PRIMECLUSTER Wizard for NAS の留意事項について説明します。
留意事項
"2.5.2 userApplication の設定" において、PRIMECLUSTER Wizard for Oracleなど、他Wizard製品のリソースとNAS リソースを組み合わせる場合には、PRIMECLUSTER Wizard for NASのturnkey wizard の選択メニューでNASを選択して、環境設定を行ってください。
参考
他Wizard製品と組み合わせる場合には、以下の画面において、NASを選択してください。
Creation: Application type selection menu: 1) HELP 2) QUIT 3) RETURN 4) OPTIONS 5) CRM 6) DEMO 7) GENERIC 8) NAS 9) NETAPP 10) NETWORKER 11) ORACLE 12) SYMFOWARE Application Type:8
"2.5.2 userApplication の設定"において設定した項目 ExportFlag は、PRIMECLUSTER Wizard for NAS 4.3A10 から追加された項目です。4.3A10より前の版では、必ずExport処理を実行する動作をしていました。
スケーラブル運用で UnLockFlag を always に設定した場合、スプリットブレイン発生時に Unlock 処理が実行されます。この場合、NFS の再ロック処理が実行され、ファイルロックが再設定されるため動作に影響はありません。ただし再ロック処理の際、サーバからの応答を待つ間、処理が遅くなる場合があります。
/etc/fstab.pcl に NAS 装置のホスト名の代わりに IP アドレスを指定した場合、NFS のロック制御処理が正常に行われない場合があります。必ずホスト名で指定してください。
NR1000F(7-Mode)装置の hosts ファイルにクラスタノードのホスト名を登録する場合、クラスタノードに設定されているホスト名と同一にしてください。異なっている場合、NFS のロック制御処理が正常に行われない場合があります。
NR1000F(7-Mode) 装置をクラスタ構成にした場合、takeover/giveback を正常に行うためには、NAS 装置の /etc/exports ファイルに使用するボリューム名または qtree 名を設定しておく必要があります。
NAS 装置をクラスタ構成にした場合、takeover/giveback 中に NAS 装置が一時的に応答しない状態になります。この際にフェイルオーバが発生することを防ぐため、NAS 装置をクラスタ構成にした場合は、RemoteFileSystems リソースの ServerTimeout および Timeout の値を300秒程度に延ばしてください。(指定する値は環境によって変化します。)
以下の場合、NAS リソースの状態は、Warning になりません。
スタンバイ運用でかつ、NR1000F クラスタの自動 takeover 機能を使用しない場合
手動による takeover や、ネットワーク異常以外での NR1000F 装置の切替えが行われた場合
Data ONTAP 7.2以降の Negotiated Failover for Networking 機能による takeover が実行された場合
takeover された NR1000F 装置の切り戻し (giveback) を行う場合には、切り戻し中の再 takeover が実行されないように PRIMECLUSTER Wizard for NAS の監視中断を行ってください。
userApplicationを起動してNAS装置のボリュームをマウントした場合、OSのmount(1)コマンドやdf(1)コマンドでは、クラスタシステムでマウントしたマウントポイントが表示されます。/etc/fstab.pclに定義したマウントポイントはクラスタシステムでマウントしたマウントポイントへのシンボリックリンクとなります。
例
#mount nas1:/vol/vol2 on /opt/SMAW/SMAWRrms/dev/nfs/RMSNFS10015_mountpoint1 type nfs (rw,hard,bg,nointr,rsize=32768,wsize=32768,tcp,nfsvers=3,addr=10.20.30.40) nas2:/vol/vol2 on /opt/SMAW/SMAWRrms/dev/nfs/RMSNFS10016_mountpoint2 type nfs (rw,hard,bg,nointr,rsize=32768,wsize=32768,tcp,nfsvers=3,addr=10.20.30.41) #df -h nas1:/vol/vol2 900M 1.5M 899M 1% /opt/SMAW/SMAWRrms/dev/nfs/RMSNFS10015_mountpoint1 nas2:/vol/vol2 900M 1.5M 899M 1% /opt/SMAW/SMAWRrms/dev/nfs/RMSNFS10016_mountpoint2 #ls -l /mountpoint1 lrwxrwxrwx 1 root root 47 May 31 18:07 /mountpoint1 -> /usr/opt/reliant/dev/nfs/RMSNFS10015_mountpoint1 #ls -l /mountpoint2 lrwxrwxrwx 1 root root 47 May 31 18:07 /mountpoint2 -> /usr/opt/reliant/dev/nfs/RMSNFS10016_mountpoint2