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Symfoware Server V12.2.0 クラスタ運用ガイド
FUJITSU Software

B.1 プライマリサーバで設定するパラメータ

プライマリサーバのpostgresql.confファイルに指定するパラメータの内容を以下に示します。

表B.1 postgresql.confファイル

パラメータ

設定値

説明

wal_level

hot_standby

トランザクションログの出力レベルを指定します。

hot_standbyを指定してください。

max_wal_senders

スタンバイサーバ数+1

スタンバイサーバ数+1を指定します。

Symfoware Server Enterprise EditionおよびStandard Editionでは、1:1運用待機のため、2を指定してください。

synchronous_standby_names

'スタンバイサーバ名'

スタンバイサーバを識別する任意の名前を半角シングルクォートで囲んで指定します。

mc_ctlコマンドのsetupモード実行時の--standby-nameパラメータに、本パラメータの指定内容を指定します。

Mirroring Controller起動中は、本パラメータを変更しないでください。

hot_standby

on

スタンバイサーバ上で問い合わせを実行できるかどうかを指定します。

スタンバイサーバで参照系の業務を行う場合に指定してください。(注1)

wal_receiver_status_interval

時間間隔(秒)

トランザクションログの受信プロセス(walreceiver)がプライマリサーバの送信プロセス(walsender)に応答する時間間隔を指定します。

この値は、プライマリサーバのpostgresql.confファイルに設定するreplication_timeoutの値より小さくする必要があります。

wal_keep_segments

ファイルセグメント数(個数)

本パラメータの設定値を越える遅延が発生した場合、プライマリサーバはスタンバイサーバが今後必要とするWALセグメントを削除する可能性があります。

また、保守作業などでスタンバイサーバを停止させる場合、停止時間を考慮してWALセグメントが削除されない値を設定してください。

本パラメータの設定には、データベース多重化運用を安定化させるために考慮することがあります。詳細は、“6.9.1 データベース多重化運用を安定させるためのチューニング”を参照してください。

WALセグメントの見積もりの詳細は、“導入ガイド(サーバ編)”の“トランザクションログの容量の見積り”を参照してください。

replication_timeout

タイムアウト時間(秒数)

トランザクションログの受信プロセス(walreceiver)が異常な状態になったと判断する時間を指定します。

指定値は、スタンバイサーバのpostgresql.confファイルに設定するwal_receiver_status_intervalパラメータの値より大きくする必要があります。

サーバ識別子.confファイルの(heartbeat_interval + heartbeat_timeout) * heartbeat_retry の値と合わせることで、異常と判断する時間を統一できます。

archive_mode

on

アーカイブログモードを指定します。

archive_command

'インストールディレクトリ/bin/pgx_xlogcopy.cmd "%p" "バックアップデータ格納先ディレクトリ/archived_xlog/%f"'

トランザクションログを保存するコマンドと格納先パス名を指定します。

backup_destination

バックアップデータ格納先ディレクトリ名

バックアップデータ格納先ディレクトリ名を指定します。

指定するディレクトリは、インスタンス管理者ユーザーのみがアクセスできるように権限を設定してください。

他のサーバのバックアップデータを使ってリカバリを正しく行うために、すべてのサーバで同じパスになるように指定してください。

listen_addresses

スタンバイサーバのIPアドレス、ホスト名、または‘*’

スタンバイサーバのIPアドレスまたはホスト名を指定します。ログ転送用ネットワークに接続するIPアドレスまたは対応するホスト名を指定します。

指定内容は、クライアントアプリケーションからの接続を許可する場合にも使用されます。

任意のクライアントやスタンバイサーバからの受付を行う場合は、‘*’を指定することができます。

詳細は“PostgreSQL文書”の“接続と認証”を参照してください。

max_connections

スタンバイサーバの接続数の制限値+mc_ctl statusの同時実行数(注2)+2+インスタンスへのクライアントの同時接続数+superuser_reserved_connectionsの値

指定値は、クライアントアプリケーションからの接続数とインスタンス管理のための接続数を制限するためにも使用されます。

詳細は、“導入ガイド(サーバ編)”の“initdbコマンドでインスタンスを作成した場合”、および、“PostgreSQL文書”の“接続と認証”を参照してください。

restart_after_crash

off

restart_after_crash パラメータにonを指定またはデフォルトの場合、一部のサーバプロセスがダウンした際に、クラッシュリカバリを含めたSymfowar Serverの再起動に相当する動作が行われます。

しかし、データベース多重化運用による監視の機能で一部のサーバプロセスがダウンした時点で異常を検知してフェイルオーバが発生し、再起動途中のサーバプロセスが強制停止されます。このような意味なく再起動して途中でキャンセルされるという複雑な動作を抑止するためにoffを設定します。

注1) Mirroring Controllerオプション機能で使用します。

注2) mc_ctlコマンドのstatusモードでの同時実行数です。