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PRIMECLUSTER Lite Pack4.3A40 インストールガイド
FUJITSU Software

B.1.1 PRIMECLUSTER Lite Pack 4.2A00、4.3A10、4.3A20からの移行手順

  1. RMSのコンフィグレーション名を確認します。

    # hvdisp -a | grep Configuration <Return>
    Configuration: /opt/SMAW/SMAWRrms/build/<コンフィグレーション名>.us
  2. RMSを使用している場合は、RMSを停止します。

    # hvshut -a <Return>
  3. 移行前の環境に応じた手順を実施します。
    移行前の環境が、以下のどのグループに該当するかを確認してください。

    Aグループ)
    SPARC M10 環境で、以下のいずれかに該当する環境
    ・snmptrapd のポート番号変更のためのスクリプトを /etc/rc2.d 配下に作成している。
    ・"/etc/net-snmp/snmp/snmptrapd.conf" ファイル(Solaris 11 環境)にポート番号を指定している。

    Bグループ)
    SPARC M10 環境で、Aグループの条件に該当しない環境

    Cグループ)
    SPARC M10 以外の環境

    • 移行前の環境がAグループの環境の場合は、使用しているポート番号を確認してください。

    • 移行前の環境がBグループの環境の場合は、XSCF の SNMP トラップの設定の変更が必要となります。
      すべてのXSCF上で以下のコマンドを、ノードの数分実行してください。

      XSCF> setsnmp remtraphost -t v2 -s FJSVcldev [管理LANのIPアドレス]
      XSCF> setsnmp remtraphost -t v2 -s FJSVcldev [非同期監視サブLANのIPアドレス]
      XSCF> setsnmp addtraphost -t v2 -s FJSVcldev -p 9385 [管理LANのIPアドレス]
      XSCF> setsnmp addtraphost -t v2 -s FJSVcldev -p 9385 [非同期監視サブLANのIPアドレス]

      例)

      - node1のXSCFの場合
        XSCF> setsnmp remtraphost -t v2 -s FJSVcldev [node1の管理LANのIPアドレス]
        XSCF> setsnmp remtraphost -t v2 -s FJSVcldev [node1の非同期監視サブLANのIPアドレス]
        XSCF> setsnmp remtraphost -t v2 -s FJSVcldev [node2の管理LANのIPアドレス]
        XSCF> setsnmp remtraphost -t v2 -s FJSVcldev [node2の非同期監視サブLANのIPアドレス]
        XSCF> setsnmp addtraphost -t v2 -s FJSVcldev -p 9385 [node1の管理LANのIPアドレス]
        XSCF> setsnmp addtraphost -t v2 -s FJSVcldev -p 9385 [node1の非同期監視サブLANのIPアドレス]
        XSCF> setsnmp addtraphost -t v2 -s FJSVcldev -p 9385 [node2の管理LANのIPアドレス]
        XSCF> setsnmp addtraphost -t v2 -s FJSVcldev -p 9385 [node2の非同期監視サブLANのIPアドレス]
      
      - node2のXSCFの場合
        XSCF> setsnmp remtraphost -t v2 -s FJSVcldev [node1の管理LANのIPアドレス]
        XSCF> setsnmp remtraphost -t v2 -s FJSVcldev [node1の非同期監視サブLANのIPアドレス]
        XSCF> setsnmp remtraphost -t v2 -s FJSVcldev [node2の管理LANのIPアドレス]
        XSCF> setsnmp remtraphost -t v2 -s FJSVcldev [node2の非同期監視サブLANのIPアドレス]
        XSCF> setsnmp addtraphost -t v2 -s FJSVcldev -p 9385 [node1の管理LANのIPアドレス]
        XSCF> setsnmp addtraphost -t v2 -s FJSVcldev -p 9385 [node1の非同期監視サブLANのIPアドレス]
        XSCF> setsnmp addtraphost -t v2 -s FJSVcldev -p 9385 [node2の管理LANのIPアドレス]
        XSCF> setsnmp addtraphost -t v2 -s FJSVcldev -p 9385 [node2の非同期監視サブLANのIPアドレス]
  4. OpenBoot環境に移行します。

    # /usr/sbin/shutdown -y -g0 -i0 <Return>
  5. 各ノードで以下の手順を実行してください。

    1. 本ソフトウェアのDVDを、DVDドライブに挿入します。

    2. システムをシングルユーザーモードで起動します。

      {0} ok boot -s <Return>
    3. 必要なファイルシステムをマウントします。

      # /usr/sbin/zfs mount -a <Return>

      UFSファイルシステムのディレクトリにインストールする場合は、以下のコマンドを実行してください。

      # /usr/sbin/mountall -l <Return>
    4. DVDをマウントします。

      # mkdir -p /cdrom/cdrom0 <Return> …(注1)
      # /usr/sbin/mount -F hsfs -o ro /dev/dsk/c0t4d0s2 /cdrom/cdrom0 <Return> …(注2)

