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PRIMECLUSTER 導入運用手引書 4.3

H.5.4 ノングローバルゾーン異常発生時の復旧作業

ウォームスタンバイの場合、“7.4 資源異常時の対処方法”に従い、通常の復旧作業を行います。

コールドスタンバイの場合、ノングローバルゾーンイメージを共有する構成で、ノングローバルゾーンや、ノングローバルゾーン上で動作するRMSやアプリケーションに異常が発生した場合、グローバルゾーンに設定したCmdlineリソースによってノングローバルゾーンの停止処理が行なわれます。このため、このままではノングローバルゾーンにログインし復旧作業を行うこともできない状態となります。以下に、その場合の対処手順を示します。

注意

本対処手順を実施する前に対応するクラスタアプリケーションが別のノードにおいて停止状態になっていることを確認してください

  1. グローバルゾーン上でのFaulted状態のクリア

    グローバルゾーンのクラスタアプリケーションのFaulted状態をクリアします。GUIでの手順については “7.2.2.4 Faulted 状態のクラスタアプリケーションを運用状態にする”を参照してください。CLIの場合、hvutil -c <クラスタアプリケーション名>を実行してください。

  2. 保守モードへの移行

    グローバルゾーンから、対応するクラスタアプリケーションを保守モードに移行させます。GUIおよびCLIが利用できます。手順は“PRIMECLUSTER RMS導入運用手引書”の“7.3 保守モードの使用法”を参照してください。

  3. Gdsリソース、Fsystemリソースの活性化

    ノングローバルゾーンの起動に必要な、GDSのボリュームの起動、およびファイルシステムのマウントを手動で実施します。GDSのボリュームの起動手順については、“PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書”の“5.1.10 運用管理ビューでの操作”を参照してください。ファイルシステムはmountコマンドによりマウントします。

    本手順は、ノングローバルゾーンイメージを共有しない場合は不要です。

  4. ノングローバルゾーンのattachと起動

    クラスタアプリケーション停止後、ノングローバルゾーンはdetachされた状態となっていますので、zoneadm attachおよびzoneadm bootにより、ノングローバルゾーンのattachと起動を行ないます。

    # zoneadm -z zone-a attach -F   *1
    # zoneadm -z zone-a boot *2

    *1: ノングローバルゾーンをクラスタノード間で共有する場合のみ実施

    *2: “zone-a”はゾーン名です

  5. ノングローバルゾーンでの保守作業の実施

    ノングローバルゾーン上で必要な保守作業を実施します。必要に応じて、RMSのコマンド(hvcm, hvshut, hvswitch, hvutil, hvdispなど)を使用しても構いません。

    注意

    データ引継ぎ用共用ディスクなど、RMSに設定しているリソースを用いて保守作業を行う場合は、各グローバルゾーンに配置してあるノングローバルゾーンのRMSが同時にOnlineにならないよう注意してください。

  6. ノングローバルゾーンの停止とdetach

    ノングローバルゾーンをdetachされた状態に戻します。ノングローバルゾーンから“shutdown -y -g0 -i0”などを実行してノングローバルゾーンを停止した後、zoneadm detachを使用してdetachします。

    # shutdown -y -g0 -i0
    # zoneadm -z zone-a detach
  7. Gdsリソース、Fsystemリソースの非活性化

    上記「手順3 Gdsリソース、Fsystemリソースの活性化」で活性化したリソースを再び非活性状態に戻します。

    ファイルシステムのアンマウント、およびGDSのボリュームの停止を手動で実施します。ファイルシステムはumountコマンドによりアンマウントします。GDSのボリュームの停止手順については、“PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書”の“5.1.10 運用管理ビューでの操作”を参照してください。

    Glsリソースも活性化した場合、手動で非活性化を行ないます。

    本手順は、ノングローバルゾーンイメージを共有しない場合は不要です。

  8. 保守モードの解除

    グローバルゾーンから、対応するクラスタアプリケーションを保守モードから解除します。GUIおよびCLIが利用できます。手順は“PRIMECLUSTER RMS導入運用手引書”の“7.3 保守モードの使用法”を参照してください。

  9. クラスタアプリケーションの起動

    必要に応じて、グローバルゾーンからクラスタアプリケーションを起動します。