 最大値:1.0

  • デフォルト値:0.25 ( 25% 以上の性能向上を予測した場合)

  

parallel_scan_pages_threshold(整数)

対象のテーブルのサイズが、指定した閾値(ページ数)以下の場合には、並列検索の対象となりません。
本機能を利用する場合、通常はデフォルト値で利用してください。

  • 最小値:262,144 ( 2ギガバイト )

  • 最大値:整数の最大値

  • デフォルト値:1,310,720 ( 10ギガバイト )

  

search_path(文字列)

Oracleデータベース互換のSUBSTR関数を利用する場合は、“search_path”パラメータに、“oracle”および“pg_catalog”を設定してください。“oracle”は、“pg_catalog”よりも前に指定する必要があります。

search_path = '"$user", public, oracle, pg_catalog'

参考

  • search_pathは、スキーマ検索パスの優先順位を指定する機能です。Oracleデータベース版のSUBSTR関数はoracleスキーマに定義されます。

  • search_pathについては、“PostgreSQL文書”の“サーバの管理”の“文の動作”を参照してください。

  

tablespace_encryption_algorithm(文字列)

作成するテーブル空間の暗号化アルゴリズムを指定します。有効な値は AES128、 AES256、または none です。noneを指定した場合、暗号化は行いません。デフォルト値は none です。暗号化を行う場合、AES256の指定を推奨します。スーパーユーザーのみこの設定を変更できます。

  

track_sql (文字列)

pgx_stat_sqlに対し、統計情報の収集を有効にします。

  • on:統計情報の収集を有効にします。

  • off:統計情報の収集を無効にします。

本パラメータを指定しない場合は、“on”を指定したものとみなされます。

スーパーユーザーのみ、この設定を変更できます。

  

track_waits(文字列)

pgx_stat_lwlockおよびpgx_stat_latchに対し、統計情報の収集を有効にします。

  • on:統計情報の収集を有効にします。

  • off:統計情報の収集を無効にします。

本パラメータを指定しない場合は、“on”を指定したものとみなされます。

スーパーユーザーのみ、この設定を変更できます。

  

参照

上記以外のpostgresql.confのパラメータについては、“PostgreSQL文書”の“サーバの管理”の“サーバの設定”を参照してください。