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ETERNUS SF Express 16.2 / Storage Cruiser 16.2 / AdvancedCopy Manager 16.2 導入ガイド
FUJITSU Storage

4.1.1 ユーザーアカウントの設定

ETERNUS SF Managerの機能を使うために、ユーザーアカウントの設定をします。

ユーザーアカウントに付与する権限と操作できる範囲を以下に示します。

ETERNUS SFロール

OSの管理者(Administrator)権限

あり

なし

あり

Webコンソールおよびコマンドのどちらも使用できる

Webコンソールだけ使用できる

なし

コマンドだけ使用できる

Webコンソールおよびコマンドのどちらも使用できない

Webコンソール操作ユーザー、コマンド実行ユーザーの作成と設定について説明します。

4.1.1.1 Webコンソール操作ユーザーの作成

ETERNUS SFシステムは、Webコンソールへのログイン時認証に、運用管理サーバのOSの認証機構を使用します。

ユーザーにETERNUS SFシステムの利用権限(ロール)を付与するには、ETERNUS SFロールグループを作成し、ETERNUS SFロールグループにユーザーアカウントを所属させます。

ETERNUS SFロールグループに付与されるETERNUS SFロール、および各ロールグループに所属するユーザーに許可されるWebコンソール操作の関係を、下表に示します。

表4.1 Webコンソール操作の関係(Windows環境の場合)

ETERNUS SFロールグループ

付与されるETERNUS SFロール

許可されるWebコンソールの操作

ESFAdmin

Administrator

すべての操作

ESFMon

Monitor

表示系の操作だけ

表4.2 Webコンソール操作の関係(Solaris/Linux環境の場合)

ETERNUS SFロールグループ

付与されるETERNUS SFロール

許可されるWebコンソールの操作

esfadmin

Administrator

すべての操作

esfmon

Monitor

表示系の操作だけ

  1. ETERNUS SFロールグループを作成します。

    Windows環境の場合

    以下の2つのグループを作成します。

    • ESFAdmin

    • ESFMon

    Windowsドメイン認証を利用する場合は、ドメインコントローラー(Active Directory)にETERNUS SFロールグループを作成します。

    Windowsドメイン認証を利用しない場合は、運用管理サーバにETERNUS SFロールグループを作成します。

    注意

    • ETERNUS SFロールグループに対し、Windowsのセキュリティポリシーでローカルログオンを許可する設定にしてください。

    • ETERNUS SFロールグループをドメインコントローラー(Active Directory)に作成する場合、グループのスコープとグループの種類を指定する必要があります。必ず以下の値を指定してください。

      グループのスコープ : ドメインローカル

      グループの種類 : セキュリティ

    Solaris環境 または Linux環境の場合

    groupaddコマンドなどを使って、以下の2つのグループを作成します。

    • esfadmin

    • esfmon

  2. Webコンソールを操作するためのユーザーアカウントを作成します。

    Windows環境の場合

    Windowsドメイン認証を利用する場合は、ドメインコントローラー(Active Directory)にユーザーアカウントを作成します。
    Windowsドメイン認証を利用しない場合は、運用管理サーバにユーザーアカウントを作成します。

    Solaris環境 または Linux環境の場合

    useraddコマンドなどを使って、運用管理サーバにユーザーアカウントを作成します。

  3. 作成したユーザーアカウントをETERNUS SFロールグループに所属させます。

    Windows環境の場合

    [コンピュータの管理]などを使って設定をします。

    Solaris環境の場合

    usermodコマンドなどを使って、対象ユーザーアカウントに対し以下のどちらかの設定をします。

    • 一次グループをETERNUS SFロールグループにする

    • 二次グループにETERNUS SFロールグループを追加する

    Linux環境の場合

    usermodコマンドなどを使って、対象ユーザーアカウントに対し以下のどちらかの設定をします。

    • 主グループをETERNUS SFロールグループにする

    • 補助グループにETERNUS SFロールグループを追加する

    ユーザーアカウントにETERNUS SFロールが付与されます。

ポイント

ETERNUS SFロールグループはコマンドラインで作成することもできます。作成用バッチファイルの例を以下に示します。
Windowsドメイン認証を利用する場合はドメインコントローラーで、利用しない場合は運用管理サーバで実行してください。

@echo off

REM # -----------------------
REM # ESFAdminグループ作成
REM # -----------------------
net localgroup ESFAdmin > NUL 2>&1
if errorlevel 1 (
   echo ESFAdmin group add.
   net localgroup ESFAdmin /add /comment:"ETERNUS SF Administrator"
)

REM # -----------------------
REM # ESFMonグループ作成
REM # -----------------------
net localgroup ESFMon > NUL 2>&1
if errorlevel 1 (
   echo ESFMon group add.
   net localgroup ESFMon /add /comment:"ETERNUS SF Monitor"
)

4.1.1.2 コマンド実行ユーザーの作成

Express、Storage Cruiser、AdvancedCopy Manager、およびAdvancedCopy Manager CCMのコマンドは、OSの管理者権限を持つユーザーだけが実行できます。

ここでは、コマンドを実行するユーザーの作成について説明します。

ポイント

ここで作成したユーザーをETERNUS SFロールグループに所属させることで、Webコンソール操作とコマンド実行が、同じユーザーでできるようになります。

Windows環境場合

Windows Server 2008以降では、セキュリティ向上のためにユーザーアカウント制御(以降、UAC)の機能が追加されました。

以下に、UAC が有効な場合と無効な場合について説明します。

動作条件を以下に示します。

表4.3 アカウントとUAC の関係

アカウントの種類

UAC: 有効

UAC: 無効

ビルトインAdministratorアカウント

Administratorsグループに所属するユーザーアカウント

標準ユーザーアカウント

×

◎: 権限昇格ダイアログを表示せずに動作します。
○: 権限昇格ダイアログを表示し、承認がされたら動作します。
×: 管理者権限を取得できないため、動作しません。


上記の表中「○」となる条件下で、権限昇格ダイアログによる対話処理を行いたくない場合(バッチ処理など)は、以下のどれかの方法によって、管理者権限でプログラムを実行する必要があります。

4.1.1.3 Solaris/Linuxのユーザーアカウント

Express(Linux版だけ)、Storage Cruiser、AdvancedCopy Manager、およびAdvancedCopy Manager CCMのコマンドは、rootユーザーだけが実行可能です。rootユーザーで操作してください。