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Interstage Job Workload Server セットアップガイド
FUJITSU Software

3.1 カーネル資源の設定

事前に“2.4 カーネル資源の見積もり”で見積もった値をもとに、カーネル資源の設定を行います。

カーネル資源の設定とは、システムの資源制御機能を使用して、プロセス間通信機能(共有メモリ、セマフォ、メッセージキュー)の動作を定義することです。


参照

資源制御および関連コマンドの詳細はシステムのドキュメントを参照してください。

以下に、変更する資源制御名を示します。

資源制御名

備考

project.max-shm-memory

加算値

project.max-shm-ids

加算値

project.max-sem-ids

加算値

process.max-sem-nsems

最大値

process.max-sem-ops

最大値

process.max-msg-qbytes

最大値

project.max-msg-ids

加算値

process.max-msg-messages

加算値

資源制御を変更する場合は、projectデータベースおよびprctlコマンドを使用してください。
以下に変更手順を示します。

  1. Interstageの停止
    Interstageが起動している場合は、Interstageを停止します。

    isstop -f

    isstopコマンドの詳細は、“Interstage Application Server/Interstage Web Server Express リファレンスマニュアル(コマンド編)”を参照してください。

  2. user.rootプロジェクトのパラメタ値の変更
    projmodコマンドでuser.rootプロジェクトのパラメタの値を変更します。

    projmod -s -K 'project.max-sem-ids=(privileged,155,deny)' user.root

    ポイント

    変更の特権レベルをprivileged、設定したしきい値を超える要求があった場合のアクションをdenyとします。

  3. systemプロジェクトのパラメタ値の変更
    projmodコマンドでsystemプロジェクトのパラメタの値を変更します。

    projmod -s -K 'project.max-sem-ids=(privileged,155,deny)' system

    ポイント

    パラメタに設定する値はuser.rootプロジェクトと同じ値を設定してください。

  4. 値の反映
    newtaskコマンドで変更した値をシステムに反映します。

    newtask -p user.root -c $$

  5. Interstageの起動
    Interstageを起動します。Interstageを起動する場合、システム管理者(スーパーユーザ)でisstartコマンドを実行し、Interstageを起動します。実行例を以下に示します。

    isstart

    isstartコマンドの詳細は、“Interstage Application Server/Interstage Web Server Express リファレンスマニュアル(コマンド編)”を参照してください。

カーネル資源の設定とは、システムパラメタを変更して、プロセス間通信機能(共有メモリ、セマフォ、メッセージキュー)の動作を定義することです。
システムパラメタの変更方法を以下に示します。

バッチ実行基盤を使用するうえで設定が必要なシステムパラメタを以下に示します。

それぞれのシステムパラメタについて説明します。

注意

  • システムパラメタに値が設定されている場合は、値を確認し、追加や変更を行ってください。
    値が設定されていない場合は、OSの省略値が使用されています。
    この場合には、OSの省略値を基準にして追加や変更を行ってください。
    OSが使用している値は、sysctlコマンドの-aオプションにより表示できます。
    sysctlコマンドの詳細は、OSのmanコマンドで確認してください。

  • 各パラメタの説明の備考で、“最大値”とあるパラメタについては、すでに設定されている値または省略値と比較して大きい方の値を設定し、“加算値”とあるパラメタについては、すでに設定されている値または省略値に加算した値を設定してください。

共用メモリ資源

共用メモリ資源の設定について説明します。
システムパラメタのkernel.shmmax、kernel.shmmniに、見積もった値を設定してください。

パラメタ名

備考

kernel.shmmax

最大値

kernel.shmmni

加算値

セマフォ資源

セマフォ資源の設定について説明します。
システムパラメタのkernel.semに、以下の形式で設定します。

記述形式

kernel.sem=para1 para2 para3 para4

para1、para2、para3、およびpara4には、見積もった値を設定してください。

パラメタ名

備考

para1

最大値

para2

加算値

para3

最大値

para4

加算値

メッセージキュー資源

メッセージキュー資源の設定について説明します。
システムパラメタのkernel.msgmax、kernel.msgmnb、kernel.msgmniに、見積もった値を設定してください。

パラメタ名

備考

kernel.msgmax

最大値

kernel.msgmnb

最大値

kernel.msgmni

加算値