■機能説明
PDBに格納されているデータ(サマリデータまたはリソースデータ)をCSV形式で出力するコマンドです。抽出条件をパラメーターで指定して実行します。
注意
本コマンドは複数同時に実行しないでください。
■実行に必要な権限
【Windows版】
Administratorsグループに所属するユーザー権限が必要です。
【UNIX版】
システム管理者(スーパーユーザー)権限が必要です。
■実行環境
Manager/Enterprise Manager、もしくは運用管理クライアントで実行可能です。
■記述形式
【Windows版】
<インストールディレクトリ>\bin\sqcPDBcout.exe -R record-id [-sys system] [-rid resource-id] [-tmbin time] [-tmfin time] [-intval interval] [-lcltm on|off] [-h on|off] |
<インストールディレクトリ>\bin\sqcPDBcout.exe -f sql-file [-h on|off] |
【UNIX版】
/opt/FJSVssqc/bin/sqcPDBcout.sh -R record-id [-sys system] [-rid resource-id] [-tmbin time] [-tmfin time] [-intval interval] [-lcltm on|off] [-h on|off] |
/opt/FJSVssqc/bin/sqcPDBcout.sh -f sql-file [-h on|off] |
<インストールディレクトリ>\bin\sqcPDBcout.exe -R record-id -name manager [-sys system] [-rid resource-id] [-tmbin time] [-tmfin time] [-intval interval] [-lcltm on|off] [-h on|off] |
<インストールディレクトリ>\bin\sqcPDBcout.exe -f sql-file -name manager [-h on|off] |
■オプション
抽出条件をオプションで指定するモードです。record-idには、レコードIDを指定します。レコードIDの詳細については、「第4章 データフォーマット」を参照してください。
抽出条件をSQLで指定するモードです。sql-fileには、SQLが記述されたファイルパスを指定します。
SQL文の記述方法については、下記使用例2を参照してください。なお、FROM句に指定するテーブル名は、「第4章 データフォーマット」を参照してください。SELECT/WHERE句に指定するフィールド名は、下記出力結果を参照してください。
注意
SQL文の途中に改行コードを入れないでください。
SELECT文においてはFROM句およびWHERE句のみ使用できます。
Managerを指定するモードです。managerには、出力するPDBデータを持つManagerのホスト名を指定します。
抽出条件となる、システム名を指定します。省略した場合は、すべてのシステムのデータが抽出対象になります。
抽出条件となる、リソースIDを指定します。省略した場合は、すべてのリソースのデータが抽出対象になります。
抽出開始時間を、-lcltmオプションの指定に従って、GMT(グリニッジ標準時)またはローカルタイムで指定します。省略した場合は、PDBに格納されている最古のデータ以降が抽出対象になります。
なお、時間の形式は、以下のとおりです。
"YYYY-MM-DD hh:mm:ss" (YYYY:西暦、MM:月、DD:日、hh:時間、mm:分、ss:秒)
抽出終了時間を、-lcltmオプションの指定に従って、GMT(グリニッジ標準時)またはローカルタイムで指定します。省略した場合は、PDBに格納されている最新のデータ以前が抽出対象になります。
なお、時間の形式は、以下のとおりです。
"YYYY-MM-DD hh:mm:ss" (YYYY:西暦、MM:月、DD:日、hh:時間、mm:分、ss:秒)
抽出条件となる、リソースデータの種別を指定します。省略した場合は、すべてのリソースデータが抽出対象になります。
intervalに指定する値 | リソースデータの種別 |
---|---|
600 | リソースデータ(10分) |
3600 | リソースデータ(1時間) |
86400 | リソースデータ(1日) |
-tmbinおよび-tmfinオプションに指定する抽出開始時間および抽出終了時間と、出力するCSV形式のデータ内の時間に、ローカルタイムを使用するか、しないかを指定します。省略した場合はGMT(グリニッジ標準時)が使用されます。
ローカルタイムには、sqcPDBcoutコマンドを実行するマシンで設定されている時間帯が使用されます。
なお、-intvalオプションに「86400」(リソースデータ(1日))を指定している時に、本オプションにonを指定すると、GMT(グリニッジ標準時)の"YYYY-MM-DD 00:00:00"のデータが、現地時間に変換されて表示されます。(日本時間の場合、"YYYY-MM-DD 09:00:00")
出力結果の先頭にヘッダー情報を表示するか、しないかを指定します。省略した場合は、ヘッダー情報は表示しません。
■復帰値
0 : 正常終了
>0 : 異常終了 (以下に詳細)
PDBロックエラー
AgentやProxy Managerで収集した情報のPDBへの書き込み処理と競合した場合や、毎日午前2:00に実行されるPDBメンテナンス処理と競合した場合などに発生します。
本エラーが発生した場合は、正常終了するまでsqcPDBcoutコマンドを再実行してください。ただし、PDBメンテナンス処理を実行している時間帯で、PDBロックが長時間解消されないような場合には、sqcPDBcoutコマンドを実行するタイミングを、PDBメンテナンス処理が行われていない時間帯にずらしてください。
Manager通信エラー
Managerとの通信に失敗した場合に発生します。当エラーが発生した場合は、Managerが正常に起動されているか確認を行い、Managerが停止している場合はManagerを起動してから実行してください。
その他のエラー
コマンドへのオプション指定ミスや、環境などの問題により発生します。コマンドへのオプション指定内容や、実行環境の見直しなどを行ってください。
■実行結果/出力形式
出力結果の先頭にヘッダー情報をつける場合は、以下のような情報が表示されます。
サマリデータの場合
system_name,record_id,resource_id,start_date_time,end_date_time,end_time,data_num1, data_num2,data_num3,data_num4,data_num5,data_num6,data_num7,data_text1 |
リソースデータの場合(Table nameがresource_dataの場合の例)
