実行環境情報と初期化ファイルについて
COBOLプログラムを実行するには、実行環境情報を設定する必要があります。
NetCOBOLでは、COBOLプログラムを実行するために割り当てる資源や情報のことを実行環境情報といいます。本章では、ファイルの入出力を行うプログラムを作成しましたので、入出力するファイルを実行環境情報として指定します。
実行環境情報は、実行用の初期化ファイルに格納します。COBOLプログラムは、実行時に実行用の初期化ファイルから情報を取り出して実行します。通常、実行可能プログラム(EXE)が格納されているフォルダーの「COBOL85.CBR」を実行用の初期化ファイルとして扱います。
実行環境設定ツールによる実行用の初期化ファイルの作成
NetCOBOLでは、実行用の初期化ファイルの内容を編集し、実行環境情報を設定するツールとして「実行環境設定ツール」があります。実行環境設定ツールを使用して実行用の初期化ファイルを作成する方法を以下に示します。
実行可能プログラム(EXE)が存在するフォルダーのCOBOL85.CBRを選択し、ダブルクリックします。
ファイル識別名とファイルの関連付け
実行環境設定として、COBOLプログラムとファイルの実体との関連付けを行います。関連付けとして、本章で作成するアプリケーションでは、COBOLプログラムのASSIGN句に定義されたファイル参照子に実際のファイルを割り当てます。
実行環境設定ツールでは、[変数名]にファイル参照子を指定し、[変数値]には実際のファイルを指定します。
ここでは、以下を指定します。
変数名 | 変数値 |
---|---|
INFILE | C:\NetCOBOL\workspace\SAMPLE2\DATAFILE |
OUTFILE | C:\NetCOBOL\workspace\SAMPLE2\MASTER |
[実行環境設定ツール]から[変数名]と[変数値]を設定します。
同様に、OUTFILEに対する[変数名]と[変数値]を設定し、[適用]ボタンをクリックします。
実行環境情報の設定が終了したら、[ファイル]メニューから[終了]を選択し、実行環境設定ツールを終了します。
参考
実行環境情報の設定方法は、ここで紹介した実行環境設定ツールによる設定のほかに、[実行]メニューから[実行構成]を選択し、[実行構成]ダイアログボックスで実行環境変数を指定することも可能です。