監視対象となるOracleの稼働状態を監視するための条件設定を行います。
Oracle状態監視の条件設定には以下の2通りの方法があります。
[Oracle監視機能設定]画面で設定する場合
Oracle状態監視設定コマンドで設定する場合
各監視項目に設定するしきい値は、運用環境および監視スケジュールにより異なります。
本稼働前に運用環境での平常値を確認してから、しきい値を設定することを推奨します。
[Systemwalker for Oracleデフォルトしきい値]を使用する場合は、設定した後に各環境でテストを行い、しきい値のチューニングを行うことを推奨します。
注意
スケジュール設定を行う際の注意事項
Oracle状態監視機能では監視対象となるOracleにアクセスし、稼働状態を監視しています。Oracleへの負荷軽減のため、以下のような監視条件の設定内容を推奨します。
監視間隔は5分以上とします。ただし、領域監視は60分以上を推奨します。
ユーザ表領域の空き領域など、Oracleに格納されているデータの数が多くなると、監視時に参照するビューが保持する情報量も多くなるため、必然的にSQLの実行時間が長くなる場合があります。そのため、性能の監視とは別のスケジュールとし、60分以上で監視を行うなど監視間隔を長く設定することでOracleへの負荷を軽減させることを推奨します。
スケジュールが複数ある場合、同一時刻に監視が行われないように調整します。
<例>
60分間隔で監視を行うスケジュールが2つ存在する場合、以下のように監視時間を調整します。
スケジュール設定 | 監視時刻 | |
1 | 監視時間:0時00分~23時59分 | 0:00、1:00、2:00 ~ 23:00 の1日24回監視が実施される。 |
2 | 監視時間:0時10分~23時59分 | 0:10、1:10、2:10 ~ 23:10 の1日24回監視が実施される。 |
注意
監視対象のOracleがマルチテナント・コンテナ・データベースである場合の注意事項
監視対象のOracleがマルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)である場合、設定したOracle状態監視の条件は、CDBの全てのコンテナに対して適用されます。
特定のコンテナに対して、個別に条件設定を行う際は、オブジェクト指定監視機能を使用します。
オブジェクト指定監視機能については“7.3 オブジェクト指定監視機能”を参照してください。
注意
監視対象のOracleがマルチテナント・コンテナ・データベースである場合のスケジュール設定を行う際の注意事項
監視対象のOracleがマルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)である場合、下記の例のようにカテゴリ別にスケジュールを分け、監視間隔を設定することを推奨します。
「性能、セッション」のカテゴリ以外は、プラガブル・データベース(PDB)の数、CDB全体の表領域数、データファイル数などのオブジェクトが多くなると、監視時に参照するビューが保持する情報量も多くなり、必然的にSQLの実行時間が長くなる場合があります。そのため、一時的にしきい値条件を変更するなど、予定した監視時刻にイベントが通知されることを十分に事前検証した上で監視間隔を設定してください。
<例>
カテゴリ | 監視間隔 |
性能、セッション | 5分 |
領域 | 60分 |
状態 | 10分 |
ディスクREAD数・ディスクWRITE数の監視 | 10分 |
OS : Windows Server 2012 R2
CPU : Xeon E5-2660 2.20GHz
CPU数 : 8コア
メモリ : 32GB
PDB数 : 10
CDB全体の表領域数 : 10000
CDB全体のデータファイル数 : 10000
CDB全体のテーブル数 : 10000
CDB全体のインデックス数 : 10000