グローバルサーバまたはPRIMEFORCEとのレプリケーションは、“Linkexpress File Transfer”、“DB-EXPRESS”および“PowerAIM/TJNL”との連携により実現されます。Linkexpress File Transferは、データ転送のために使用され、DB-EXPRESSとPowerAIM/TJNLは、データの抽出や格納のために使用されます。DB-EXPRESSやPowerAIM/TJNLとの連携には、“ジャーナル”を使用します。ジャーナルは、グローバルサーバおよびPRIMEFORCE上での差分ログの形式です。ジャーナルについては、“DB-EXPRESS運用手引書 差分DB反映機能編”および“PowerAIM/TJNL説明書”を参照してください。
グローバルサーバまたはPRIMEFORCEとのレプリケーションには、以下の2とおりの運用形態があります。
グローバルサーバまたはPRIMEFORCEからオープンサーバへのレプリケーション
オープンサーバからグローバルサーバまたはPRIMEFORCEへのレプリケーション
ただし、グローバルサーバまたはPRIMEFORCEとのレプリケーションでは、オープンサーバでレプリケーション業務を起動しても、その業務を監視することができないため、つねにグローバルサーバまたはPRIMEFORCEでレプリケーション業務を起動する必要があります。
なお、グローバルサーバまたはPRIMEFORCEとのレプリケーションでは、以下の通信プロトコルを使用することができます。
Linkexpress File Transferの分散型システム連携を用いてレプリケーションを行います。
分散型システム連携については、“Linkexpress File Transfer運用手引書 分散型システム連携編”を参照してください。
この章では、TCP/IPのFTP+プロトコルを使用した場合のレプリケーションを中心に、オープンサーバで注意する必要のある点について説明します。
ここでは、グローバルサーバまたはPRIMEFORCEとのレプリケーションのサポートする機能範囲について説明します。
グローバルサーバまたはPRIMEFORCEとのレプリケーションは、以下の機能をサポートしていません。他の機能範囲はSymfoware抽出レプリケーション(Openインタフェース)と同じです。
グループ単位のレプリケーション
2Gバイトを超える差分ログファイル(抽出定義のLOGSIZEオペランド)
可変長ログ形式の差分データ
複写元データベースで利用者プログラムの停止が不要な初期複写業務
グローバルサーバまたはPRIMEFORCEからオープンサーバへのレプリケーションは、グローバルサーバまたはPRIMEFORCEでレプリケーション業務を起動するため、グローバルサーバまたはPRIMEFORCEがレプリケーションを管理する押出し型業務となります。
以下に、レプリケーションの概要を、通信プロトコルがTCP/IPのFTP+プロトコルで、複写元データベースがSymfoWARE ServerまたはRDBIIで、複写先データベースがSymfoware Serverの場合を例にして説明します。
全複写の場合
DB-EXPRESS/BとDB-EX/RDBIIのデータベース抽出機能とSAMデータセット格納機能により、全件抽出を行います。(注1)(注2)
注1)複写元データベースがAIM/DBの場合は、以下のどちらかの方法で全件抽出を行います。
注2)複写元データベースがVSAMの場合は、以下のどちらかの方法で全件抽出を行います。
抽出したデータをLinkexpress File Transferのファイル送信を使用してオープンサーバに転送します。
転送したデータをLinkexpressのDB連携機能とLinkexpress Replication optionを用いて、複写先データベースに格納します。
一括差分複写の場合
抽出したデータをLinkexpress File Transferのファイル送信を使用してオープンサーバに転送します。
転送したデータをLinkexpressのDB連携機能とLinkexpress Replication optionを用いて、複写先データベースに格納します。
通信プロトコルがFNAのHICSプロトコルの場合は、Linkexpress File Transferの分散型システム連携を使用してレプリケーションを行います。詳細については、“Linkexpress File Transfer運用手引書 分散型システム連携編”を参照してください。
オープンサーバからグローバルサーバまたはPRIMEFORCEへのレプリケーションは、グローバルサーバまたはPRIMEFORCEでレプリケーション業務を起動するため、グローバルサーバまたはPRIMEFORCEがレプリケーションを管理する取込み型業務となります。
以下に、レプリケーションの概要を、通信プロトコルがTCP/IPのFTP+プロトコルの場合を例にして説明します。
全複写の場合
抽出したデータをLinkexpress File Transferのファイル受信でグローバルサーバまたはPRIMEFORCEに転送します。
一括差分複写の場合
Linkexpress Replication optionのデータベース抽出コマンド(lxextdbコマンドまたはlxrpoextコマンド)により、差分抽出を行います。このとき、抽出する差分ログの形式をジャーナル形式にします。
抽出したデータをLinkexpress File Transferのファイル受信でグローバルサーバまたはPRIMEFORCEに転送します。
通信プロトコルがFNAのHICSプロトコルの場合は、Linkexpress File Transferの分散型システム連携を使用してレプリケーションを行います。詳細については、“Linkexpress File Transfer運用手引書 分散型システム連携編”を参照してください。