オンラインカスタムリカバリー機能では、以下の注意点があります。
表領域の設定方法
オンラインカスタムリカバリー機能では、表領域(データファイル)を復旧する場合に、以下の設定ができます。
リストアする方法を、「RMAN機能」と「ACM機能」から選択できます。
基本はバックアップ方法と同じにする必要がありますが、以下の条件の場合にバックアップ方法とは別の設定ができます。
ACM機能を使用したバックアップ時にデータファイルをカタログ登録する場合、RMAN機能による表領域(データファイル)の復旧ができます。
参照
カタログ登録については、「3.3.7 カタログ登録」を参照してください。
リストア対象の表領域指定は、「表領域指定」と「ボリューム指定」から条件付きで選択できます。
選択できる条件は、リストア方法とデータベースファイル種別(オンライン環境設定)に依存します。
条件の組合せは、以下のとおりです。
リストア | データベース | リストア | 対象表領域/対象ボリューム |
---|---|---|---|
RMAN機能 | ファイルシステム | 表領域指定のみ | 選択可能。 |
RAW | 表領域指定のみ | 選択可能。 | |
ASM | 表領域指定のみ | 表領域指定は、すべての表領域固定。 | |
ACM機能 | ファイルシステム | ボリューム指定のみ | ボリューム指定は、復旧対象の表領域に紐付くすべてのボリュームを選択可能。 |
RAW | 表領域指定 or | 選択可能。 | |
ASM | 表領域指定 or | 表領域指定は、すべての表領域固定。 |
メディアリカバリーの設定方法
オンラインカスタムリカバリー機能では、メディアリカバリーの設定方法を誤ると、データベースが破壊され、復旧できなくなることもあります。
メディアリカバリーで設定できる項目については、以下のとおりです。
設定項目 | 設定値 | 意味 |
---|---|---|
ターゲットデータベース停止 | 停止あり | ターゲットデータベースを停止します。 |
停止なし | ターゲットデータベースを停止しません。 | |
リカバリー実行 | する | リカバリーを行います。 |
しない | リカバリーを行いません。 | |
復元ポイント | 復元ポイント種別 | 以下の復元ポイントまでターゲットデータベースを復旧します。
ただし、「RESETLOGS」に「なし」を指定した場合は、自動的に「破損直前」までの復旧になり、それ以外の指定がされていても無効になります。 |
RESETLOGS | あり | RESETLOGSを行い、REDOログをリセットします。 |
なし | RESETLOGSは行いません。 |
選択する復旧対象資源ごとに、メディアリカバリーの設定方法について説明します。
設定項目 | 設定可能値 | 条件 |
---|---|---|
ターゲットデータベース停止 | 停止なし | 以下の条件をすべて満たす場合
|
停止あり | 上記以外の場合 | |
リカバリー実行 | 実行する | 固定 |
復元ポイント | 破損直前 | すべての表領域をリストアしない場合は破損直前固定 |
RESETLOGS | しない | 復元ポイントに「破損直前」を選択した場合 |
する | 上記以外の場合 |
設定項目 | 設定可能値 | 条件 |
---|---|---|
ターゲットデータベース停止 | 停止あり | 固定 |
リカバリー実行 | 実行する | 固定 |
復元ポイント | 破損直前 | 固定 |
RESETLOGS | する | 固定 |
設定項目 | 設定可能値 | 条件 |
---|---|---|
ターゲットデータベース停止 | 停止あり | 固定 |
リカバリー実行 | 実行しない | 固定 |
復元ポイント | - | 固定 |
RESETLOGS | しない | 固定 |
設定項目 | 設定可能値 | 条件 |
---|---|---|
ターゲットデータベース停止 | 停止あり | 固定 |
リカバリー実行 | 実行しない | 固定 |
復元ポイント | - | 固定 |
RESETLOGS | しない | 固定 |
設定項目 | 設定可能値 | 条件 |
---|---|---|
ターゲットデータベース停止 | 停止あり | データベースファイル種別がASMの場合 |
停止なし | 上記以外の場合 | |
リカバリー実行 | 実行しない | 固定 |
復元ポイント | - | 固定 |
RESETLOGS | しない | 固定 |
注意
単一の復旧対象資源を選択してのメディアリカバリーの指定で、上記以外の組合せを設定すると、データベースが破壊され、復旧できなくなることもあります。
複数の復旧対象資源を選択してのメディアリカバリーの指定は、メディアリカバリーの各設定項目の意味を十分に考慮して指定してください。メディアリカバリーの設定方法を誤ると、データベースが破壊され、復旧できなくなることもあります。