■現象
Webトランザクション量管理で、分析対象ログファイルをローテーションしている場合、定義ファイルのPath文を適切に指定しないと分析できない場合があります。
■原因
Webトランザクション量管理では、最新のログファイルを分析対象とするため、定義ファイルのPath文を適切に指定しないと、最新のログファイルが検出できず分析できない場合があります。
■確認ポイント
分析対象のログファイルをローテーションさせている場合の定義に誤りはありませんか?
■対処方法
利用しているWebサービスのログファイルのローテーションの方式を確認し、Webトランザクション量管理の
定義ファイルに記載しているPathを適切に指定してください。
Webサービスのログファイルのローテーションの方式について、一般的なものを以下に記載します。
logrotateを使用している場合
logrotateツールを使用している場合、ログのローテーションは以下のように実施されます。
例)
*1:nはローテーションさせるログの数分
logrotateツールを使用する場合、最新のログはaccess_logに書き込まれるため、トランザクション定義ファイルのPath文は、次のようにaccess_logのフルパスを設定します。
例)
[RequestLog] Service=www2 Type=web Path=/usr/local/apache/logs/access_log Format=Common |
Microsoft(R) Internet Information Services(IIS)のローテーションを行っている場合
IISの場合、ログのローテーションは以下のように実施されます。
例)
IISが出力するログのローテーションは、日付ごと(*2)にログファイルが作成されます。最新のログはexXXXXXX(*1).logに書き出されるため、ログファイル名を指定することができません。このような場合、ワイルドカード('*')を使用し、分析対象ログを指定します。
トランザクション定義ファイルのPath文では、XXXXXX(*1)部分にワイルドカード('*')を使用して、フルパスを設定します。ワイルドカード('*')を使用することで複数のログファイル名に対応できます。
*1:XXXXXXは最新日付
*2:IISの設定で、新しいログ期間に毎日(D)が設定されている場合
例)
[RequestLog] Service=www2 Type=web Path=C:\WINNT\system32\LogFiles\W3SVC\ex*.log Format=Common |
注意
分析対象ログのローテーションを以下のように運用している場合、Webトランザクション量管理で分析できません。
access_log.0、access_log.1、access_log.2・・の順にログが書き込まれる場合、かつ、access_log.nの次にaccess_log.0に戻る場合。
例)
Webトランザクション量管理を行う場合、次のどちらかのローテーション方法となるように設定を変更してください。
logrotateツールを使用している場合のPath文指定例
IISの場合のPath文指定例