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PRIMECLUSTER 導入運用手引書 4.3

2.4 Web-Based Admin View運用形態の決定

構築するPRIMECLUSTERシステムに合わせ、Web-Based Admin Viewの運用形態を決めます。

システムの性能等を考慮して、適切な運用形態を選定してください。

ここでは、Web-Based Admin Viewを使用したPRIMECLUSTERシステムの運用形態と代表的なモデルの説明と、どのモデルを採用するかの指針について説明します。

参照

Web-Based Admin Viewの運用形態については、“PRIMECLUSTER Web-Based Admin View操作手引書”の“1.2 Web-Based Admin Viewの運用形態”を参照してください。

注意

多ノード(3ノード以上)の運用では、クラスタ管理サーバを別に設置する3層モデルをお勧めします。

■各ノードの役割

Web-Based Admin Viewでは、クライアント、クラスタ管理サーバ、およびクラスタノードからなる論理的な3層構造アーキテクチャを採用しており、クラスタ構成に含まれる各ノード、またはクラスタ構成に含まれない各ノードにおいて以下の役割を持ちます。

◆クライアント

運用を管理するユーザが実際の画面操作等を行う計算機で、Webブラウザの動作するパーソナルコンピュータを基本とします。

◆クラスタ管理サーバ

WWWサーバ機能を持つ運用管理のためのサーバです。物理的にクラスタノードに配置することも可能です。クラスタ管理サーバは二重化することが可能で、その場合にはプライマリクラスタ管理サーバとセカンダリクラスタ管理サーバの2つのサーバ構成になります。

運用中はクラスタ管理サーバを二重化してください。

なお、運用に応じて動的にセカンダリクラスタ管理サーバを移動させることも可能です。

Solarisが動作するサーバ機を使用します。

◆クラスタノード

PRIMECLUSTERシステムを構成し、業務を動作させるノードです。

Solarisが動作するサーバ機を使用します。

■論理的3層アーキテクチャと運用モデル

Web-Based Admin Viewはクライアント、管理サーバ、および監視ノードの論理的な3層アーキテクチャを採用していますが、物理的には、2層構造をとることも可能です。

以下にWeb-Based Admin Viewを使った代表的な運用モデルを紹介します。

◆2層モデル

クラスタ管理サーバとクラスタノードを兼用し、クライアントが独立するモデルです。

このモデルは、比較的小規模で、特別にクラスタ管理サーバを設定しない場合に採用され、主に1:1運用待機/2ノード相互待機などの運用形態で使用される代表的なモデルです。

ローカル運用では、クラスタ管理サーバとは連携せずに、クライアント単体で複数ノードのOSコンソールを統合管理することができます。

このモデルには以下の形態があります。

●ネットワークを兼用する形態

業務LANと運用管理クライアントのWebブラウザで使用するLANを兼用する形態です。そのネットワークを使用できる範囲や人を限定できる場合に採用します。PRIMECLUSTERインストール後は、Web-Based Admin View の設定はこの形態のようになっています。

●ネットワークを分離する形態

業務LANと運用管理クライアントのWebブラウザで使用するLANを分離する形態です。運用管理クライアントを公開ネットワーク等から利用する場合にはセキュリティを考慮し、この運用形態を採用します。この形態は、PRIMECLUSTERインストール後に、Web-Based Admin View の設定を変更する必要があります。

設定はクラスタ管理サーバ上で、クラスタノード向けに使用するIPアドレスとクライアント向けに使用するIPアドレスをそれぞれ指定します。詳細は“5.1.1 CF、CIPの設定”を参照してください。

◆3層モデル

クライアント、クラスタ管理サーバ、クラスタノードが別々に設置されるモデルです。

このモデルは、大規模システムでPRIMECLUSTERシステムを集中管理する場合や、クラスタノードにクラスタ管理サーバとしての負荷をかけたくない場合に使用するモデルです。

業務の継続性、可用性を保証するために3ノード以上の構成ではクラスタ管理サーバを分離した3層モデルにすることを推奨します。

サーバ/クライアント運用では、クラスタ管理サーバと連携し、クラスタ管理サーバ上、またはクライアント上で複数ノードのOSコンソールに対し、統一した操作性による統合管理ができます。

このモデルには以下の形態があります。

●ネットワークを兼用する形態

業務LANと運用管理クライアントのWebブラウザで使用するLANを兼用する形態です。そのネットワークを使用できる範囲や人を限定できる場合に採用します。PRIMECLUSTERインストール後は、Web-Based Admin View の設定はこの形態のようになっています。

●ネットワークを分離する形態

業務LANと運用管理クライアントのWebブラウザで使用するLANを分離する形態です。運用管理クライアントを公開ネットワーク等から利用する場合にはセキュリティを考慮し、この運用形態を採用します。この形態は、PRIMECLUSTERインストール後に、Web-Based Admin View の設定を変更する必要があります。

設定はクラスタ管理サーバ上で、クラスタノード向けに使用するIPアドレスとクライアント向けに使用するIPアドレスをそれぞれ指定します。詳細は“5.1.1 CF、CIPの設定”を参照してください。