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PRIMECLUSTER 導入運用手引書 4.3

17.1 機能概要

PRIMECLUSTER Wizard for Oracle は、PRIMECLUSTER で構築されたクラスタシステム上で Oracle Database (以降 Oracle と略します) を運用するためのソフトウェア製品です。Oracle Real Application Clusters (以降 RAC と略します) によるスケーラブル運用や、切替え型のスタンバイ運用を行うことができます。

起動・停止の制御

Oracle インスタンスをクラスタの状態遷移に従って、自動的に起動・停止します。

  • スケーラブル運用

    • Oracle インスタンス

      Oracle の srvctl start/stop instance コマンドを使用し、Oracle インスタンスを起動・停止します。

    • Oracle Clusterware

      Oracle Clusterware を起動・停止します。

  • スタンバイ運用

    • Oracle インスタンス

      Oracle インスタンスの状態をチェックし、リカバリ処理を実施しながら起動します。

      例えば、Oracle インスタンスのONLINE BACKUP 中に Oracle インスタンスがダウンした場合、end backup を自動的に実行し、Oracle インスタンスの自動起動を行います。

      Oracle インスタンスを immediate モードで停止します。

      正常に停止できない場合には、abort モードで Oracle インスタンスを停止することにより、高速に切替えを行います。

    • Oracle リスナー

      Oracle の lsnrctl start/stop コマンドを使用して、Oracle リスナーを起動・停止します。

      起動・停止処理と同時にリスナープロセスをチェックし、正しく起動・停止できたことを確認します。

異常監視

Oracle インスタンスおよび Oracle リスナーの監視を行います。

  • Oracle インスタンスの監視

    1. Oracle の SYSTEM ユーザー で、 Oracle へ接続

    2. 異常監視用のテーブルを使用し、データの更新処理を実施

    3. Oracle のエラーコードを確認

    この監視方法により、Oracle インスタンスのプロセス異常(プロセスの生死)だけでなく、論理的な異常も検出することが可能です。

  • Oracle リスナーの監視

    1. リスナープロセスを監視します。

    2. スタンバイ運用の場合、Oracle の tnsping コマンドを使用した監視が可能です。(Wizard の監視項目を設定した場合に有効)

環境構築

PRIMECLUSTER における Oracle リソースの設定および、クラスタアプリケーションを作成する環境設定 Wizard を提供します。