設定情報同期機能を利用する場合は、以下の留意事項がありますので注意してください。
■導入時の留意事項
導入時は、以下の手順で実施することを推奨します。
1つのサーバに設定情報を作成
このサーバを管理サーバとしたサーバグループを設定する
この場合、管理サーバの設定情報を圧縮しメンバサーバへ送信するため(同期処理)、サーバグループを設定した後に設定情報を作成するよりも、通信セッション数、データ量とも少なくなります。
WSMGR for Web の同期機能では、WSMGR for Webをインストールしたディレクトリ配下のconfigディレクトリをサーバグループ内のサーバに手動でコピーした場合の動作は保証しておりません。configディレクトリの手動によるコピーは行わないでください。
同期処理ではデータの圧縮、解凍を行うため、システムドライブに配布する設定情報と同等のディスク空き容量と、WSMGR for Webインストール先に配布する設定情報の2倍のディスク空き容量が必要です。
設定情報同期機能は、管理ツールおよび、クライアントからの設定変更のみを同期します。ユーザ一括登録ツールでユーザを作成する場合は管理サーバ上で作成作業を実施した後、手動でメンバサーバに対し同期処理を行ってください。
ネットワーク環境によっては各メンバサーバへの自動更新処理に時間がかかる場合があります。この場合、一時的に管理サーバと自動更新完了前のメンバサーバ間では設定情報が異なります。
同期処理または自動更新処理でエラーが発生した場合は、エラーが発生したメンバサーバへ自動更新処理は実施されません。また、エラーが発生したメンバサーバへの設定変更はエラーとなります。
この場合、エラーとなっているメンバサーバに対して手動で同期処理を実施してください。
■運用時の留意事項
ハード障害等で管理サーバが利用できない場合は、サーバグループのすべてのサーバへの設定変更ができません。
同期処理中のメンバサーバは設定情報が完全に更新されていないため運用に利用できません。同期処理は、負荷分散装置の分散対象から同期処理を行うメンバサーバを切り離してから実行してください。同期モニタで同期処理の完了確認後、メンバサーバを負荷分散装置の分散対象に組み込んで運用を開始してください。
以下の場合はサーバグループ設定を再度実施してください。
同期モニタで管理サーバの状態がエラーとなっている場合
バックアップしたWSMGR for Webの環境をリストアしたサーバが存在する場合
サーバのメンテナンス時は以下の手順で実施してください。
管理サーバのメンテナンス
管理サーバを負荷分散装置の分散対象から切り離します。
管理サーバの管理ツールから、メンテナンス対象の管理サーバの動作種類を「無効」にするか、サーバグループから削除してください。また、メンバサーバのいずれかを新しい管理サーバに設定してください。メンテナンス対象以外のサーバはそのまま運用を継続できます。
サーバのメンテナンス完了後、管理サーバの管理ツールからメンテナンスが完了したサーバをメンバサーバとして追加してください。サーバグループの設定後、管理サーバはメンテナンスが完了したサーバに対して自動的に同期処理を実施します。
同期モニタで同期処理の完了確認後、メンテナンスが完了したサーバを負荷分散装置の分散対象に組み込んで運用を開始してください。
注意
メンテナンスが完了したサーバを管理サーバに戻す場合は、現状の管理サーバからサーバグループの設定を変更してください。メンバサーバからサーバグループの設定変更はできません。
メンバサーバのメンテナンス
メンバサーバを負荷分散装置の分散対象から切り離します。
管理サーバの管理ツールから、メンテナンス対象のメンバサーバの動作種類を「無効」にするか、サーバグループから削除してください。メンテナンス対象以外のサーバではそのまま運用を継続できます。
サーバのメンテナンス完了後、管理サーバの管理ツールからメンテナンスが完了したサーバをメンバサーバとして追加してください。サーバグループの設定後、管理サーバはメンテナンスが完了したサーバに対して自動的に同期処理を実施します。
同期モニタで同期処理の完了確認後、メンテナンスが完了したサーバを負荷分散装置の分散対象に組み込んで運用を開始してください。
ハード障害などでサーバが利用できなくなった場合の復旧は以下の手順で実施してください。
管理サーバが利用できなくなった場合
障害のあった管理サーバをネットワークから切り離します。また負荷分散装置の分散対象からも切り離してください。
切り離したマシンの管理ツールを起動し、サーバグループ設定で、すべてのサーバを削除します。
メンバサーバのいずれかを新しい管理サーバに設定します。その際、新しい管理サーバとするサーバの管理ツールからサーバグループの設定を変更してください。サーバグループ設定変更に際して障害のあった管理サーバの動作種類は「無効」にするか、サーバグループから削除してください。サーバグループの設定後、新しい管理サーバはすべてのメンバサーバに対して自動的に同期処理を実施します。なお、同期処理中のメンバサーバは運用不可能であるため、サーバグループ設定変更前に負荷分散装置の分散対象から切り離してください。新しい管理サーバはそのまま運用を継続できます。同期モニタで同期処理の完了確認後、メンバサーバを負荷分散装置の分散対象に組み込んで運用を開始してください。
サーバが復旧した場合は、サーバをネットワークに接続します。
管理サーバの管理ツールから復旧したサーバをメンバサーバとして追加してください。サーバグループの設定後、管理サーバは復旧したサーバに対して自動的に同期処理を実施します。
同期モニタで同期処理の完了確認後、復旧したサーバを負荷分散装置の分散対象に組み込んで運用を開始してください。
注意
復旧したサーバを管理サーバに戻す場合は、現状の管理サーバからサーバグループの設定を変更してください。メンバサーバからサーバグループの設定変更はできません。
メンバサーバが利用できなくなった場合
障害のあったメンバサーバをネットワークから切り離します。また負荷分散装置の分散対象からも切り離してください。
切り離したマシンの管理ツールを起動し、サーバグループ設定ですべてのサーバを削除します。
管理サーバの管理ツールから障害のあったメンバサーバの動作種類は「無効」にするか、サーバグループから削除してください。
障害のあったメンバサーバ以外のサーバではそのまま運用を継続できます。
サーバを復旧させ、ネットワークに接続します。
管理サーバの管理ツールから復旧したサーバをメンバサーバとして追加してください。サーバグループの設定後、管理サーバは復旧したサーバに対して自動的に同期処理を実施します。
同期モニタで同期処理の完了確認後、復旧したサーバを負荷分散装置の分散対象に組み込んで運用を開始してください。