Systemwalker Software Configuration Managerは、ハードウェアからOS/ミドルウェアまで、システム全体の構成情報を一元管理するソフトウェア製品です。
近年企業のICT部門では、コスト競争力の強化に向けて、企業内データセンターへのサーバ集約 (仮想化) が進んでいます。しかし、人手によるリソース管理では、サーバリソース(IP、OS、ミドルウェアなど)の増加や動的変更に対応できず、システム管理者の作業負担が高くなっています。
Systemwalker Software Configuration Managerは、ハードウェア情報およびクラウドにより動的に配備したリソース情報を一元管理できます。さらに、サーバへのパッチ適用状況の管理、ソフトウェアインストール、ソフトウェアパラメーターの管理ができるため、システムの管理者の作業負担を軽減できます。
また、業務を運用する管理者が属するテナントや権限に応じて、ソフトウェア構成情報の見える化・操作範囲を限定できるため、誤操作の防止、セキュリティリスクの低減を実現できます。
ポイント
本製品を利用する人の役割を以下のように想定して、説明しています。
Systemwalker Software Configuration Managerのセットアップ、および運用保守を行います。
Systemwalker Software Configuration Managerの管理対象サーバを定義します。
Windows OSパッチの管理ポリシーを定義し、Microsoft Windows Server Update Services(WSUS)から取得したパッチの公開や適用レベルを決定します。
Linux OSのパッチを取得し、yum(Yellowdog Updater Modified)リポジトリサーバに登録します。
富士通ミドルウェアのパッチを取得し、Systemwalker Software Configuration Managerに登録します。
ソフトウェアから収集するパラメーター、およびソフトウェアに設定するパラメーターを定義します。
管理コンソールを使用して、センター内の全サーバのパッチ適用状況、ソフトウェアパラメーターの設定値、およびハードウェア・ソフトウェアの構成情報を参照できます。
インフラ管理者とテナント管理者の両方の役割を兼任する管理者です。
管理コンソールを使用して、所属するテナント配下のサーバにパッチを適用します。
管理コンソールを使用して、所属するテナント配下のサーバにソフトウェアをインストールします。
管理コンソールを使用して、所属するテナント配下のサーバのソフトウェアにパラメーターを設定します。
管理コンソールを使用して、所属するテナント配下のサーバのパッチ適用状況、ソフトウェアパラメーターの設定値、およびソフトウェア構成情報を参照できます。
管理コンソールを使用して、自身が管理するサーバに対してパッチを適用します。
管理コンソールを使用して、自身が管理するサーバにソフトウェアをインストールします。
管理コンソールを使用して、自身が管理するサーバのソフトウェアにパラメーターを設定します。
管理コンソールを使用して、自身が管理するサーバのパッチ適用状況、ソフトウェアパラメーターの設定値、およびソフトウェア構成情報を参照できます。
Systemwalker Software Configuration Managerでは、以下のような流れでサーバのパッチ管理、パラメーター管理、および構成管理を実現しています。
パッチの取得
ベンダーのWebサイトまたはUpdateSiteから、OSパッチおよび富士通ミドルウェアのパッチを取得します。
Windows OSのパッチの取得は、Microsoft Windows Server Update Services(WSUS)で行います。
Linux OSのパッチの取得はインフラ管理者が行い、yum(Yellowdog Updater Modified)リポジトリサーバに登録します。
富士通ミドルウェアのパッチ取得はインフラ管理者が行い、Systemwalker Software Configuration Managerに登録します。
パッチの配付・適用
テナント利用者の指示により、管理対象サーバにパッチを配付・適用します。
Windows OSのパッチの配付・適用は、Systemwalker Software Configuration Managerの操作により、Microsoft Windows Server Update Services(WSUS)と連携して行います。
Linux OSのパッチの配付・適用は、Systemwalker Software Configuration Managerの操作により、yum(Yellowdog Updater Modified)と連携して行います。
富士通ミドルウェアのパッチの配付は、Systemwalke Software Configuration Managerが行い、スクリプトを登録することで適用することもできます。
ソフトウェアのインストール
テナント利用者の指示により、管理対象サーバにソフトウェアをインストールします。
ソフトウェアのインストールに必要なファイルは、あらかじめインフラ管理者がメディアライブラリに登録します。
ソフトウェアパラメーターの設定・スクリプト実行
テナント利用者の指示により、管理対象サーバ上のソフトウェアにパラメーターを設定します。また、管理対象サーバ上でスクリプトを実行します。
ソフトウェアに設定できるパラメーターは、あらかじめインフラ管理者が定義します。
ディスカバリ
管理対象サーバのパッチ適用状況、ソフトウェアパラメーターの設定値、およびハードウェア・ソフトウェアの構成情報を、管理対象サーバ、連携サーバから定期的に自動収集し、CMDB(Configuration Management Database)に格納します。
構成情報の管理、パッチ管理、パラメーター管理
インフラ管理者および兼任管理者は、Systemwalker Software Configuration Managerの管理コンソールにログインし、データセンター内の全サーバのハードウェア・ソフトウェアの構成情報を確認できます。また、管理対象サーバ、連携サーバからディスカバリしたパッチ適用の状況、ソフトウェアパラメーターの設定値を確認できます。
テナント管理者はテナント内の全サーバのソフトウェアの構成情報およびパッチ適用の状況、ソフトウェアパラメーターの設定値を確認できます
テナント利用者は自身の管理するサーバの情報ソフトウェアの構成情報およびパッチ適用の状況、ソフトウェアパラメーターの設定値を確認できます。
図1.1 Systemwalker Software Configuration Managerの概要
管理サーバとは
Systemwalker Software Configuration Managerが動作するサーバです。管理サーバで、パッチ適用状況の管理、ソフトウェアパラメーターの管理、および、ハードウェア・ソフトウェア構成情報の収集を行います。
管理対象サーバとは
Systemwalker Software Configuration Managerの管理対象となるサーバの総称です。ハードウェア・ソフトウェア構成情報の収集対象となるサーバや、パッチ管理、ソフトウェアインストール、ソフトウェアパラメーター管理の対象となるサーバを指します。Systemwalker Software Configuration Managerでは、本製品の管理サーバ、および連携サーバも管理対象にできます。
ServerView Resource Orchestratorは、物理サーバまたは仮想サーバの自動配備を行うソフトウェアです。
Systemwalker Software Configuration Managerは、ServerView Resource Orchestratorと連携することにより、ServerView Resource Orchestratorで配備したサーバのパッチ管理、ソフトウェアパラメーター管理、および、構成情報の管理を行うことができます。
OpenStackは、仮想サーバの自動配備を行うソフトウェアです。
Systemwalker Software Configuration Managerは、OpenStackと連携することにより、OpenStackで配備したサーバのパッチ管理、ソフトウェアパラメーター管理、および、構成情報の管理を行うことができます。