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ETERNUS SF Recovery Manager for Oracle 16.2 説明書
FUJITSU Storage

3.4.8 オンラインカスタムリカバリー

オンラインカスタムリカバリー機能では、以下の注意点があります。

表領域の設定方法

オンラインカスタムリカバリー機能では、表領域(データファイル)を復旧する場合に、以下の設定ができます。

リストア方法

リストアする方法を、「RMAN機能」と「ACM機能」から選択できます。
基本はバックアップ方法と同じにする必要がありますが、以下の条件の場合にバックアップ方法とは別の設定ができます。

  • ACM機能を使用したバックアップ時にデータファイルをカタログ登録する場合、RMAN機能による表領域(データファイル)の復旧ができます。

参照


対象表領域/対象ボリューム

リストア対象の表領域指定は、「表領域指定」と「ボリューム指定」から条件付きで選択できます。
選択できる条件は、リストア方法とデータベースファイル種別(オンライン環境設定)に依存します。
条件の組合せは、以下のとおりです。

リストア
方法

データベース
ファイル種別

リストア
対象範囲

対象表領域/対象ボリューム

RMAN機能

ファイルシステム

表領域指定のみ

選択可能。

RAW

表領域指定のみ

選択可能。

ASM

表領域指定のみ

表領域指定は、すべての表領域固定。

ACM機能

ファイルシステム

ボリューム指定のみ

ボリューム指定は、復旧対象の表領域に紐付くすべてのボリュームを選択可能。

RAW

表領域指定 or
ボリューム指定

選択可能。

ASM

表領域指定 or
ボリューム指定

表領域指定は、すべての表領域固定。
ボリューム指定は、復旧対象のASMディスク・グループに紐付くすべてのボリュームを選択可能。


メディアリカバリーの設定方法

オンラインカスタムリカバリー機能では、メディアリカバリーの設定方法を誤ると、データベースが破壊され、復旧できなくなることもあります。


メディアリカバリーの設定項目

メディアリカバリーで設定できる項目については、以下のとおりです。

設定項目

設定値

意味

ターゲットデータベース停止

停止あり

ターゲットデータベースを停止します。

停止なし

ターゲットデータベースを停止しません。

リカバリー実行

する

リカバリーを行います。

しない

リカバリーを行いません。

復元ポイント

復元ポイント種別

以下の復元ポイントまでターゲットデータベースを復旧します。

  • 破損直前

    破損直前までリカバリーします

  • 世代指定

    指定ポイントのバックアップ時点までリカバリーします

  • ログ順序番号指定

    指定ポイントのログ順序番号-1までリカバリーします

  • 時間指定

    指定ポイントの時間までリカバリーします

ただし、「RESETLOGS」に「なし」を指定した場合は、自動的に「破損直前」までの復旧になり、それ以外の指定がされていても無効になります。

RESETLOGS

あり

RESETLOGSを行い、REDOログをリセットします。
オンラインREDOログの内容やログ順序番号がリセットされます。リカバリー実施前に取得したバックアップはすべて無効になります。

なし

RESETLOGSは行いません。
指定された復元ポイントにかかわらず、破損直前までの復旧を行います。



選択する復旧対象資源ごとに、メディアリカバリーの設定方法について説明します。


「表領域」をリストアする場合

設定項目

設定可能値

条件

ターゲットデータベース停止

停止なし

以下の条件をすべて満たす場合

  • リストア方法:ACM

  • データベースファイル種別:RAW

  • SYSTEM表領域、UNDO表領域以外の表領域をリストアする

  • ターゲットデータベースがOPEN起動されている

停止あり

上記以外の場合

リカバリー実行

実行する

固定

復元ポイント

破損直前
バックアップ履歴
ログ順序番号
時刻

すべての表領域をリストアしない場合は破損直前固定

RESETLOGS

しない

復元ポイントに「破損直前」を選択した場合

する

上記以外の場合


「制御ファイル」をリストアする場合

設定項目

設定可能値

条件

ターゲットデータベース停止

停止あり

固定

リカバリー実行

実行する

固定

復元ポイント

破損直前

固定

RESETLOGS

する

固定


「一時表領域」を再作成する場合

設定項目

設定可能値

条件

ターゲットデータベース停止

停止あり

固定

リカバリー実行

実行しない

固定

復元ポイント

-

固定

RESETLOGS

しない

固定


「SPFILE」をリストアする場合

設定項目

設定可能値

条件

ターゲットデータベース停止

停止あり

固定

リカバリー実行

実行しない

固定

復元ポイント

-

固定

RESETLOGS

しない

固定


「REDOログ」を再作成する場合

設定項目

設定可能値

条件

ターゲットデータベース停止

停止あり

データベースファイル種別がASMの場合

停止なし

上記以外の場合

リカバリー実行

実行しない

固定

復元ポイント

-

固定

RESETLOGS

しない

固定


注意

  • 単一の復旧対象資源を選択してのメディアリカバリーの指定で、上記以外の組合せを設定すると、データベースが破壊され、復旧できなくなることもあります。

  • 複数の復旧対象資源を選択してのメディアリカバリーの指定は、メディアリカバリーの各設定項目の意味を十分に考慮して指定してください。メディアリカバリーの設定方法を誤ると、データベースが破壊され、復旧できなくなることもあります。