プリンタエミュレータを使用するにあたり、次のような留意事項があります。
●印刷不可能な半角文字の扱いについて
ホストより送信された印刷文字は、PRNEMUでコード変換され、プリンタに出力されます。(コード変換規則→「B.4 コード変換規則」参照)
したがって、EBCDICコードの印刷時は、設定されたフォントにより異なる文字で印刷されます。たとえば、フォントに「MS明朝」を設定した場合、次の文字は非互換として異なる文字で印刷されます。
EBCDICカナ有りコード使用時
‘£’(EBCDIC &H4A)→‘[’(JIS &H5B)
‘¬’(EBCDIC &H5F)→‘^’(JIS &H5E)
‘ ̄’(EBCDIC &HA1)→‘~’(JIS &H7E)
EBCDICカナ無しコード使用時
‘¢’(EBCDIC &H4A)→‘[’(JIS &H5B)
‘¬’(EBCDIC &H5F)→‘^’(JIS &H5E)
‘’(EBCDIC &H6A)→‘|’(JIS &H7C)
‘\’(EBCDIC &HE0)→‘¥’(JIS &H5C)
●カラー印刷機能について
プリンタエミュレータでは、カラー印刷機能はサポートしていません。ただし、カラーを指定するExtended Colorアトリビュートは、未サポート扱いとはせずに指定カラーを無視しています。
カラープリンタを使用すると、色がついてしまう場合があります。その場合は、プリンタのモノクロ設定などを確認してください。
●ファイル設定時の留意事項
印刷デバイスとしてファイルを設定した場合は、印刷データをテキストデータとして格納するため、次の留意事項があります。
拡張アトリビュート(罫線印刷、反転印刷、ボールド印刷)は未サポート。
ただし、罫線文字はサポート。
改ページは未サポート。
BSコードやCRコードによる重ね印刷は未サポート。
後データが有効となります。
TABコード、LFコードは、スペースコードに置き換えて編集します。
左マージン、上マージンは、スペースコードに置き換えて編集します。
●印刷性能について
プリンタエミュレータは、WindowsのGDI機能により印刷を行います。このため、印刷性能はプリンタ(ハード)に依存します。接続するプリンタの性能は、「メモ帳」等のテキストエディタでテキストを印刷することにより評価できます。
ホストからの印刷データは、印刷開始・終了(一連の印刷ジョブ)が明確に判断できないためインターバルタイム(監視時間)を設定し、印刷後その時間内に次の印刷要求がない場合、スプールファイルをクローズして1つのスプールファイルにします。
印刷データは、N分割してホストから送信されるため、ホストの負荷により時間監視のタイムアウトが発生する場合があります。この場合、ホストからの1つの印刷データが複数のスプールファイルに分割され、しかも印刷時に他スプールファイルが間に入る可能性があるため、印刷結果が乱れる場合があります。
例)
スプール印刷を行うとプリンタの異常が検出できないため、端末・ホストでのリカバリ機能が無効になります。このため、プリンタでJAMなどのエラーが発生した場合、印刷データは保証できません。
GDI印刷のできないポストスクリプトプリンタは、未サポートです。
●ホスト起動ローカルコピーについて
ホスト起動ローカルコピーは未サポートです。
●ユーザ定義の用紙の使用について
プリンタエミュレータの印刷用紙にユーザ定義の用紙を設定する場合、端末ごとに用紙を作成しておく必要があります。
用紙の作成方法は各OSのヘルプを参照してください。
●その他
プリンタエミュレータ機能の出力先設定機能は、現在選択されているデバイスの動作中には変更しないでください。