system_name,record_id,resource_id,start_date_time,end_date_time,consol_flag,consol_interval, coverage,data_num1,data_num2,data_num3,data_num4,data_num5,data_num6,data_num7,data_text1, data_text2,data_text3,data_text4,data_text5 |
ヘッダー情報の各項目について説明します。
システム名です。
レコードIDです。詳細については、「第4章 データフォーマット」を参照してください。
リソースIDです。
収集開始時刻をGMT(グリニッジ標準時)で示します。
収集終了時刻をGMT(グリニッジ標準時)で示します。
旧版との互換のための項目です。値は出力されません。
内部制御情報です。
内部制御情報です。
内部制御情報です。
内部制御情報です。
リソースデータの種別を示します。
表示される値 | リソースデータの種別 |
---|---|
1 | リソースデータ(10分) |
2 | リソースデータ(1時間) |
3 | リソースデータ(1日) |
リソースデータの収集間隔(600、3600、86400秒)を示します。
データのカバー率を示します。例えば、カバー率1は、ロストデータがないことを示します。カバー率0.9は、10%のデータがロストしたことを示します。
各フィールド(数値)を示します。
data_numの数は、表示されたRecord IDのTable nameの種別によって異なります。
Table name | data_numの数 |
---|---|
summary_data | 7 |
resource_data | 7 |
resource_data_twide | 7 |
resource_data_wide | 14 |
resource_data_ttwide | 14 |
resource_data_vwide | 21 |
resource_data_ttvwide | 21 |
resource_data_uwide | 28 |
resource_data_uuwide | 42 |
conres_data | 14 |
詳細については、「第4章 データフォーマット」を参照してください。
各フィールド(テキスト)を示します。
data_textの数は、表示されたRecord IDのTable nameの種別によって異なります。
Table name | data_textの数 |
---|---|
summary_data | 1 |
resource_data | 5 |
resource_data_twide | 9 |
resource_data_wide | 5 |
resource_data_ttwide | 9 |
resource_data_vwide | 5 |
resource_data_ttvwide | 9 |
resource_data_uwide | 5 |
resource_data_uuwide | 5 |
conres_data | 1 |
詳細については、「第4章 データフォーマット」を参照してください。
出力された各項目のデータにカンマ( , )が含まれる場合、本コマンドの出力結果をMicrosoft(R) Excelで表示すると、カラムがずれます。
■使用例1
抽出条件オプション指定(-R)の実行例。
【Windows版】
C:\>cd C:\Program Files\Fujitsu\SystemwalkerSQC\bin C:\Program Files\Fujitsu\SystemwalkerSQC\bin>sqcPDBcout -R WIN_DISKSPACE -sys LABRET -rid C:\ -tmbin "2004-07-01 10:00:00" -intval 3600 -h off LABRET,WIN_DISKSPACE,C:\,2004-07-01 11:00:00,2004-07-01 12:00:00,2,3600,1,74857984,2113864192,,,,,,,,,, LABRET,WIN_DISKSPACE,C:\,2004-07-01 12:00:00,2004-07-01 13:00:00,2,3600,1,105043456,2113864192,,,,,,,,,, End. |
【UNIX版】
# cd /opt/FJSVssqc/bin/ # ./sqcPDBcout.sh -R WIN_DISKSPACE -sys LABRET -rid C:\ -tmbin "2004-07-01 10:00:00" -intval 3600 -h off LABRET,WIN_DISKSPACE,C:\,2004-07-01 11:00:00,2004-07-01 12:00:00,2,3600,1,74857984,2113864192,,,,,,,,,, LABRET,WIN_DISKSPACE,C:\,2004-07-01 12:00:00,2004-07-01 13:00:00,2,3600,1,105043456,2113864192,,,,,,,,,, End. |
■使用例2
抽出条件sqlファイル指定(-f)の実行例。
【Windows版】
C:\>cd C:\Program Files\Fujitsu\SystemwalkerSQC\bin C:\Program Files\Fujitsu\SystemwalkerSQC\bin>sqcPDBcout -f C:\sql.txt LABRET,WIN_DISKSPACE,C:\,2004-07-01 11:00:00,2004-07-01 12:00:00,2,3600,1,74857984,2113864192,,,,,,,,,, LABRET,WIN_DISKSPACE,C:\,2004-07-01 12:00:00,2004-07-01 13:00:00,2,3600,1,105043456,2113864192,,,,,,,,,, End. |
【UNIX版】
# cd /opt/FJSVssqc/bin/ # ./sqcPDBcout.sh -f /var/tmp/sql.txt LABRET,WIN_DISKSPACE,C:\,2004-07-01 11:00:00,2004-07-01 12:00:00,2,3600,1,74857984,2113864192,,,,,,,,,, LABRET,WIN_DISKSPACE,C:\,2004-07-01 12:00:00,2004-07-01 13:00:00,2,3600,1,105043456,2113864192,,,,,,,,,, End. |
この時のsql.txtの内容は以下のとおりです。実際にはSQL文の途中に改行コードはありません。
select * from resource_data where record_id='WIN_DISKSPACE' AND system_name='LABRET' AND consol_interval=3600; |