      (注1) "/cdrom/cdrom0"ディレクトリがない場合のみ必要です。
      (注2) マシン環境によって、下線部のデバイス名が異なるため、確認してください。

    5. バックアップディレクトリを作成します。ここでは、"/var/tmp/backup"を使うものとします。

      # cd /var/tmp <Return>
      # mkdir backup <Return>
    6. PRIMECLUSTERの動作環境をバックアップします。

      # cp -p /usr/opt/reliant/etc/hvipalias /var/tmp/backup <Return>
      # cp -p /var/opt/FJSVclapm/etc/Tuning_Param /var/tmp/backup <Return>
      # cp -p /opt/FJSVcldbm/data/DB/ApiAdjustTbl.CLDB /var/tmp/backup <Return>
      # cp -p /etc/opt/FJSVcluster/etc/rmcip.conf /var/tmp/backup <Return>
      # /opt/FJSVwvbs/etc/bin/wvSetport fjwv_c > /var/tmp/backup/fjwv_c <Return>

      バックアップファイルが作成されたことを確認します。

      # ls -l /var/tmp/backup <Return>
    7. GLSを使用している場合は、GLSの動作環境をバックアップします。

      GLSの伝送路二重化機能を使用している場合は、動作環境をバックアップします。
      退避ファイル名は、"hanetYYYYMMDD.bk"です。なお、YYYYMMDDはコマンド実行時の情報です。(YYYY:西暦、MM:月、DD:日)

      # /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetbackup -d /var/tmp/backup <Return>

      Solaris11環境で、GLSの伝送路二重化機能仮想NIC方式を使用している場合は、動作環境をバックアップします。

      # cp -p /etc/opt/FJSVrvnet/config/fjsvrvnet.xml /var/tmp/backup/fjsvrvnet.xml <Return>

      Solaris10環境で、GLSのマルチパス機能を使用している場合は、動作環境をバックアップします。

      # cd /etc/opt/FJSVmpnet <Return>
      # tar cvf - conf | compress > /var/tmp/backup/mpnetfile.tar.Z <Return>

      バックアップファイルが作成されたことを確認します。

      # ls -l /var/tmp/backup <Return>
    8. 以下のスクリプトを実行し、パッケージを削除します。

      # cd /cdrom/cdrom0/Tool <Return>
      # ./upgrade_uninstall <Return>
      
      Are you sure to remove PRIMECLUSTER software packages from the global zone?(y,n) y <Return>
           ・
           ・
      Uninstallation was successful.
      #

      "Uninstallation was successful."と表示されること確認してください。

    9. PRIMECLUSTER Lite Pack 4.2A00から移行する場合は、ファイルを以下の手順で削除します。

      # cd /etc/rc0.d <Return>
      # rm K00FJSVwvbs <Return>
      # rm K00FJSVwvcnf <Return>
      # rm K62clrmgr <Return>
      # rm K63clctrl <Return>
      # rm K68CL20dbm <Return>
      # rm K68clprmd <Return>
      # rm K71clapi <Return>
      # rm K72clrms <Return>
      
      # cd /etc/rc1.d <Return>
      # rm K62clrmgr <Return>
      # rm K63clctrl <Return>
      # rm K69CL20dbm <Return>
      # rm K71clapi <Return>
      # rm K72clrms <Return>
      
      # cd /etc/rc2.d <Return>
      # rm S07clapi <Return>
      # rm S08clrms <Return>
      # rm S65CL10dbm <Return>
      # rm S66clrmgr <Return>
      # rm S68clrwz <Return>
      # rm S71clctrl <Return>
      # rm S76clprmd <Return>
      # rm S80FJSVwvbs <Return>
      
      # cd /etc/rc3.d <Return>
      # rm S32clautoconfig <Return>
      # rm S98clwaitprobe <Return>
      # rm S99FJSVwvcnf <Return>
    10. システムを停止します。

      # /usr/sbin/shutdown -y -g0 -i0 <Return>

      注意:シャットダウン中に以下のメッセージが表示されますが、動作に影響はありません。

      ld.so.1: sfclog: 重大なエラー: libcf.so: open に失敗しました: ファイルもディレクトリもありません。
      ld.so.1: /etc/opt/FJSVcluster/FJSVcldbm/system/CCMstop: 重大なエラー: 
      libcf.so: open に失敗しました: ファイルもディレクトリもありません。
    11. システムをシングルユーザーモードで起動します。

