機能説明
トレースファイルをオープンし、トレース採取のための初期処理を行います。スクリプトの実行トレース採取を開始する場合は、本コマンドが最初に呼び出されなければなりません。
記述形式
sw_TcOpenTrace 【-size fsize】【-level tlevel】【-mode group|other】 filename |
オプション
fsizeにトレースファイル1ファイルあたりの最大サイズを1~100000[KB]で指定します。省略値は、50KBです。
トレース採取は、2つのファイルが作成されサイクリックに採取されるため、ファイルサイズの最大値の見積もりはここで指定するサイズの2倍になります。
tlevelにトレースレベルを0~2で指定します。省略値は、1です。以下にレベルごとの採取内容と推奨例を示します。
それ以降のsw_TcWriteTraceコマンドは無効となりトレースは採取されません。
それ以降のsw_TcWriteTraceでトレースレベル1のものだけが採取されます。
例)
実運用時にも採取する情報の出力に使用
起動時や処理結果など動作ログとして残す情報の出力
異常を検知した場合の詳細情報など、エラーログとして残す情報の出力
それ以降のsw_TcWriteTraceでトレースレベル1と2のものが採取されます。
例)
動作確認テスト時やデバッグ時に採取する情報の出力に使用
処理分岐点や外部プログラム起動の前後など、スクリプトのルートチェックとして残す情報の出力
読み込みファイルの内容やループ処理内での変数値など、スクリプト内情報として残す情報の出力
作成するトレースファイルの書き込みモードを指定します。省略時は、所有者だけに書き込み許可属性を設定します。本オプションは、Windows上では無視されます。
所有者およびグループに書き込み許可属性を設定します。
所有者、グループおよびその他に書き込み許可属性を設定します。
トレースファイル名を指定します。パス指定なしでファイル名だけ指定した場合は初期設定のトレース格納ディレクトリへ採取され、パス指定をした場合はそのパスに従って採取されます。
Windows上のファイル名の場合は、ディレクトリの区切りを「\」(円記号)のほかに「/」(スラッシュ)で記述することが可能です。円記号を使用する場合は、エスケープ文字に扱われないようファイル名全体を「{}」(中括弧)で囲む必要があります。
トレースは、初期設定で以下のディレクトリに格納されます。
【Windows版】
Systemwalkerインストールディレクトリ\MpWalker.DM\mpfwtcc\trc |
【UNIX版】
/var/opt/FJSVfwtcc/trc |
トレースは、2つのファイルが作成されそれらに対してサイクリックに採取していきます。そのため、実際のファイル名は、ここで指定するファイル名の後ろに「#1.txt」または「#2.txt」が付加された名前となります。
例)
【Windows版】
{c:\tmp\trc}と指定した場合、c:\tmp配下にtrc#1.txtとtrc#2.txtが作成されます。
【UNIX版】
「/tmp/trc」と指定した場合、/tmp配下にtrc#1.txtとtrc#2.txtが作成されます。
復帰値
正常終了。トレースコマンドで使用するハンドル
メモリ不足
コード変換エラー
ファイルオープンエラー
参照
実行環境による差異
OSやエディションによる差異はなし。
使用例
【Windows版】
ファイルc:\var\tmp\usrtrcをトレースファイルに指定してトレースをオープンし、ハンドルを変数hwndに格納します。
set hwnd [sw_TcOpenTrace {c:\var\tmp\usrtrc}]
【UNIX版】
ファイル/var/tmp/usrtrcをトレースファイルに指定してトレースをオープンし、ハンドルを変数hwndに格納します。
set hwnd [sw_TcOpenTrace /var/tmp/usrtrc]
実行結果/出力形式
なし