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ETERNUS SF Storage Cruiser 16.2 運用ガイド Optimization機能編
FUJITSU Storage

3.6.1 FTVの作成

FTVを作成します。

FTVの作成時に指定できる項目は以下のとおりです。

項目名

指定

説明

プール名

必須

FTVを作成するプール名です。

FTV名

任意

FTVのボリューム名です。

総容量

必須

作成するボリュームの容量です。

ボリューム数

必須

作成するボリュームの数です。

Allocation

必須

ボリューム作成時のAllocation設定です。以下のどちらかを設定します。

  • Thin
    FTVへの書込みが発生した時に、必要な物理領域が割り当てられます。

  • Thick
    FTVの総容量に設定した物理領域が割り当てられます。

注意閾値

任意

使用容量の比率の閾値です。注意閾値の設定基準は、以下のとおりです。

  • ETERNUS DX S3 series (DX60 S3を除く), ETERNUS DX200Fの場合

    FTVの総容量 × 注意閾値 < FTVの使用容量

    ストレージ装置がホストセンスを報告する閾値(%)を指定します。1~100の範囲の10進数で指定します。
    指定を省略した場合、ストレージ装置の推奨値である80%が設定されます。

  • 上記以外のETERNUS ディスクアレイの場合

    FTVの空き容量 × 注意閾値 > Tierプールの空き容量

    FTV情報の「アラーム状態」が変更される閾値(%)を指定します。1~200の範囲の10進数で指定します。
    指定を省略した場合、ストレージ装置の推奨値である10%が設定されます。
    なお、FTVの空き容量とは、FTVの総容量から使用容量を引いた値です。

使用容量の比率が、設定した注意閾値に達した場合、以下の「アラーム状態」が"Caution"になります。

  • Tierプールの詳細情報の[ボリューム]タブ画面の「アラーム状態」

  • FTVの詳細情報の[基本]タブ画面の「アラーム状態」

優先FTSP

任意

新たにデータを割り当てる場合、Tierプールのどのサブプールに優先的に割り当てるかを指定します。指定したサブプールに割り当てられないときは、別のサブプールに割り当てられます。"Auto"を設定した場合、Online、Nearline、SSDの優先順でデータが割り当てられます。Middle: Online、Low: Onlineのように、各サブプールのディスク種別が同じ場合は、サブプールに含まれるRAIDグループの昇順にデータが均等になるように割り当てられます。

Low割当て率

任意

再配置の際にLowサブプールに割り当てる比率です。(注1、注2)

Middle割当て率

任意

再配置の際にMiddleサブプールに割り当てる比率です。(注1、注2)

High割当て率

任意

再配置の際にHighサブプールに割り当てる比率です。(注1、注2)

QoS自動化:有効/無効(注3)

必須

作成するボリュームをQoS自動化機能の調整対象とする設定です。
以下のどちらかを設定します。

Enable

QoS自動化機能の調整対象とする場合に指定します。

Disable

QoS自動化機能の調整対象としない場合に指定します。
"Disable"を選択した場合、[QoS自動化:優先度]、[目標レスポンスタイム]、または[割当て率調整]の設定は破棄され、ETERNUS ディスクストレージシステムのQoS性能設定値が無制限(0)に設定されます。

QoS自動化:優先度(注3)

任意

作成するボリュームのQoS自動化優先度です。優先度は業務要件に応じて以下のどれかを選択します。
目標レスポンスタイムを設定した場合、この項目は無効となります。

Unlimited

I/O性能を制限したくない場合に設定します。"Unlimited"を選択した場合は最高優先度となり、リソースを共有するボリュームの中で最高性能となります。

High

高いI/O性能を必要とする場合に設定します。

Middle

高いI/O性能を必要とするが、優先度にHighが設定されているほかのボリュームがあって、I/Oが同じ時刻に競合する場合はI/O性能が制限されても良い場合に設定します。

Low

ほかを優先し、I/O性能が低くても問題ない場合に設定します。

No Set

I/O性能の目標を設定する必要がなく、リソースを共有するほかのボリュームの性能調整のために、I/O性能が制限されても問題がない場合に設定します。
"No Set"を選択した場合は優先度はなく、QoS自動化優先度または目標レスポンスタイムを設定したほかのボリュームの影響を受けてI/O性能が遅くなるように調整されます。

目標レスポンスタイム
(注3)

任意

目標レスポンスタイム(ミリ秒)。
利用者が使用するボリュームのレスポンスタイムの目標値です。

QoS自動化優先度で"No Set"を選択し、この項目を省略した場合は、QoS自動化優先度または目標レスポンスタイムを設定したほかのボリュームの影響を受けてI/O性能が遅くなるように調整されます。

この項目に値を設定した場合、[QoS自動化:優先度]の項目は無効となります。

割当て率調整(注3)

任意

作成するボリュームに対して、QoS自動化機能とストレージ自動階層制御の間の連携を有効とする設定です。以下のどちらかを指定します。
"On"を設定した場合、QoS自動化機能およびストレージ自動階層制御機能の両方を利用してI/O性能の自動チューニングが行なわれます。

On

連携を行う場合に指定します。

Off

連携を行わない場合に指定します。

注1: FTVを作成するTierプールに階層化ポリシーが設定されていない場合は、本項目を設定できません。
注2: 割当て率は目安であり、指定どおりに割り当てられないことがあります。割当て率を省略した場合は、階層化ポリシーに基づいて再配置されます。
注3: QoS自動化機能を利用する場合に指定できます。
注4: FTVの空き容量 = FTVの総容量 - FTVの使用容量

FTVの作成方法は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「FTVの作成」を参照してください。

ポイント

  • Allocationの設定は、『ETERNUS SF Webコンソール説明書』の「ボリュームのAllocationの設定」を参照してください。

  • [Allocation]を、"Thin"から"Thick"に変更した場合、FTVの総容量のうち、未割当ての領域に対して物理領域が割り当てられます。

  • [Allocation]を、"Thick"から"Thin"に変更した場合、FTVの総容量に設定した物理領域が割り当てられたままとなります。