      {0} ok boot -s <Return>
    12. 必要なファイルシステムをマウントします。

      # /usr/sbin/zfs mount -a <Return>

      UFSファイルシステムのディレクトリにインストールする場合は、以下のコマンドを実行してください。

      # /usr/sbin/mountall -l <Return>
    13. DVDをマウントします。

      # mkdir -p /cdrom/cdrom0 <Return> …(注1)
      # /usr/sbin/mount -F hsfs -o ro /dev/dsk/c0t4d0s2 /cdrom/cdrom0 <Return> …(注2)

      (注1) "/cdrom/cdrom0"ディレクトリがない場合のみ必要です。
      (注2) マシン環境によって、下線部のデバイス名が異なるため、確認してください。

    14. FJSVsnapパッケージがインストールされていることを確認します。
      バージョンは、「1.1 Oracle Solaris 10の場合」または「1.2 Oracle Solaris 11の場合」より古いバージョンがインストールされていないことを確認してください。

      # pkginfo -l FJSVsnap.\* <Return>

      上記の操作で、FJSVsnapのバージョンが古い場合は、FJSVsnapパッケージをシステムからすべて削除します。

      # pkgrm FJSVsnap <Return>

      上記の操作で、FJSVsnapパッケージの古いバージョンを削除した場合、およびFJSVsnapパッケージがインストールされていなかった場合は、pkgadd(1M)コマンドを実行し、FJSVsnapパッケージをインストールします。

      # pkgadd -d /cdrom/cdrom0/Tool/Pkgs FJSVsnap <Return>
    15. FJSViomp 2.3 以降がインストールされていることを確認します。

      # pkginfo -l FJSViomp.\* <Return>

      上記の操作で、FJSViompのバージョンが2.2以前だった場合は、FJSViompパッケージをシステムからすべて削除します。

      # pkgrm FJSViomp <Return>

      上記の操作で、FJSViompパッケージの古いバージョンを削除した場合、およびFJSViompパッケージがインストールされていなかった場合は、pkgadd(1M)コマンドを実行し、FJSViompパッケージをインストールします。

      # pkgadd -d /cdrom/cdrom0/Tool/Pkgs FJSViomp <Return>
    16. インストールスクリプトを実行します。

      # cd /cdrom/cdrom0/Tool <Return>
      # ./cluster_install -e LP <Return>
      
              ・
              ・
      
      The installation was finished successfully.
      #

      "The installation was finished successfully."と表示されることを確認してください。

    17. GLSを使用する場合は、インストールスクリプトを実行します。

      # cd /cdrom/cdrom0/Tool <Return>
      # ./cluster_install -e PCL-GLS <Return>
      
              ・
              ・
      
      The installation was finished successfully.
      #

      "The installation was finished successfully."と表示されることを確認してください。

    18. DVDをアンマウントし、DVDを取り出します。

      # cd / <Return>
      # /usr/sbin/umount /cdrom/cdrom0 <Return>
    19. GLSを使用している場合は、バックアップしたGLSの動作環境をリストアします。
      Solaris10環境で、GLSのマルチパス機能を使用している場合は、動作環境をリストアします。

      # cd /etc/opt/FJSVmpnet <Return>
      # uncompress /var/tmp/backup/mpnetfile.tar.Z <Return>
      # tar xvf /var/tmp/backup/mpnetfile.tar <Return>

      Solaris11環境で、GLSの伝送路二重化機能仮想NIC方式を使用している場合は、動作環境をリストアします。

      # cp -p /var/tmp/backup/fjsvrvnet.xml /etc/opt/FJSVrvnet/config/fjsvrvnet.xml <Return>

      GLSの伝送路二重化機能が使用する動作環境をリストアします。

      # /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetrestore -f /var/tmp/backup/<待避ファイル名> <Return>

      退避ファイル名は、"hanetYYYYMMDD.bk"です。

    20. PRIMECLUSTERの動作環境をリストアします。

      # /opt/FJSVwvbs/etc/bin/wvSetport fjwv_c=`cat /var/tmp/backup/fjwv_c` <Return>
      # cp -p /var/tmp/backup/Tuning_Param /var/opt/FJSVclapm/etc <Return>
      # cp -p /var/tmp/backup/hvipalias /usr/opt/reliant/etc <Return>
      # cp -p /var/tmp/backup/ApiAdjustTbl.CLDB /opt/FJSVcldbm/data/DB <Return>
      # cp -p /var/tmp/backup/rmcip.conf /etc/opt/FJSVcluster/etc/rmcip.conf <Return>
    21. "/opt/SMAW/SMAWRrms/bin/hvenv.local"ファイルに以下の設定を追加して、RMSの自動起動をOFFに設定します。

