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Systemwalker Software Configuration Manager 運用ガイド
FUJITSU Software

1.1.9 インフラ環境の構築自動化

クローニングイメージを利用して、サーバの配備から、ソフトウェアのインストール、ソフトウェアの設定までを自動的に行い、インフラ環境を構築します。インフラ環境の構築は、クローニングイメージを利用してサーバの配備を行う以下の製品と連携して行います。連携するプライベートクラウド製品、または、VM管理製品でサーバを配備し、その後、本製品の運用コマンドでOSとミドルウェアの設定を行います。

インフラ環境の構築の流れを以下に示します。

  1. クローニングイメージ採取【プライベートクラウド製品、または、VM管理製品での処理】

    クローニングイメージを採取します。クローニングイメージの採取元のサーバには、事前に本製品のエージェントをインストールしておきます。クローニングイメージの採取は、連携するプライベートクラウド製品、または、VM管理製品が提供するマニュアル等の情報をもとに行ってください。

  2. サーバ登録【インフラ管理者の作業】

    本製品にOSとミドルウェアの設定対象のサーバを登録します。ServerView Resource Orchestrator Cloud Editionと連携する場合、サーバ登録が自動的に行われるため、本手順は不要です。

  3. インフラ環境の構築【プライベートクラウド製品、または、VM管理製品/Systemwalker Software Configuration Managerでの処理】

    サーバを配備し、その後、OSとミドルウェアの設定を行い、インフラ環境を構築します。事前に以下の「サーバ配備/OSカスタマイズ」と「OSとミドルウェアの設定」で実行する処理をスクリプトなどのプログラムに記述しておくことで、インフラ環境の構築を自動化することができます。ServerView Resource Orchestrator Cloud Editionと連携する場合、下記に記載されている参考も参照してください。

    1. サーバ配備/OSカスタマイズ【プライベートクラウド製品、または、VM管理製品での処理】

      採取したクローニングイメージでサーバを配備します。配備後、OSのカスタマイズを行い、ネットワーク固有情報(ホスト名、IPアドレスなど)を設定します。サーバの配備、および、OSのカスタマイズは、連携するプライベートクラウド製品、または、VM管理製品が提供するマニュアル等の情報をもとに行ってください。

    2. OSとミドルウェアの設定【Systemwalker Software Configuration Managerでの処理】

      OSとミドルウェアに対して以下の設定を行います。設定は、本製品が提供する運用コマンドで行います。

      設定

      運用コマンド

      備考

      Windows OSパッチ適用

      swcfmg_patch_apply(パッチ適用コマンド)

      • -waitオプションを指定してください。

      • -forceオプションを指定してください。

      • サーバの配備直後に行う場合、-monitorオプションに十分な監視時間を指定してください。

      Linux OSパッチ適用

      富士通ミドルウェアパッチ適用

      ソフトウェアパラメーター設定

      swcfmg_param_startsetting(パラメーター設定コマンド)

      ソフトウェアインストール

      swcfmg_configuration_change(構成変更コマンド)

      • -waitオプションを指定してください。

      • サーバ配備直後に行う場合、構成変更テンプレートで最初の処理にサーバ稼働確認を定義し、十分な監視時間を指定してください。

      上記以外

      • 複数の設定を続けて行う場合、上記すべてのコマンドに-waitオプションを指定して、続けてコマンドを実行してください。

      • Windows OSパッチ適用、Linux OSパッチ適用、富士通ミドルウェアパッチ適用、または、ソフトウェアパラメーター設定を行う場合、-forceオプションを指定して実行してください。

      • サーバの配備直後に行う設定は、最初にサーバ稼働確認の処理で、OSのカスタマイズの完了を確認する必要があります。以下のようにしてください。

        Windows OSパッチ適用、Linux OSパッチ適用、富士通ミドルウェアパッチ適用、または、ソフトウェアパラメーター設定

        -monitorオプションに十分な監視時間を指定してください。

        ソフトウェアインストール

        構成変更テンプレートで最初の処理にサーバ稼働確認を定義し、監視時間を指定してください。

  4. 実行状況の確認【インフラ管理者の作業】

    パッチ適用、パラメーター設定、または、構成変更の実行状況を管理コンソール、または管理サーバ上のコマンドで確認します。

  5. ソフトウェア構成情報の収集【Systemwalker Software Configuration Managerでの処理】

    Systemwalker Software Configuration Managerが業務サーバのソフトウェア構成情報を収集します。

  6. ソフトウェア構成情報の確認【インフラ管理者の作業】

    インフラ管理者は、管理コンソールにログインしてソフトウェア構成情報を確認します。

作業の流れ

本製品を利用する人

マニュアル該当箇所

インフラ管理者

兼任管理者

テナント管理者

テナント利用者

1

クローニングイメージ採取

VM管理製品、または、プライベートクラウド製品のマニュアル

2

サーバ登録

『リファレンスガイド』の「サーバ情報管理コマンド」

3

1

サーバ配備/OSカスタマイズ

VM管理製品、または、プライベートクラウド製品のマニュアル

2

OSとミドルウェアの設定

○(注)

