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ETERNUS SF Express 16.3 / Storage Cruiser 16.3 / AdvancedCopy Manager 16.3 導入ガイド
FUJITSU Storage

4.1.1 ユーザーアカウントの設定

ETERNUS SF Managerの機能を使うために、ユーザーアカウントの設定をします。

Webコンソール操作ユーザーおよびコマンド実行ユーザーのアカウントに付与する権限と操作できる範囲を以下に示します。

ETERNUS SFロール

OSの管理者(Administrator)権限

あり

なし

あり

Webコンソールおよびコマンドのどちらも使用できる

Webコンソールだけ使用できる

なし

コマンドだけ使用できる

Webコンソールおよびコマンドのどちらも使用できない

Webコンソール操作ユーザーおよびコマンド実行ユーザーの作成と設定、ETERNUS SFシステムが内部で使用するユーザー(esfpostgres)のパスワード変更手順について説明します。

注意

  • ETERNUS SFシステムが内部で使用するユーザー(esfpostgres)は、ETERNUS SFシステムの動作に必要なため、ユーザーアカウントを削除しないでください。製品導入時はパスワードに初期値が設定されているため、ETERNUS SFシステムの運用を開始する前にパスワードを変更してください。また、ETERNUS SFシステムの運用中も定期的にパスワードを変更してください。

  • Webコンソール操作ユーザーおよびコマンド実行ユーザーの、アカウント名およびパスワードは、定期的に変更してください。

4.1.1.1 Webコンソール操作ユーザーの作成

ETERNUS SFシステムは、Webコンソールへのログイン時認証に、運用管理サーバのOSの認証機構を使用します。

ユーザーにETERNUS SFシステムの利用権限(ロール)を付与するには、ETERNUS SFロールグループを作成し、ETERNUS SFロールグループにユーザーアカウントを所属させます。

ETERNUS SFロールグループに付与されるETERNUS SFロール、および各ロールグループに所属するユーザーに許可されるWebコンソール操作の関係を、下表に示します。

表4.1 Webコンソール操作の関係(Windows環境の場合)

ETERNUS SFロールグループ

付与されるETERNUS SFロール

許可されるWebコンソールの操作

ESFAdmin

Administrator

すべての操作

ESFMon

Monitor

表示系の操作だけ

表4.2 Webコンソール操作の関係(Solaris/Linux環境の場合)

ETERNUS SFロールグループ

付与されるETERNUS SFロール

許可されるWebコンソールの操作

esfadmin

Administrator

すべての操作

esfmon

Monitor

表示系の操作だけ

  1. ETERNUS SFロールグループを作成します。

    Windows環境の場合

    以下の2つのグループを作成します。

    • ESFAdmin

    • ESFMon

    Windowsドメイン認証を利用する場合は、ドメインコントローラー(Active Directory)にETERNUS SFロールグループを作成します。

    Windowsドメイン認証を利用しない場合は、運用管理サーバにETERNUS SFロールグループを作成します。

    注意

    • ETERNUS SFロールグループに対し、Windowsのセキュリティポリシーでローカルログオンを許可する設定にしてください。

    • ETERNUS SFロールグループをドメインコントローラー(Active Directory)に作成する場合、グループのスコープとグループの種類を指定する必要があります。必ず以下の値を指定してください。

      グループのスコープ : ドメインローカル

      グループの種類 : セキュリティ

    Solaris環境 または Linux環境の場合

    groupaddコマンドなどを使って、以下の2つのグループを作成します。

    • esfadmin

    • esfmon

  2. Webコンソールを操作するためのユーザーアカウントを作成します。

    Windows環境の場合

    Windowsドメイン認証を利用する場合は、ドメインコントローラー(Active Directory)にユーザーアカウントを作成します。
    Windowsドメイン認証を利用しない場合は、運用管理サーバにユーザーアカウントを作成します。

    Solaris環境 または Linux環境の場合

    useraddコマンドなどを使って、運用管理サーバにユーザーアカウントを作成します。

  3. 作成したユーザーアカウントをETERNUS SFロールグループに所属させます。

    Windows環境の場合

    [コンピュータの管理]などを使って設定をします。

    Solaris環境の場合

    usermodコマンドなどを使って、対象ユーザーアカウントに対し以下のどちらかの設定をします。

    • 一次グループをETERNUS SFロールグループにする

    • 二次グループにETERNUS SFロールグループを追加する

    Linux環境の場合

    usermodコマンドなどを使って、対象ユーザーアカウントに対し以下のどちらかの設定をします。

    • 主グループをETERNUS SFロールグループにする

    • 補助グループにETERNUS SFロールグループを追加する

    ユーザーアカウントにETERNUS SFロールが付与されます。

ポイント

ETERNUS SFロールグループはコマンドラインで作成することもできます。作成用バッチファイルの例を以下に示します。
Windowsドメイン認証を利用する場合はドメインコントローラーで、利用しない場合は運用管理サーバで実行してください。

@echo off

REM # -----------------------
REM # ESFAdminグループ作成
REM # -----------------------
net localgroup ESFAdmin > NUL 2>&1
if errorlevel 1 (
   echo ESFAdmin group add.
   net localgroup ESFAdmin /add /comment:"ETERNUS SF Administrator"
)

REM # -----------------------
REM # ESFMonグループ作成
REM # -----------------------
net localgroup ESFMon > NUL 2>&1
if errorlevel 1 (
   echo ESFMon group add.
   net localgroup ESFMon /add /comment:"ETERNUS SF Monitor"
)

4.1.1.2 Windowsのユーザーアカウント

Express、Storage Cruiser、AdvancedCopy Manager、およびAdvancedCopy Manager CCMのコマンドは、OSの管理者権限を持つユーザーだけが実行できます。

ここでは、コマンドを実行するユーザーの作成について説明します。

ポイント

ここで作成したユーザーをETERNUS SFロールグループに所属させることで、Webコンソール操作とコマンド実行が、同じユーザーでできるようになります。

Windows環境場合

Windows Server 2008以降では、セキュリティ向上のためにユーザーアカウント制御(以降、UAC)の機能が追加されました。

以下に、UAC が有効な場合と無効な場合について説明します。

動作条件を以下に示します。

表4.3 アカウントとUAC の関係

アカウントの種類

UAC: 有効

UAC: 無効

ビルトインAdministratorアカウント

Administratorsグループに所属するユーザーアカウント

標準ユーザーアカウント

×

◎: 権限昇格ダイアログを表示せずに動作します。
○: 権限昇格ダイアログを表示し、承認がされたら動作します。
×: 管理者権限を取得できないため、動作しません。


上記の表中「○」となる条件下で、権限昇格ダイアログによる対話処理を行いたくない場合(バッチ処理など)は、以下のどれかの方法によって、管理者権限でプログラムを実行する必要があります。

4.1.1.3 Solaris/Linuxのユーザーアカウント

Express(Linux版だけ)、Storage Cruiser、AdvancedCopy Manager、およびAdvancedCopy Manager CCMのコマンドは、rootユーザーだけが実行可能です。rootユーザーで操作してください。

4.1.1.4 esfpostgresユーザーのパスワード変更手順

esfpostgresユーザーのパスワード変更は、以下の手順で行ってください。