      export HV_RCSTART=0
    22. 移行前の環境がAグループの環境の場合は、以下の手順を実行してください。

      1. "/etc/inet/services"の"sftrap"の行を編集し、ポート番号を現在使用しているポート番号に書き換えてください。

        編集前)
            sftrap          9385/udp
        編集後)
            sftrap          [使用しているポート番号]/udp
      2. Solaris 10 環境の場合は、ポート番号変更のために作成した起動スクリプト(例:/etc/rc2.d/S99snmptrapd)を削除してください。

        # rm /etc/rc2.d/S99snmptrapd
      3. Solaris 11 環境の場合は、"/etc/net-snmp/snmp/snmptrapd.conf" に設定した "snmpTrapdAddr" の行を削除してください。

  6. 全てのノードで 5 の手順を実行後、shutdown(1M)コマンドを実行して、システムをリブートしてください。全てのノードのシステムが起動したことを確認してから次の手順へ進みます。

    # /usr/sbin/shutdown -y -g0 -i6 <Return>
  7. GLSの設定

    GLSを使用している場合は、全てのノードのシステムが起動した後、GLSのSMFサービスが起動しているか確認してください。

    # svcs -a | grep fjsvhanet <Return>
    disabled HH:MM:SS svc:/network/fjsvhanet:default
    disabled HH:MM:SS svc:/network/fjsvhanet-poll:default
    1. GLSのSMFサービスが“disabled”状態の場合は、SMFサービスを起動します。

      # svcadm enable /network/fjsvhanet <Return>
      # svcadm enable /network/fjsvhanet-poll <Return>
    2. 上記でSMFサービスを起動した場合は、GLSのSMFサービスが“online”状態になっていることを確認してください。

      # svcs -a | grep fjsvhanet <Return>
      online HH:MM:SS svc:/network/fjsvhanet:default
      online HH:MM:SS svc:/network/fjsvhanet-poll:default
  8. 4.2A00から移行した場合、シャットダウン機構の初期状態が"InitFailed"と表示されたり、テスト状態に"Unknown"や"TestFailed"と表示されます。以下の手順を実施してください。

    1. 全てのノードのシャットダウン機構の状態を確認してください。

      # /opt/SMAW/bin/sdtool -s <Return>
      Cluster Host    Agent         SA State      Shut State  Test State  Init State
      ------------    -----         --------      ----------  ----------  ----------
      node1           SA_pprcip.so  Idle          Unknown     Unknown     InitFailed
      node1           SA_xscfp.so   Idle          Unknown     Unknown     InitFailed
      node1           SA_rccu.so    Idle          Unknown     Unknown     InitFailed
      node1           SA_pprcir.so  Idle          Unknown     Unknown     InitFailed
      node1           SA_xscfr.so   Idle          Unknown     Unknown     InitFailed
      node2           SA_pprcip.so  Idle          Unknown     Unknown     InitFailed
      node2           SA_xscfp.so   Idle          Unknown     Unknown     InitFailed
      node2           SA_rccu.so    Idle          Unknown     Unknown     InitFailed
      node2           SA_pprcir.so  Idle          Unknown     Unknown     InitFailed
      node2           SA_xscfr.so   Idle          Unknown     Unknown     InitFailed
    2. 「PRIMECLUSTER 導入運用手引書」の「9.4.1 コンソールを制御するためのユーザ名とパスワードの変更」の「操作手順 2.」以降を参照し、パスワードを再設定してください。
      なお、パスワードを入力する画面に値が入力されている場合は、一度、入力フィールドを削除してから、再入力してください。

  9. RMSの設定を有効にします。クラスタを構成するいずれか1ノードで以下のコマンドを実行して、変更を反映します。

    # hvw -xj -n <コンフィグレーション名> -F Configuration-Activate <Return>
  10. アップグレード手順で変更した設定を元に戻します。以下の手順はすべてのノードで実施してください。

    1. "/opt/SMAW/SMAWRrms/bin/hvenv.local"ファイルに以下の設定を追加して、RMSの自動起動をONに設定します。

      export HV_RCSTART=1
    2. RMSを起動します。

      # hvcm <Return>