『リファレンスガイド』の「パッチ適用コマンド」

『リファレンスガイド』の「パラメーター設定コマンド」

『リファレンスガイド』の「構成変更コマンド」

4

実行状況の確認

『操作ガイド』の「ジョブ管理」

『リファレンスガイド』の「ジョブ情報管理コマンド』

5

ソフトウェア構成情報の収集

『リファレンスガイド』の「パッチ情報更新コマンド」

『リファレンスガイド』の「パラメーター情報更新コマンド」

6

ソフトウェア構成情報の確認

『操作ガイド』の「構成管理」

『操作ガイド』の「パッチ管理」

○:作業を実施する

-:作業を実施しない

注) コマンドのみ操作できます。

参考

ServerView Resource Orchestrator Cloud Editionと連携する場合

ServerView Resource Orchestrator Cloud Editionと連携してインフラ環境を構築する場合、ServerView Resource Orchestratorの操作の前後のタイミングでユーザーが事前に作成、配置したスクリプトを実行する機能を利用して行います。事前にOSとミドルウェアの設定を行うスクリプトを作成し、ServerView Resource Orchestratorに登録しておくことで、L-Platformの配備後に、自動的にOSとミドルウェアの設定が行わるようにします。OSとミドルウェアの設定を行うスクリプトは、ServerView Resource Orchestratorに直接登録するスクリプトから非同期で実行される必要があるため、以下の2つのスクリプトを作成する必要があります。スクリプトの作成方法と登録方法について説明します。

  • ServerView Resource Orchestratorに登録するスクリプト

  • OSとミドルウェアの設定を行うスクリプト

スクリプトの作成

スクリプトに記載する処理を以下に示します。

ServerView Resource Orchestratorに登録するスクリプト

ServerView Resource Orchestratorに直接登録されるスクリプトです。ServerView Resource OrchestratorからOSとミドルウェアの設定に必要な情報を取得し、OSとミドルウェアの設定を行うスクリプトを非同期で実行します。

  1. L-Platform IDとテナント名の取得

    引数に指定されたL-Platform IDとテナント名を取得します。スクリプトの引数については、『ServerView Resource Orchestrator Cloud Edition リファレンスガイド(コマンド/XML編)』の「操作前後のスクリプトの実行」を参照してください。取得したL-Platform IDとテナント名は、OSとミドルウェアの設定を行うスクリプト内で、GetLPlatformConfigurationコマンドを実行する際に指定します。

  2. OSとミドルウェアの設定を行うスクリプトの実行

    OSとミドルウェアの設定を行うスクリプトを非同期で実行します。

OSとミドルウェアの設定を行うスクリプト

OSとミドルウェアの設定を行うスクリプトです。ServerView Resource OrchestratorからOSとミドルウェアの設定に必要な情報を取得し、本製品の運用コマンドでOSとミドルウェアの設定を行います。

  1. IPアドレスの取得

    ServerView Resource OrchestratorのGetLPlatformConfigurationコマンドを実行して、OSとミドルウェアの設定対象のサーバのIPアドレスを取得します。IPアドレスは、制御NICに設定されているIPアドレスである必要があります。managementタグの値が1のNICに設定されているIPアドレスを取得してください。

    必要に応じて、テンプレートID、クローニングイメージID、L-Server名などを取得してください。GetLPlatformConfigurationコマンドの詳細については、『ServerView Resource Orchestrator Cloud Edition リファレンスガイド(コマンド/XML編)』の「GetLPlatformConfiguration (L-Platformの構成情報を取得)」を参照してください。

  2. OSとミドルウェアの設定

    本製品が提供する運用コマンドを実行して、OSとミドルウェアの設定を行います。

スクリプトの登録

作成したスクリプトがL-Platformの配備後に実行されるようにServerView Resource Orchestratorに登録します。登録方法については、『ServerView Resource Orchestrator Cloud Edition リファレンスガイド(コマンド/XML編)』の「操作前後のスクリプトの実行」を参照してください。