PRIMECLUSTER Wizard for Oracle は、PRIMECLUSTER で構築されたクラスタシステム上で Oracle Database (以降 Oracle と略します) を運用するためのソフトウェア製品です。Oracle Real Application Clusters (以降 RAC と略します) によるスケーラブル運用や、切替え型のスタンバイ運用を行うことができます。
Oracle インスタンスをクラスタの状態遷移に従って、自動的に起動・停止します。
スケーラブル運用
Oracle インスタンス
Oracle の srvctl start/stop instance コマンドを使用し、Oracle インスタンスを起動・停止します。
Oracle Clusterware
Oracle Clusterware を起動・停止します。
スタンバイ運用
Oracle インスタンス
Oracle インスタンスの状態をチェックし、リカバリ処理を実施しながら起動します。
例えば、Oracle インスタンスのONLINE BACKUP 中に Oracle インスタンスがダウンした場合、end backup を自動的に実行し、Oracle インスタンスの自動起動を行います。
Oracle インスタンスを immediate モードで停止します。
正常に停止できない場合には、abort モードで Oracle インスタンスを停止することにより、高速に切替えを行います。
Oracle リスナー
Oracle の lsnrctl start/stop コマンドを使用して、Oracle リスナーを起動・停止します。
起動・停止処理と同時にリスナープロセスをチェックし、正しく起動・停止できたことを確認します。
Oracle インスタンスおよび Oracle リスナーの監視を行います。
Oracle インスタンスの監視
Oracle の SYSTEM ユーザー で、 Oracle へ接続
異常監視用のテーブルを使用し、データの更新処理を実施
Oracle のエラーコードを確認
この監視方法により、Oracle インスタンスのプロセス異常(プロセスの生死)だけでなく、論理的な異常も検出することが可能です。
Oracle リスナーの監視
リスナープロセスを監視します。
スタンバイ運用の場合、Oracle の tnsping コマンドを使用した監視が可能です。(Wizard の監視項目を設定した場合に有効)
PRIMECLUSTER における Oracle リソースの設定および、クラスタアプリケーションを作成する環境設定 Wizard を提供します。